- 投稿日:2025/08/23
- 更新日:2025/10/01

初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
今回は藤原和博『本を読む人だけが手にするもの』2020年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
著者:藤原和博
「朝礼だけの学校」校長。1955年東京生まれ。1978年東京大学経済学部卒業後、株式会社リクルート入社。東京営業統括部長、新規事業担当部長などを歴任。メディアファクトリーの創業も手がける。1993年よりヨーロッパ駐在、1996年同社フェローとなる。2003~08年、杉並区立和田中学校で義務教育初の民間校長を務める。2008~11年、橋下大阪府知事の特別顧問。2014年から佐賀県武雄市特別顧問。2016~18年、奈良市立一条高等学校校長を務める。
読む時期や自分の置かれた環境によって、本の受け止め方は変わる。
私という人間の意識はつねに変化しているし、時代背景も一転にとどまることはないからだ。
はじめて読んだときはよくわからない本が、時を経て理解できることもある。
藤原和博『本を読む人だけが手にするもの』
✅ 成熟社会では読書が生存戦略となる。
✅ 読書でしか得られない「情報編集力」が必要。
✅ 本を読む人は、人生の選択肢が広がる。
✅ 本は「バランス感覚」を鍛える。
「本を読むのって意味あるの?」
「読書する時間がない」
「知識はYouTubeやAIで十分じゃない?」
AIは使うべきである。
しかし、読書がもたらす真の価値もある。
できれば両方使いたい。
あらためて思うのは、読書を通じて知識のインプットを蓄積していかないと、自分の意見というものが出てこないという事実だ。
藤原和博『本を読む人だけが手にするもの』
「本は読むべきもので」どのようにして読むのか?という本ではなく、
本書は「なぜ読むのか(Why read)」という問いに焦点を当てている。
「名作」「名著」が結果的に読書を遠ざけているとも語る。
いきなりそんな本を読めと言われたり、仕方なく読んだとしても、大した効果を得ることはできない。
その結果、本が嫌いになってしまう人もいる。
個人的には、興味のある本やタイトルから読めばよい。
意外なことに、そこから著者がおすすめする書籍が出てきたりする。
そして薦める本や同じ著者の本を読んでいく。
この方が次の本、次の本…と読んでいけるようになるのだ。
そして気がつけば、自分の不得手な分野や、全く興味がなかったことに目を向けられるようになっていく。
思いがけない発見や奇跡的な遭遇の「セレンディピティ」につながる。
「黄金の羽根」でもあり、「いきがい」や「人生の意味」になるかもしれない。
『本を読む人だけが手にするもの』
実は本を読むだけで、10人に1人の人材になれるのだ。
参考:「藤原和博の必ず食える1%の人になる方法」
「本を読むという行為は決して情報を得たいというためにやるわけではなくて、むしろ『自分の中からどの位引き出せるか』という営みなのです」
藤原和博『本を読む人だけが手にするもの』
成熟社会ではたった1つの「正解」がなくなる
両方正しくも、間違っている答えが目の前に何度でもやってくる。
たくさんの著者の脳のかけらを自分の脳につなげることで見方が拡張されると、さまざまな脳(人)との交流が可能となる。
藤原和博『本を読む人だけが手にするもの』
⇒ AI時代は“考える力”が問われる。
情報処理型の社会は終わり、これからは「正解が1つでない問題」を解決する編集力が必要になる。
コンピュータが普及するまでの日本は「成長社会」であり、この時代には、あらかじめ正解が一つに決まっている問いに対し、速く正確に答える「情報処理力」が重視されていた。
「情報処理」ではなく、「情報編集する力」のほうが求められてくる。
そもそも、この記事を読まなくとも、AIのディープリサーチに「本『〇〇』についてできる限り詳細に調査してください。」と打ち込めば数分でまとめてくれる。
文章量が多ければ、NotebookLMに入れて、音声概要にしてもらっても良い。
❶複数の資料をまとめて、提案資料の骨子を作る
❷企業情報を整理・分析して、志望動機を考える
❸複雑な論文や講義資料を効率的に理解する
❹授業準備や生徒からの質問対応を効率化したい
会議資料やマニュアルを人間がする時代はなくなりそうである。
その後の集められた情報を”編集”し、何に”価値”を見出すのかは本人にかかっている。
「答えが1つではない時代」に読書はそれを養う手段だ。
大事なことは頭の中に「複数の意見」を住まわせることだ。
様々な「見方」を「味方」にすることで、インターネットと同じような集合知を持ちつつ、世間と調和した「バランス感覚」を養おう。
自分とは異なる視点、年齢や世代、性別や地域、国、人種、立場、職業、異なるレンズを通した「見方」が数億以上存在する。
すぐに発信できる時代は、「何を言ってはいけないのか」「何に近づいてはいけないのか?」「何に人は囚われるのか?」を自分の中で線引きを持たなければならない。
お金に囚われれば、手っ取り早く儲かる手法にこだわる。
時間に囚われれば、目先の効率ばかりを追いかけ、本質を見失う。
評価に囚われれば、自分の言葉を他人の期待に塗り替えてしまう。
恐れに囚われれば、挑戦することすら怖くなり、無難な場所から出られなくなる。
だからこそ、自分が「何に囚われやすいのか」を知ることが、自由な発信の第一歩になる。
もちろん、「小さな成功体験」を大事にしよう。
発信とは、自分自身との対話であり、誰かとの対話でもある。
そのどちらにも誠実であるためには、「囚われないこと」よりも、「囚われている自分に気づき、選び直せること」が大切なのだ。
本を読むということは自分の身を守ることにもつながるのである。
AIにはない“情報編集力”が身につく
AIと読書、両方の技術を活かせれば、きみは無敵だ。
未来を予測するのに一番いい方法は、自分でやり始めることだ。
藤原和博『本を読む人だけが手にするもの』
⇒ 答えを生む力が差を生む。
情報を選び、組み合わせ、新しい解を導く「編集力」は、AIでは代替しにくい。
読書はその訓練となる。
自分よりも図書館司書に聞くよりも、同じカテゴリーの関連する本を探してもらうなら、ビッグデータとAIの組み合わせに勝てるものはいない。
問題は集めた後の独自性は「本人」に依存する。
未来は誰にもわからないが、未来を予測する力は必要だ。
さらに加えるなら、周囲から信頼や共感を得られれば、1人の人間としてできる自由度が上がってくるのだ。
自分を取り巻く他人や組織、世の中から信頼や共感が熱くなれば、多くのチャンスと実現させるサポートが得られるようになってくる。
速読や要約では得られない“教養”
⇒ 時間をかけてこそ、血肉になる。
⇒ 自分の好奇心に素直になる。
読書の価値は効率で測れない。
要約では得られない深い教養と、自分で考える習慣が育つのが本を読む最大の利点だ。
要約をしている私だからこそ、改めて伝えたい。
しょせん、この記事は「私」というレンズを通してみているにすぎないし、ましてやこの記事は他の本のエッセンスも含んでいる。
もはや要約というよりは、「私のゼミ発表」といってよい。
この1時間もしたら新着記事から流れていく時代にこの記事が1人にでも見てもらえることは感謝でしかない。
だからこそ、実際にその手で読んでほしいとも思っている。
難しく考えず、気になった本を手に取ること。
5分でいい。積み重ねが大きな差となって人生を変える。
三宅香帆 著「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」
読書のように時間がかかり、必要のない情報(ノイズ)が含まれる活動は敬遠された。
記事やビジネスでは「先に結論を言ってしまうこと」を求められている。
その結果、読書を「コストパフォーマンスが悪い」と感じさせる原因になっている。
まとめ
✅ 成熟社会では読書が生存戦略となる。
✅ 読書でしか得られない「情報編集力」が必要。
✅ 本を読む人は、人生の選択肢が広がる。
✅ 本は「バランス感覚」を鍛える。
何度もやってくる選択肢の岐路に「自分の集合知」を活かしたいものだ。
⇒ 読書は「人生を変える力のある投資」だ。
本には、人それぞれに読むのにいいタイミングがある。だからこそ、こだわりを捨てて乱読すべきなのだ。
藤原和博『本を読む人だけが手にするもの』
片方ではなく、両方。
そんなバランス感覚を身に着けよう。
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆