- 投稿日:2025/09/04
- 更新日:2025/10/11
はじめに|本番で力を出し切れない人たちへ
こんにちは。元大手大学受験予備校職員の”たけいし”といいます!
私はこれまで大学受験予備校で多くの受験生、保護者と関わってきました。
受験では良くも悪くも「本番での結果」が重要になります。
「模試だとできたのに、本番になると頭が真っ白になった」
「問題集では解けるのに、なんで実戦ではできないんだろう」
そんな経験を持つ受験生を、私は予備校で何人も見てきました。
模試や授業で成績が良くても、受験という“本番”になると力を発揮できない生徒がいます。一方で、普段は目立たないのに、本番でしっかりと結果を出す生徒もいます。
何がその違いを生んでいるのか? 今回は「本番に強い人」「本番に弱い人」の特徴を、私自身の経験からお話しします。
本番に弱い人の特徴
まず、本番に弱い人の共通点を挙げてみます。
●完璧主義で、自分のミスを許せない
●緊張しやすく、メンタルが揺らぎやすい
●失敗することを過度に恐れてしまう
こういった傾向のある人は、「実力はあるのに発揮できない」という状況に陥りやすいと感じます。
本番に強い人の特徴
では、本番に強い人にはどんな特徴があるのでしょうか。
●うまくいかないことがあっても「まぁいいか」と割り切れる
●緊張をしつつも、ポジティブに捉えることができる
●自分の実力に対する自己理解があり、冷静に行動できる
本番に強い人は、「緊張しない人」ではなく、「緊張をうまくコントロールできる人」なのだと思います。
本題|鍵は「ルールや時間に対する姿勢」にある
ここまで一般的によく言われるような精神面での特徴を挙げてきました。
しかし、精神的な傾向だけでは語れない共通点があります。
それは、「本番に強い人は、ルールや時間をきちんと守れる人」という特徴です。
「なんだそんなことか・・・」と思われるかもしれませんが、これこそが実は私が15年間ほど受験指導をしてきた中で一番感じている「本番に強い人」の特徴です。
なぜかというと、本番というのは“自分に都合のいい条件”では決して行われないからです。
試験日も、試験時間も、自分で決められない
試験会場も、試験の流れも、すべてが既定
つまり、"与えられた条件に、自分を合わせられるか" が本番での成否を分けるのです。
「本番」は自分の都合を聞いてくれない
受験当日は、
「まだ準備できていないから、試験日を延ばしたい」
「朝は苦手だから、午後からにしてほしい」
そんなことは通用しません。
だからこそ、普段から時間やルールを守る生活をしている人は、本番に向けて着実に準備できる。結果として、当日も慌てずに力を発揮できるのです。
時間割は「本番に強くなる」練習でもあった!
そう考えると、学校の時間割や定期テストのシステムって、実はすごくよくできていると思いませんか?
指定された時間に登校し
決められた教科の授業を受け
定期的にテストを受ける
これはまさに「決められた条件に対して、準備を重ねる」訓練です。
もちろんルールに縛りすぎるのもよくありませんが、ルールに自分を合わせることの大切さを体得するには、とても良い環境だと私は思います。
教師・保護者が伝えるべき「準備の仕方」
私がこの話を特に伝えたいのは、先生方や保護者の方々です。
「能力はあるし、模試では良い点を取る。でも普段は遅刻が多い」
そんな生徒は、本番で失敗する可能性が高いと私は感じています。
ですから、学力指導だけでなく、
時間を守ることの重要性
決められた条件に向けて準備する力
こうした"勉強以外の部分"も、学校や塾、家庭で意識して伝えていってほしいと願っています。
おわりに|力を出し切る人は、「準備の人」
「ルールで縛って、個性を抑え、みんな同じように行動しよう」と言っているわけではありません。
周囲に流されずに個人の強みや特性を活かし、個性を伸ばしていくことは大切です。
一方で、「本番」とはどんな特徴を持つのかを、一度考えてほしいのです。
結局、「本番に強い人」とは
与えられた条件に対して準備できる人
なのだと思います。
不安や緊張はあって当然。でも、
「自分なりに準備してきたから、あとはやるだけ」
そう開き直れる人こそ、本番で最大の力を発揮できるのです。
もしあなたが「本番に弱い」と感じているなら、まずは今日から、
朝決めた時間に起きる
約束を守る
課題を締切までに提出する
そんな小さなルールを守るところから始めてみてください。
それが“本番に強い自分”への第一歩になるはずです。