- 投稿日:2025/06/24
- 更新日:2025/09/30

「いつか今の仕事を辞めて、自分の力で生きていきたい」
そう願いながらも、安定した毎日を手放す恐怖に、あと一歩が踏み出せないでいませんか?
8年前の僕も、全く同じでした。
中学校の教員という夢を叶え、公務員として働く日々はとても充実していました。
しかし心の奥では、「いつか独立したい」という想いが常にあったのです。
そして僕は、7年間のキャリアを捨て、もう一つの夢だった学習塾の開業を決断します。
この記事では、僕が「リベ大」で学んだ知識を元に実践した、以下の内容を具体的にお話しします。
✅️安定を手放し、独立を決意できた理由
✅️独立への不安を減らした方法、具体的な準備
✅️開業後に取り組んだ集客方法について
学習塾のような店舗ビジネスはもちろん、オンラインでの独立を考えている方にも役立つ情報です。
この記事が、少しでもあなたの人生を変えるきっかけになれば嬉しいです。
やりがいと裏腹に、心身をすり減らした教員時代
教員の仕事は、子どもたちの成長を間近で見られる、本当にやりがいのある楽しい仕事でした。
しかし、教員になりたての頃は、朝5時半に起きて6時に家を出て、帰宅は夜9時過ぎというハードな毎日。
3〜4年経てば仕事の要領も掴み、効率的にこなせるようにはなりましたが、それでも体への負担は大きく、毎年体調を崩したり、ぎっくり腰になったりと怪我が絶えませんでした。
この働き方を、一生続けていくのは難しいかもしれない——。心のどこかで、そう感じていました。
転機は「リベ大」との出会い
そんな中「リベ大」と出会い、お金の勉強を始めました。
そこで「稼ぐ力」についても学ぶうちに、もう一つの夢だった「学習塾を開く」という選択肢が、現実的な目標へと変わっていったのです。
もちろん、その時点では「50歳くらいで開業できたらいいな」という、遠い未来の話でした。
しかし、僕の意識は無意識のうちに変わり始めていました。
街を歩けば「もし塾を開くならこの辺りがいいな」「あの塾はどんな生徒をターゲットにしているんだろう」と考えるなど、ごく自然にビジネスの視点を持つようになっていたのです。
そんな変化が起きていた、30歳の年。
仕事では若手とは言えない立場になり、責任ある仕事を任される機会が増えました。
しかしその反面、自分が本当にやりたい教育からは、少しずつ遠ざかっているようなジレンマを感じていたのです。
その時、ふと「僕の人生、このままで本当にいいのだろうか?」という想いが無視できないほど強くなり、ついに独立を決意しました。
僕が「辞めても大丈夫」と思えた4つの安心材料
とは言え、安定した仕事を辞めるのは大きな決断です。
僕が決心できたのには、大きく4つの理由がありました。
「失敗しても戻れる」というセーフティネット
以前は教員採用試験に年齢制限がありましたが、現在は教員不足から、その制限がほぼなくなっています。
つまり、「もし塾経営に失敗しても、また教員に戻ろうと思えば戻れる」というセーフティネットがあると考えられました。
支出をコントロールできる「家計管理スキル」
リベ大で学んだ「貯める力」のおかげで、生活コストを自分で管理できるスキルがありました。
これが「収入が減っても大丈夫」という自信の土台になりました。
2年分の「生活防衛資金」というお守り
上記のスキルを駆使して貯めた2年分以上の生活防衛資金は、「収入がなくても焦らなくていい」という、何物にも代えがたい心の余裕を生んでくれました。
副業で得た「自分で稼げる」という実感
妻に協力してもらい始めた副業を通じて、「自分の力で稼ぐ」という感覚や、経費管理などの実践知識を得ました。
この小さな成功体験が、「会社に頼らなくても何とかなる」という自信をくれました。
開業準備を進めた方法
開業準備を進めるにあたり、僕が何よりも意識したのは「できる限りリスクを減らし、徹底的に情報を集める」ことでした。
具体的に取り組んだのは、次のようなことです。
収入ゼロを回避し、リスクを減らす
退職後、いきなり収入がゼロになるのは避けたかったので、正規教員から「週3日勤務の非常勤講師」に切り替えました。
こうして最低限の収入を確保しながら、空いた時間をフル活用して、学習塾の事業計画を立てたり、開業準備を進めたりする時間に充てたのです。
行動の第一歩は「リベ大オフ会」への参加
独立を決意した僕がまず行動したこと。
それは、今までほとんど参加できていなかった「リベ大のオフ会」に積極的に参加することでした。
「最低でも1ヶ月に1回は参加する」と自分にルールを課し、行動を始めたのです。
オフ会で得られた、3つの大きな収穫
勇気を出して参加した結果、一人で悩んでいては決して得られなかったであろう、大きな収穫がありました。
1️⃣頼れる専門家との出会い
オフ会で出会った方に、現在の学習塾のホームページ制作をお願いすることができました。
専門的なスキルを持つ方と直接繋がれるのは、オフ会ならではの魅力です。
2️⃣貴重な「先輩経営者」との繋がり
オフ会経由で、僕と同じように「脱サラして学習塾を開いた」という方を紹介していただきました。
アポを取ってオンラインで相談に乗ってもらったり、実際にその方の塾を見学させてもらったりと、開業時の注意点など、非常にリアルで役立つ情報を得られました。
3️⃣事業アイデアを磨く「多様な視点」
すでにフリーランスや経営者として活躍されている方に積極的に声をかけ、「こんな事業をやってみたいんです」と自分の想いを話してみました。
すると、異業種の方ならではの視点や、実際にサービスを利用する側からの意見など、たくさんのフィードバックがもらえ、事業の方向性を固める大きな参考になりました。
あの時、思い切ってオフ会に足を運んだことは、本当に実りのある一歩でした。
意外と活用できる!無料の公的機関
事業計画の相談相手として、僕は公的機関を積極的に活用しました。
具体的には、住んでいる地域の「商工会議所」や「日本政策金融公庫」など、無料で相談できる窓口にとにかく予約を入れて、話を聞きに行きました。
もちろん、中には「あまり有益な情報は得られなかったな」と感じた場所もありましたが、行動したからこそ得られた大きなメリットもありました。
特に地域の商工会議所では、
✅️創業者向けセミナーの情報
✅️創業計画書の作成サポート
といった内容がとても助かりました。
地域によって違うと思いますが、金銭的なメリットとして、セミナーを受講すれば「開業後の家賃を補助してもらえる」という特典がありました。
これは、固定費を抑えたい創業者にとって、本当にありがたい制度です。
さらに、実務的なメリットも絶大でした。
「創業計画書」の作成サポートを通じて、事業の計画性や競合との差別化、必要な資金額などを専門家と一緒に深掘りでき、計画の解像度が格段に上がりました。
開業を目指している方は、まずはお住まいの地域の公的機関を調べてみてください。
意外と活用できるかもしれません。
【物件探し】理想と現実。僕がワンルームを選んだ理由
次のステップは、店舗運営には核となる「物件探し」です。
地域の事業用賃貸を取り扱っている不動産屋さんに何件か連絡を取り、物件見学に行きました。
しかし、開業したいエリアはどこも家賃が高く、資金的に厳しいという現実に直面します。
「最初は広い部屋で始めたい」という理想もありましたが、その時すでに作成していた事業計画書が、僕を冷静にさせてくれました。
リベ大で学んだ「小さく始める」という言葉を大切にして、計画書のリアルな数字と向き合いました。
「ここで無理をしてはダメだ」と、固定費をとにかく下げることを最優先に考え、最終的に家賃の安いワンルームでスタートすることを決断しました。
【開業ツール制作】HP・看板・チラシ…全てリベ大で解決!
物件が決まると、次はホームページ、看板、名刺、チラシなどの準備です。
これら全て、僕はリベ大のコミュニティ内で出会った方々にお願いすることができました。
もしリベ大に入っていなければ、信頼できる依頼先をゼロから探すことになり、時間も費用も、そして精神的にもっと大変だったと思います。
この時ほど、「リベ大に入っていて本当に良かった」と心から感じたことはありません。
大手と同じ土俵で戦わない「ニッチ戦略」
事業内容を決めるにあたり、まずは業界の流れやニーズを調査しました。
大手学習塾と同じようなことをやっていては、個人では到底太刀打ちできない。
そこで僕は、大手が参入しにくい「ニッチな分野」で勝負することを決めました。
自分の「強み」は何か?
次に、自分自身の経験を棚卸ししました。
僕だけの武器は何かと考えたとき、思い浮かんだのは以下の経験です。
✅️中学校教員としての経験
✅️特別支援学校での勤務経験
✅️200人以上の不登校の生徒と向き合ってきた経験
【強み × ニッチ】=「不登校・発達障害専門」という答え
「ニッチな市場」と「自分の強み」。この2つを掛け合わせた結果、「不登校や発達障害のある生徒に特化した、専門の学習塾」という事業コンセプトにたどり着きました。
競合を調査したところ、大阪府内にも数は少ないながら同様の塾があり、県外では多店舗展開している企業も存在しました。
これはライバルがいると捉えるのではなく、「このニッチな分野でも、事業として成立する」という何よりの証拠だと考えました。
教員時代から肌で感じていた「この分野には必ず需要がある」という感覚が、客観的な調査によって「確信」に変わった瞬間でした。
大手にはできない、僕だけの価値を提供する
進学実績や点数アップを前面に押し出す大手塾とは、僕が目指す方向は全く違います。
僕が得意なのは、点数を取らせる指導よりも、勉強が苦手な子や発達に特性のある子に寄り添う指導です。
不登校時の対応や学校との連携は、現場を知る僕だからこそできる、大手には真似のできない強みだと自負しています。
このように、小さくても自分の強みが最大限に活かせる場所を、僕の事業のど真ん中に据えることにしたのです。
集客の基本方針は「できることは、すべてやる」
塾を開くと決めてから、すぐに集客活動に取り組みました。
僕の基本方針は「できることは、すべてやる」。
リベ大で学んだ知識を元に、塾の場所が決まる前からでも始められるオンライン集客から着手しました。
【オンライン集客】SNSとブログでの発信
まずは、無料ですぐに始められるSNSとブログに注力しました。
具体的な目標は以下の通りです。
✅️X(旧Twitter)、Threads: 毎日、朝と夕方に投稿。業界のトレンドを常に把握することを意識しました。
✅️Instagram: ストーリーは毎日、フィード投稿やリールは週5日投稿。
✅️ブログ: まずは量を確保するため、週に2記事更新をルール化。
【オフライン集客】チラシのポスティング
チラシは業者に頼むと高額になるため、時間もあったことから、自分の足で配布することにしました。
これは単なるコスト削減だけでなく、塾周辺の家やアパート、マンションを実際に見て回り、「どんな人が住んでいるのか」を肌で感じる、非常に良い地域調査にもなりました。
【広告】Web広告はプロに依頼
Web広告に関しては、自分でも勉強はしていましたが、やはり専門外の分野です。
そこで、無理せずリベ大で知り合った方にお願いすることにしました。
「Web広告は、効果的な手法を見つけるまで、初期投資がかかる」——このことを事前に自分で学んでいたおかげで、チラシなどに比べて初期費用が高額になっても、焦ることなく「計画通りの必要経費だ」と捉え、冷静に対応することができました。
手探りで見つけた、集客の第一歩
事業開始当初、僕は考えうる全ての集客方法を試しました。
その結果、Instagramから1件、チラシから3件、Web広告から4件のお問い合わせをいただき、まずまずのスタートを切ることができました。
【分析と改善】データに基づき、SNSからブログへ戦略をシフト
しかし、8ヶ月以上活動を続けてデータを分析すると、少しずつ自分の行動の結果が見えてきました。
毎日頑張って投稿していたSNS経由の問い合わせは実質ゼロ(Instagramの1件は広告によるもの)だったのに対し、ブログはSEOで上位表示される記事が出始め、検索からの流入が着実に増えていたのです。
この結果を踏まえ、僕は「効果の薄いSNSへの投稿頻度を減らし、効果の大きいブログにリソースを集中させる」という戦略的な決断をしました。
効果の高い施策に集中し、業務は少しずつ外注化
ブログ記事の作成に力を入れた結果、狙い通り、検索経由(ホームページ)で訪れてくださるお客様が大幅に増加しました。
現在は、効果の高いWeb広告は継続しつつ、最初は自分で配布していたポスティング作業や、その他の事務作業や教材作成についても「リベシティワークス」を利用して、リベ大の方にお願いしています。
このように、最初は手探りでも、とにかく行動することと、データを見て改善を繰り返し、効果の高い手法に「選択と集中」していくことが、重要だと思っております。
おわりに
ここまで、僕が安定した教員の仕事を辞め、学習塾を開業するまでの道のりをお話ししてきました。
試行錯誤の末、少しずつ事業が軌道に乗る確信が持てたため、2025年4月からは非常勤講師も辞め、ついに学習塾一本で生きていくと決めました。
正直なところ、まだ教員時代の月収に届いていません。
しかし、お客様は着実に増え続け、来月には過去最高の売上を更新し、当時の月収を超える見込みです。
まだまだ道半ばですが、リベ大の仲間たちと切磋琢琢しながら、これからも学び続け、事業を成長させていきます。
この記事が、少しでもみなさんの役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。