- 投稿日:2025/09/22
- 更新日:2025/10/01

Airbnbが上陸した2014年から、Airbnbを使って外国人を民泊に招いています。
そこで多くの外国人をホストしてきて、地方で人を集める「地方創生のカギ」を見つけました!
同じように地方で宿をしていたり、地方創生にかかわる事業をしている方のヒントになれば幸いです。
Airbnbを始めたキッカケ
2014年から11年間、Airbnbを使って外国人を民泊に招いています。
Airbnbの日本法人が立ち上がったのが2014年なので、本当に初期のころですね。
その時にAirbnbを始めた理由は「英語力の維持」でした!
僕の地元は鳥取県のド田舎なので、外国人と出会う機会がほとんどありません。
当時は海外留学・海外インターンを終えたばかりで、せっかく覚えた英語を忘れたくありませんでした。
「機会がないなら自分で作っちゃえ!」と、とりあえず試したのがキッカケです。
またこれまでたくさん海外を旅してきて、多くの人たちに助けられたという感謝の気持ちもありました。
「せめて日本にいるときは、僕が外国人の助けになりたい!」
そんな気持ちもあって、Airbnbを始めるようになったのです。
したがって僕は民泊の提供だけでなく、観光案内もあわせて行っていました。
周辺の観光地や地元の人しか知らないスポットを、車で案内して回ったのです。
鳥取は公共交通が乏しく英語もあまり通用しないところなので、ゲストたちはとても喜んでくれました。
また僕も英語の勉強や地元の魅力を再発見する機会となり、とても楽しかったです。
外国人が求めているもの
僕は最初、大した見どころのない地方の田舎を外国人に楽しんでもらえるか不安でした。
しかも最初にやった民泊はけっこう山奥にあり、周りにはお店やレストランどころか自販機もありません。
不便な生活を強いられ不満を言われないか、とても心配したのです。
しかし実際に始めてみると、外国人たちの反応はまったく異なるものでした。
彼らは農村での生活をリラックスしながら、すごく楽しんでくれたのです。
村の中を犬と散歩したり近くの山で栗拾いをする時の方が、観光地を見て回る時より嬉しそうでした。
最初は「なんでなんだろう?」と疑問に感じたものです。
しかし一緒に行動しているうち、その理由が分かってきました。
それは「日本独自のもの」をたくさん体験できるからです!
日本独自のものとは
たとえば村を一緒に歩いていると、彼らはよくマンホールの写真を撮っていました。
彼らいわく「こんな小さな村のマンホールにも、その土地特有の模様や絵が彫り込んであることに感動する」とのこと。
「日本スゲー!」「これはアートだ!」みたいなことを言われましたよ。笑
↑マンホールのイメージ図
また村の畑についても、よく以下のように質問されました。
「ここらへんの畑って、大きさが中途半端じゃないか?」
「家族分を作るには大きすぎるけど、商売するには小さすぎない?」
↑田舎の畑のイメージ図
そこで僕は「家族で食べて、余った分は村の人と分け合うんだよ」と答えます。
すると外国人は「素晴らしいシェアリングエコノミーシステムだ!」と大興奮するのです。笑
地方創生のカギ
僕にとっては当たり前すぎて、何とも思わないことです。
しかし彼らにとっては見たことも聞いたこともない、異色の文化なのでしょう。
それを発見して体験することが、楽しくて仕方ないのです。
これこそ地方創生のヒントになると、僕は考えています!
いま世界では急速なグローバル化が進み、多くのものが均一化してしまいました。
僕が世界中を旅してきて特に感じたのは、どの国の都市部や主要な観光地も、驚くほど似通った風景になっているということです。
どこへ行ってもスターバックスのカフェがあり、サムスンの巨大な広告が掲げられ、トヨタの車が当たり前のように走っている。
これは便利である一方、旅の面白みである「異文化との出会い」を希薄にしている側面もあります。
このような時代だからこそ、「地方の独自性」というものが、かつてないほどの価値を持つようになります。
なぜならグローバル化が進めば進むほど、その対極にある「ローカル」な文化や風景が希少なものとして輝きを増すからです。
地方の田舎には今もなお、最も日本らしい原風景や暮らしがごく自然な形で残されています。
これは意識して保存された観光資源とは一味違う、本物の魅力です。
地方で民泊をする者にとって、この「ローカルの価値」をどう掘り起こして宿泊体験に結びつけるかが成功のカギとなります。
たとえば、あなたの地域に昔から伝わる郷土料理はありませんか?
地元の食材を使って宿泊者と一緒に料理を作る体験は、非常に喜ばれるコンテンツになります。
実際、Airbnbの体験コンテンツで最も人気があるジャンルの1つは地元料理のクッキング体験です。
また近所の農家さんと連携して農業体験を提供したり、季節ごとの伝統行事に参加できるプランを組んだりするのも良いでしょう。
このように、地方に眠る貴重な財産を「体験」という付加価値をつけて提供すること。
これこそが、今後の地方を活性化させる原動力となるでしょう。