- 投稿日:2025/06/18
- 更新日:2025/10/21
はじめに:「人に任せる」って、難しい?
ご覧いただきありがとうございます🙇
突然ですが、皆さんは仕事を人にお願いすることは得意ですか?
時間を確保するために、仕事や家事を人にお願いしている方もいらっしゃると思います。
でも——
「うーん、お願いしてみたけど、ちょっと違うんだよな…」
「結局、自分でやったほうが早いかも…」
そんなふうに感じたこと、ありませんか?
せっかくお願いしたのに、思っていた仕上がりにならなくて自分でやり直したり、モヤモヤしたり、ちょっとしたケンカになったり…。
頼むのにも気を遣うし、教えるのも面倒。その結果、なかなか人に頼めないと感じる人も多いと思います。
でも、伝え方を少し工夫するだけで、こんなモヤモヤを減らして、安心して仕事や家事を任せられるようになります。
私はこれまで、製造業で18年間、さまざまな人に仕事を教えてきました。
同じ伝え方をしても人によって結果がバラバラで、正直、最初はとても苦労しました。
それでも、伝え方を見直し、工夫を重ねていく中で、一定の品質で仕事を任せられるようになりました。
今回の記事では、その経験をもとに「人に仕事をお願いするときの伝え方のコツ」をご紹介します。
少しでも、皆さんの仕事や家事の引き継ぎがスムーズになるヒントになれば嬉しいです。
人の“認知の違い”を理解する
人は同じ言葉を聞いても、受け取り方やイメージすることはバラバラです。こうした“認知の違い”を体験する、あるセミナーのワークを紹介します。
もし、実際にやっていただけるなら書くものと紙を用意して、作業は1から順に実施してください。
1. 大きな丸を1つ描く
2. 丸の下の方に、逆さまの「M」を描く
3. 丸の上の方に、左右に半円を1つずつ描く
4. 丸の中に、少し楕円の黒丸を1つ描く
5. 丸の下の方に、3本線を2つ並べて描く
6. 丸の中に、小さな黒丸を2つ描く
7. 大きな丸のまわりに、花びらのような半円を8個描く
以上になります。
さて、どんな絵になったでしょうか?正解は、、
実はこの指示は、学長の顔をイメージして描いてもらいました🦁
(※あえてちょっとわかりにくい指示にしてみました!もし「なんじゃこりゃ?」と思った方がいたらごめんなさい🙇♀️)
このワークからわかるように、同じ言葉でも人によって受け取り方が大きく異なります。業務を任せる時にも伝え方によっては誤解やズレが生まれやすくなってしまいます。
だからこそ、できるだけ具体的に伝えることが大切です。
次に3つの具体的に伝える方法をご紹介いたします。
① 仕事は“ステップに分けて”伝える
では、どのように指示すれば「認知の誤解やズレ」を解消できるでしょうか?
1つは、仕事をステップに分けて伝える方法です。
そもそも、自分の仕事を人に教える時、ほとんどの場合、自分がその仕事について一番知っており相手はその仕事について知りません。
そのため、自分では当たり前だと思っていることも相手にはわからないことがたくさんあります。
それを言語化しないまま、伝えてしまうと無意識のうちに自分の中で仕事を簡略化してしまい、人に説明する時に情報が足りず認知の誤解やズレが生まれてしまいます。
例えば「洗濯しておいて」と一言で言えることでも、ざっとこれだけの手順になります。
1. 脱いだ衣類を家中から集める
2. 洗濯物を種類ごとに分ける
3. ポケットの中身を確認する
4. 洗濯ネットに入れるものを仕分けする
5. 洗濯機に入れる(詰め込みすぎない)
6. 洗剤・柔軟剤の量を量って投入する
7. 洗濯モードを選ぶ
8. スタートボタンを押す
9. 終了後すぐに取り出す
10. 洗濯物を形を整えながら干す
何度もやってきた自分は、洗濯をしようと思った時にここまで考えられても、相手はここまでの手順を想像することができず、狙い通りの出来栄えになりません。(ポケットのティッシュを抜き忘れて悲惨なことにしたのは私です💦)
上記のようにステップを明確にすることで「洗濯しておいて」と伝えるより実際にやるべきことが明確になり、狙い通りの出来栄えにすることができます。
② 数字を使って“ズレ”を防ぐ
2つ目に紹介するのは、数字を使って指示することで認知のズレを防ぐ方法です。
家事でも仕事でも、「これやっといて」と頼まれたことを「そんなに急ぎじゃないかな」と思って後回しにしていたら、「いつできる?」「まだやってないの⁉︎」と言われた…。
そんな経験、誰でも一度はあるのではないでしょうか。
これは、「いつまでにやってほしいのか」を伝えていなかったことで、お互いの認知がズレてしまった典型的な例です。
仕事をお願いした時に
「3つだけすぐほしい」
「1時間後に取りに来るね」
といったように、具体的な数字を使うことで、相手は動きやすくなり、お互いに気持ちよく仕事が進みます。
数字を使った指示は、時間だけでなく、長さ・量・回数などさまざまな場面で活用できます。
このように、数字を使って説明することでも認知のズレを防ぎ、狙い通りの出来栄えに近づけることができます。
③情報や行動を制限する
3つ目は、伝えることを制限する方法です。
「えっ⁉️逆じゃないの?」と思われる方もいるかもしれませんが、説明をされる側の立場になって少し考えていただければと思います。
相手は、自分よりお願いすることについて知らない状態で、知っておくといいと思い、たくさんの情報を伝えてしまうと、言われた情報のどれが重要で、どれがそこまで重要じゃないかを判断することができません。
その結果、順番が大事なのに順番を変えてしまったり、やらなくてもいいことをやって、やらないといけないことをしなかったりしてしまいます。
だからこそ、特に初めのうちは必要な情報だけに絞って伝えることで、情報の波に飲まれることなく、こちらがやってほしい通りに動いてもらうことができます。
教えると、“時間”と“気づき”が手に入る
仕事を誰かに教えることは、自分の時間が取れるだけでなく仕事内容を整理できるメリットがあります。
実際に説明しているうちに、「これ、本当に必要かな?」「もっとシンプルにできるかも」と、自分のやり方を客観的に見直すきっかけになることがあります。
さらに、教えた相手の視点や工夫が加わることで、今までのやり方がより良い形にアップデートされることもあります。
一方的に教えるのではなく、相手と一緒に手順を育てていく。そんな姿勢を大切にして、より良い進め方を一緒に見つけていきましょう。
まとめ
この記事では、人に仕事をお願いするときの認知の違いと、その差を埋めるための工夫について紹介しました。
「自分と相手に認知のズレがある」と理解したうえで伝えることで、うまく仕事を引き継ぎできる事で、自分の時間も確保しやすくなります。
、、、とはいえ、なかなか伝えきれなかったり、理解されなかったり、「そこまで言わないといけないの?」と感じてしまうこともありますよね。
最後にちゃぶ台をひっくり返すようなことを言いますが、そんなときは、思い切ってプロにお願いするのもひとつの手です。
知らない人に仕事を頼むって、「こんなに大変なのか!」と感じたからこそ、プロに頼む価値がより実感できるはずです。
ちなみに、人に教えるのが難しいと感じることは、実は自分が無意識にできている“強み”かもしれません。
学長もよく「稼ぐ力のキーは自分の強みを活かすこと」と言われています。そのヒントは、案外こうした日々の仕事の中にあるのかもしれませんね。
自分がやるべき仕事とお願いする仕事をうまくコントロールして、生涯最大年収を目指しましょう!
最後までご覧いただき、ありがとうございました!