- 投稿日:2025/09/23
- 更新日:2025/09/29

はじめまして!温Loveロードです!
転勤で暮らしていた九州で、「八十八湯めぐり」というスタンプラリーにドはまり!
転勤中の約5年間、九州中の温泉地に行きまくり。😊
その後、またもや温泉天国の東北へ転勤!
それ以来、寝ても覚めても頭の中は温泉♨だらけ。
「次はどこの温泉に行こうかなぁ」と、日々妄想に忙しい定年間近のめがね女子です。🤓
温泉番付とは?
みなさん、旅行に行くときに「旅行サイト」の口コミって参考にしますよね?私もついつい見ちゃいます。
で、ふと考えました。「昔の人たちは、どうやって旅行先を決めていたんだろう?」と…。
調べてみたら、なんと!「温泉番付」 なるものがあったんです!🤩
温泉番付は江戸時代の旅行口コミランキング!
調べてみたところ、温泉番付とは、相撲番付の形式をまねて、全国の温泉を「東西」に分けて格付けした一覧表のようです。
こちら👇は1851年(嘉永4年)2月に発行された「諸国温泉功能鑑」。この頃の将軍は、江戸幕府第12代将軍・徳川家慶(いえよし)。
そして、この「諸国温泉功能鑑」が発行されたわずか2年後には、ペリーが来航!世界の大きな動きが江戸に迫っていた時代に、江戸の人々は温泉番付を眺めながら癒されていたのかもしれません。
当時に思いをはせながら、一緒に見てみましょう😊
最高位は「大関」!
当時の相撲には、まだ「横綱」という格付けがなく、大関が最高位だったようです!
👉 西の大関:摂州・有馬の湯(有馬温泉)
👉 西の関脇:但馬・城の崎の湯(城崎温泉)
👉 東の大関:上州・草津の湯(草津温泉)
👉 東の関脇:野州・那須の湯(那須温泉)
どれも昔から名高い温泉で、いまなお多くの人々に愛される人気の湯ばかり。
「不動の名湯」といえるラインナップですね。♨️
ただ、これらはもう説明不要の有名温泉地。
そこで今回はちょっと趣向を変えて、番付を陰で支えた
「行司」「勧進元」「差添」に注目してみましょう!🤗
「行司」「勧進元」「差添」とは??
👉行司=編者・判定者(裁定の象徴)
👉勧進元=スポンサー(版元や温泉関係者)
👉差添=監修者(権威付け)
つまり江戸の温泉番付は、娯楽 × 広告 × 権威演出 の総合パッケージ!現代でいえば「旅行サイトのランキングに監修や協賛が入っている」ようなもの。
口コミ文化の原型がここにあったんですね。😱
ほんと、面白いですね~
では、「諸国温泉功能鑑」に記された温泉地を、それぞれ見ていきましょう!🤗
👇の黄色の部分です!!
行司 : 津軽大鰐の湯・紀伊熊野本宮の湯・伊豆熱海の湯
👉 江戸の人々にとって、「日本を代表する三大格の温泉」を象徴的に「行司」に据えることで、公平かつ権威ある番付に見せているんですね。
♨️津軽大鰐温泉(青森県):古くから知られる北国の湯治場で、津軽藩の藩湯。冷涼な北国で「体を癒す裁定役」にふさわしい名湯です。
今では、あの星野リゾートも進出しています!
♨️紀伊熊野本宮温泉(和歌山県):熊野信仰の中心地であり、「蘇りの湯」と呼ばれる信仰的・霊験的な名湯。世界遺産の湯の峰温泉「つぼ湯」も有名。
湯の峰温泉 公衆浴場・つぼ湯
♨️伊豆熱海温泉(静岡県):江戸に近く、徳川家康も愛した天下の名湯。
江戸庶民にも広く知られていたため権威付けに最適だったんたんでしょうね。
バブル崩壊とともに団体旅行需要が激減し、多くの大型旅館やホテルが閉鎖。温泉街は「寂れた観光地」とも言われるようになってしまいましたが、近年は、再開発やリノベーションにより若者や女性けのおしゃれな宿・カフェ・バーが増え、さらにSNS映えするスポットや海上花火大会の人気も相まって観光客が急増!熱海は再び活気を取り戻しつつあります!🤗
みんな大好き”熱海プリン”🤗
熱海温泉 熱海プリン
勧進元 : 紀州熊野新宮の湯
「かんじんもと」と読みます。
もともとは寺社の造営や修復のために寄付を集める役目の人を指し、のちに相撲興行の主催者・スポンサーを意味するようになったようです。
温泉番付でも「スポンサー」「後援者」の立場を示す言葉として使われています。
👉 紀州熊野新宮の湯は、熊野詣の玄関口にある霊験あらたかな湯。
参拝者を癒すと同時に、温泉番付では“スポンサー”として権威付けを担い、江戸庶民にとって憧れの象徴でもあったようです。
差添 : 上州さはたりの湯
「さしぞえ」と読みます。
「上州さはたりの湯」は、群馬県安中市の「磯部温泉」の古名「狭畑(さはたり)」を指すとされます。
磯部温泉は「日本最古の温泉記号(♨️)発祥の地」といわれ、歴史は古く「日本書紀」にも登場する名湯です。
温泉記号発祥の地(安中市ホームページ)
👉 こうした由緒ある温泉を「差添」としたのは、「この番付は歴史ある名湯に保証されていますよ」というアピールだったようです。
温泉番付は江戸の“旅行ガイド”
江戸庶民が「次はどの温泉に行こうかな」と旅の参考にした、まさに口コミランキングの原点。
昔から人はランキング好きなんですね〜😊
最後に
次の温泉旅には「温泉番付」をヒントに選んでみてはいかがでしょう?
いつもと違う視点で温泉を楽しめるかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございました🙇
温泉が皆さまの健康と癒しの一助となりますように!🙌