- 投稿日:2025/07/17
- 更新日:2025/09/29

最近よく耳にするようになった
「保険で白い歯が入れられる」という話。
一見、見た目もキレイでお財布にもやさしい──
魅力的に見える虫歯治療の1つの選択肢です。
ですが、実際に治療をし、トータルで見てきたからこそわかったことがあります。
『私は保険の白い被せ物はしない🦷』
この記事にエビデンスはありません🙇♀️
ですが、メンテナンスに通ってくださっている患者さん、5年以上の経過をみて感じた、
リアルな歯科医療の経験から、私が毎日考えている
「本当に後悔しない歯の治療とは?」
についてお伝えさせてください。
トータルでみる歯科治療について一緒に考えてもらえるきっかけになるとうれしいです☺️
【結論】
歯医者の私が、自分の歯を治すなら
迷わず「セラミック」を選びます。
今は「保険で白くできる」CAD/CAM冠を選ぶ患者さんが増えています。
患者さん(少なくとも年間5000人以上)の経過を見てきたからこそ、はっきり言えます。
私なら、セラミック一択です🦷
その理由は
「トータルで考えたら絶対にお得だから!」
でも、もしかしたらこう思った方もいるかもしれません。
「えっ?保険で白くできるって、めっちゃいいじゃん👨」
「セラミックと見た目そんなに変わらないし、どこがダメなの?👩」
見た目も白くて、しかも保険適用。
一見、いいことづくしに思えるCAD/CAM冠。
でも実は、この「保険で白くできる」というワードに、
ちょっとした落とし穴があるんです。
私がどうして保険の白い歯を選ばないのか、そして、保険の白い被せ物『CAD/CAM冠』についてぜひ知ってください。
【そもそもCAD/CAM冠とは?】
「CAD/CAM冠(キャドキャムかん)」とは、
コンピュータで設計・加工された、保険適用の“白いかぶせ物のことです。
ポイントをまとめます👇
🦷 CAD/CAM冠ってどんなもの?
①白い樹脂とセラミックの混ざったブロックを、機械で削り出して作る
②コンピュータ設計(CAD)+機械加工(CAM)=CAD/CAM
見た目は白く、金属を使わないのが特徴
📅 いつから保険で使えたの??
2014年に小臼歯からスタート
その後、条件付きで前歯(1〜3番)や大臼歯(6〜7番)にも保険が適用されるように拡大されました。
したがって、
奥歯も前歯も、場合によっては保険で白くできる
時代になりました‼️
❓ 全部の歯に使えるの?
前歯(1〜3番)・小臼歯(4・5番)・大臼歯(6・7番)も適応
ただし、大臼歯(6番・7番)は「上下にすべて金属を使っていない」などの
条件を満たす必要があります
(金属アレルギーなど)
保険で白くできるなんて、すごく魅力的です。
でも、、、、
見た目の良さだけではわからない、「保険の白い歯」の弱点もあるんです。
学長🦁はよく歯科に関しては保険は最低限治療とおっしゃってますよね😭
次は、魅力的な保険の被せ物の落とし穴についてお話しします。
【保険の白い歯の落とし穴】
保険で白くできるCAD/CAM冠。
「見た目もいいし、安くて最高じゃん!」と思う方も多いかもしれません。
実際、私も「CAD/CAMが絶対ダメ」と言いたいわけではありません。
リベ大デンタルクリニックのように、保険の白い歯をうまく活用している歯科医院もあります。
ただ、患者さんに選んでもらう前に、知っておいてほしい“落とし穴”もあります。
🔹 壊れやすい
セラミックよりやわらかく、割れたりすり減ったりしやすいです
特に、強い力がかかる奥歯ではしっかりと歯の状態を診察して判断しないと割れてしまい、結局、銀歯治療になってしまったというケースもあります。
💡 実際にどのくらいもつの?
→ 厚生労働省が出している資料によると、
CAD/CAM冠の5年残存率は約80%前後とされています
つまり、5年以内に10〜20%が何らかのトラブルで再治療になる可能性があるということです💦
特に、かみ合わせが強い人や、歯ぎしり・食いしばりがある方は注意が必要です
金属やセラミックと比べると、「長くもたせたい人」には不向きな素材です。だから歯科医師の私は、トータルで見る歯科治療において、コスパがいい治療ではないと個人的には考えています。
🔹 変色しやすい
白いけれど、経年劣化で黄ばみや着色が確実にでてきます。
保険の白い歯は、「ずっと白い」わけではありません。
これはプラスチック素材のせいで毎日の食事から着色物質が入り込んでいくからです。セラミックと違って、着色を吸収していくからです。
メンテナンスに来てくださっている患者さまで5年経過良好の方でも、診察時にはやはり黄ばんできたな、、と体感します。
また着色とは別に臭い😱もCAD /CAM冠は蓄積します。
歯磨きができていない方は汚れ(プラーク💩)が付着しやすいので、特に臭いがすごいです😅💦
被せ物がとれてしまったときに、つけなおしますが、臭いは改善できないけど、、、保険適用でまだ新しくできないしな、、、、と思いながら再度、つけさせてもらってます😭(もちろん必要な消毒処置はしてますよ‼️)
🔹 適用範囲が限定的
すべての歯に使えるわけではなく、条件を満たさないと保険適用外になります。(細かい条件は歯科医師に相談してみましょう。)
「7番目の歯も保険で白くしたい!」と思っても、実際は難しいケースもあるので注意が必要です。
🔹 見た目は“白い”けど“美しい”とは限らない
天然歯に比べると透明感や色の深みがやや不自然に見えることが多いです。
前歯など目立つ部分では、「なんとなく違和感がある」と感じる方もいます。
セラミックと違い透明感がでないため、あきらかにかぶせた白という色合いになってしまいがちです。グラデーションを出すことは難しいので、保険の白い被せ物をいれたのに「おもってたんと違う💦」ということはあるので、歯科医院でサンプルを見せてもらうといいでしょう。
保険の白い歯にも、メリットはあります。
でも、見た目・耐久性・条件の制限などをきちんと知った上で、
自分に合った選択をすることが大切です。
では、自由診療のセラミックと比べると何が違うのか?
次の章でくわしく解説していきます。
【セラミックは“歯を守る素材”だと思っています】
セラミックは、見た目の美しさだけでなく、お口の健康を守る力にも優れています。
✅ 表面がツルツル
→ 汚れ(プラーク)がつきにくく、歯みがきで落としやすい
✅ 適合精度が高い
→ 歯と詰め物のすき間が少なく、虫歯や歯周病のリスクが下がる
✅ 変色・劣化が少ない
→ 年数が経っても色がくすみにくく、きれいなまま保てる
✅ 結果的に長持ちしやすい
→ 再治療のリスクが減り、何度も削ったりやり直したりする必要が少ない
自費治療だからこそ、最初にしっかり治しておくことで、予防にもつながる。
「一度の治療で、長く安心できる」ことは、患者さんにとっても大きなメリットです。
もちろん、すべての人に「絶対セラミックが正解」とは言いません。
でも、もし自分の大切な歯なら──
私はやっぱり、セラミックを選びます。
【見た目】
・CAD/CAM冠:白いけれど、透明感や自然さはやや劣る
・セラミック:天然歯のようなツヤと透明感、美しさ
【耐久性】
・CAD/CAM冠:5年以内に再治療になる可能性が約20%
・セラミック:再治療が少なく、長期的に安定
【変色】
・CAD/CAM冠:時間とともに黄ばみやすい
・セラミック:変色しにくく、きれいなまま長持ち
【適用範囲】
・CAD/CAM冠:条件あり、一部の歯のみ保険適用
・セラミック:基本的にすべての歯に対応
【費用】
・CAD/CAM冠:保険適用で安価(保険適用で6000〜10000円ほど)
・セラミック:自費だが、トータルでお得になるケースもある
(110000〜132000円)*リベ大デンタルクリニック参照
【まとめ】
保険で白くできるという選択肢が増えた今、
“目先の安さだけでなくトータルで考える”を使う力が試される
セラミック治療は、一度の出費は大きいかもしれません。
でも、5年後・10年後に再治療を繰り返さなくて済むことや、
歯の健康を長く守れることを考えると──
トータルで見れば、実は“お得な選択”になるケースも多いんです。
見た目も、健康も、将来の安心も守れる選択をしたい人へ。
あなたの大切な歯に、後悔のない、納得のいく治療を受けてほしいです。
もっと詳しく知りたい方や、実際にセラミック治療を検討している方は、
私が書いたこちらのノウハウ記事も、ぜひ参考にしてみてください👇
→【セラミック治療】トータルでみる「歯科治療」の考え方
最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。
一人でも多くの方のトータルで見る歯科治療の選び方の基準になっていただければ幸いです。
ちなみに保険の銀歯ってどうなの?と疑問に感じた方、安心してください
銀歯の長持ちの方法の記事も書いてますよ↓
すでに銀歯がお口の中にある人へ】長持ちさせる方法を教えます!参考までに😀
誠にありがとうございました!レビューもらえるとすごく喜びます☺️
コメントで歯の健康に関する簡単な相談なら返せるとき返信するので質問も答えられる範囲で答えますね!
では最後までありがとうございました❤️