- 投稿日:2025/10/03
- 更新日:2025/10/05

子育てをしていると、子どもの栄養や食事について悩むこと、ありませんか?
「これで足りているのかな?」「バランスは大丈夫かな?」と不安に思う
ママ・パパは、とても多いんです。
この記事では、そんなママ・パパに向けて、
まず押さえてほしい栄養のポイントをまとめました。
この【知識編】で紹介するのは「不足しやすい3つの栄養素」と「不足するとどうなるのか」についてです。別記事の【実践編】では「具体的に何を食べればいいのか」を紹介していきます。
(※【実践編は】現在作成中です🙏)
できそうなことを少し取り入れるだけもでいいので、安心してくださいね。
日々の子育てや食事づくりの参考にしていただけると嬉しいです。
(※すべて科学的根拠に基づいてまとめています。)
まず、はじめに、
ぐんぐん成長している子どもは、大人よりも多くの栄養素を必要としています。
必要な栄養を満たすことは成長期の子どもにとって、とても大事。
でも、そうは言っても毎日バランスの整った食事を用意するのは本当に大変ですよね。
管理栄養士ですが離乳食はほとんど市販品に頼っています
私も今、8ヶ月の娘の子育て真っ最中です。せっかく離乳食を用意しても食べてくれなかったり、遊び食べをしたり、服や床が汚れたり、食べるのに時間がかかったり…。それだけでも大変なのに、離乳食を手作りするとなると更に大変ですよね。
だから私は、管理栄養士ですが離乳食はほとんど市販品に頼っています。「えっ、管理栄養士なのに?」と思うかもしれませんが、それで大丈夫なんです。
なぜなら「子どもの栄養を考える」その気持ちこそが、何よりの愛情だから。疲れた日は無理せず市販に頼る。ラクできるところはラクしていい。完璧を目指す必要なんてないんです。
子どもの食べムラは当たり前
子どもは食べムラや遊び食べが多く、「ちゃんと食べれてないけど大丈夫かな?」と不安になることもありますよね。私自身も同じように悩みました。
でも安心してください。5歳までは“今日食べなかった”という日があっても、成長曲線に沿って体重が増えていれば大丈夫。
ただし、5歳を過ぎると体も心もぐんと成長していくので、この時期からは、毎食しっかりと栄養をとることがとても大切になります。
そんな子どもの栄養に関する不安や負担を少しでも軽くできるように、特に不足しやすい 鉄・カルシウム・ビタミンD の3つの栄養素について解説していきます。
不足しやすい栄養素とその働き
🩸 鉄
血液中の酸素を運ぶ成分=ヘモグロビンをつくる材料です。神経伝達物質やホルモンの材料にもなります。
🩸 どれぐらい足りていない?
・生後6〜11か月:母乳中心だと 2〜3mg 不足
母乳は素晴らしい栄養ですが、鉄とビタミンDが少ないのが唯一の弱点です。母乳中心の子は離乳食で補いましょう。
(※粉ミルクの場合、缶表示の目安量が飲めていれば基本不足しません)
・9〜11か月ごろ:離乳食が進みミルク量が減ると不足リスクUP
・小学生:必要 6〜9mg → 実際 4〜5mg → 2〜3mg 不足
・思春期女子:必要 10〜11mg → 実際 6〜8mg → 2〜5mg 不足
🌟思春期男子も要注意🌟
(詳しく知りたい方向け▼)
特にスポーツをしている子は、汗で鉄が失われるうえ、成長する筋肉は酸素をたくさん必要とします。そのため体はヘモグロビンを増やそうとし、鉄の消費量がさらに増加。結果として女子と同等か、それ以上に不足しやすくなるので、意識的に鉄を補っていくことが大切です。
👉 イメージ例:マグロ赤身1切れ(20g)=鉄0.5mg
小学生は5〜6切れ分、思春期女子は5〜12切れ分、毎日不足しています。
鉄強化ヨーグルトやチーズなどの活用もおすすめです。
🦴 カルシウム
骨や歯をつくる材料です。さらに筋肉を動かす・神経を伝える・心臓を動かすなど、体のあらゆる働きに関わっています。
🦴 どれぐらい足りていない?
・赤ちゃん:母乳やミルクで基本的に足りる
・6〜11か月ごろ:母乳・ミルクの量が減ると不足しやすい
・小学生:必要 600〜700mg → 実際 450〜500mg → 150〜200mg 不足
・思春期:必要 800〜900mg → 実際 500〜600mg → 200〜300mg 不足
👉 イメージ例:牛乳コップ1杯(200ml)=カルシウム220mg
思春期では、牛乳コップ1杯分、毎日不足しています。
🌞 ビタミンD
カルシウムの吸収を助けて骨を強くする役割があります。最近は、免疫を整える働きも注目されています。
🌞 どのくらい足りていない?
・推奨量:3〜9.5µg
・実際:全年代で 2〜3µg 程度 → ほぼ半分不足
特に母乳中心の子はリスク大です
(※粉ミルクは缶表示の目安量が飲めていれば基本不足しません)
👉 イメージ例:鮭1切れ(80g)=15µg
1食で必要量を一気に満たせるほど豊富です。
不足するとどうなるの?
🩸 鉄不足
・立ちくらみ・息切れ
・頭痛
・疲れやすい、集中力が落ちる
・イライラ・情緒不安定
🩸 なぜそうなるの?(詳しく知りたい方向け)
鉄はヘモグロビンの材料で、ヘモグロビンには酸素を運ぶ役割があるので、不足すると酸素を運ぶ力が弱まり、体が「酸素不足」になります。
立ちくらみ・息切れ … 心臓が必死に血液を送ろうとして動悸がおこります
頭痛 … 脳の酸素が不足すると、血管が拡張して血流を増やそうとします。この血管拡張が神経を刺激し、頭痛の原因になります。
疲れやすさ・集中力低下 … 筋肉や脳が酸素不足で力を発揮できず、疲れやすさや集中力低下に繋がります。さらにスポーツでは持久力の低下やパフォーマンスの伸び悩みにもつながります。
イライラ・情緒不安定 … 鉄は“セロトニン”や“ドーパミン”といった神経伝達物質をつくる材料です。セロトニンは気持ちを安定させ、ドーパミンはやる気や集中力を支えます。鉄が不足するとこれらが減ってしまい、イライラや気分の落ち込みにつながることがあります
🦴 カルシウム不足
・骨や歯が弱くなる
・将来の骨粗鬆症リスクが高まる
・集中力低下・イライラ
・足がつる
🦴 なぜそうなるの?(詳しく知りたい方向け)
体は血液中のカルシウム濃度を一定に保とうとします。不足すると骨から取り出して補うため、骨や歯が弱くなります。成長期に不足すると「骨の貯金」ができず、将来の骨粗鬆症リスクがUPします。
集中力低下・イライラ … カルシウムには神経の働きを落ち着かせる役割があります。不足すると、神経がちょっとした刺激にも反応しやすくなり、集中力の低下やイライラにつながります。
足がつる … 筋肉の収縮や弛緩に必要なカルシウムが足りないことでおこります。
🌞 ビタミンD不足
・骨の発達不良(くる病など)
・免疫力の低下
・アレルギー悪化の可能性
🌞 なぜそうなるの?(詳しく知りたい方向け)
骨の発達不良 … ビタミンDは腸でカルシウムの吸収を助ける働きがあるので、不足するとカルシウムが吸収されにくくなり、骨が弱くなります。
免疫力の低下 … 腸粘膜を強くする働きが弱まり、病原菌が侵入しやすくなります。
アレルギー悪化 … 腸のバリアが弱くなり、アトピーや花粉症が悪化する可能性があります。
まとめ
不足しやすい 鉄・カルシウム・ビタミンD。これらを日々の食事や間食で補っていくことが、子どもの健康につながります✨️✨️
子どもの「やる気がない」「疲れやすい」「集中できない」といったサイン。実は性格や気持ちの問題ではなく、栄養不足が隠れていることも。
毎日の食事は完璧じゃなくて大丈夫なので、不足しやすい栄養素を少しでも意識してもらえると嬉しいです☺️
頑張りすぎず、ママ・パパが笑顔でいられる食卓を大事にしてくださいね😊
【実践編】では、具体的におすすめの食材や商品を紹介していきます!
最後まで読んでいただきありがとうございました😊
今日もすんばらしい1日にしていきましょう✨️