- 投稿日:2025/10/19
- 更新日:2025/10/22
はじめに
コレステロールを下げる薬として、これまでにスタチンと呼ばれる系統のコレステロール合成阻害薬が広く使われています。
その後に腸管からの吸収を抑える薬や血中から肝臓へのコレステロール取り込みを増やす薬が開発されてきました。
今回、新たにスタチンとは異なる機序により、肝臓でのコレステロール合成を阻害する薬剤が日本で承認されましたので、紹介しつつ、コレステロール治療の重要性を解説します。
治療目標は
1️⃣死亡率を減らすこと
2️⃣心筋梗塞や脳梗塞による生活の質の低下を防ぐこと
の2つです。
基礎知識:なぜコレステロールを下げる必要があるか
コレステロールのうち特にLDLコレステロール(悪玉コレステロール)は、動脈硬化の進行を促進し、心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患のリスクを高めます。
LDLコレステロールが血管内に蓄積すると、プラーク(脂質や炎症細胞の塊のようなもの)が形成され、血管の内腔が狭くなります。このプラークが破綻することにより血流が妨げられ、心筋梗塞や脳卒中を引き起こします。心筋梗塞や脳卒中を起こした患者はそのまま死亡してしまう可能性があり、もし生存したとしてもその後の生活の質が大幅に損なわれます(歩くとすぐに苦しくなるので動けない、麻痺によって自由に動けないなど)。
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