- 投稿日:2025/10/11
- 更新日:2025/10/26
🩺 救急車を呼ぶ前に:どの病院に行けばいいの?
「頭が痛い…でも救急車を呼ぶほどなのかな?」
そんなとき、どこに相談すべきか迷う人は多いものです。
そんな迷いの相談を、私は119番の現場で毎日のように受けています。
地域には、かかりつけ医が診るクリニックから、高度な設備を持つ大きな病院まで、さまざまな医療機関があります。
「とりあえず大きな病院なら安心」と考える人もいますが、その選択が思わぬ出費につながることもあります。
医療費を無駄にしないためには、自分の症状がどのくらい緊急なのかを落ち着いて判断することが大切です。
まずは #7119(救急安心センター) に連絡し、対応を確認しましょう。
軽い症状なら地域のかかりつけ医へ。
重い症状や精密検査が必要な場合は、紹介を受けて大きな病院に行くのが安心です。
この流れを意識するだけで、時間も医療費も節約できます。
💰 知らないと損!大病院の「選定療養費」
大きな病院では、「選定療養費(せんていりょうようひ)」という追加料金がかかることがあります。
これは200床以上の病院に、紹介状なしで直接受診したときに発生する費用で、初診で7,700円前後、再診で4,400円前後を自己負担する仕組みです。
「安心を求めて大病院に行ったら、高くついた…」というケースも少なくありません。
軽い症状で救急外来を利用した場合でも、この費用を請求されることがあるので注意しましょう。
救急車で運ばれても、医師が「軽症」と判断すれば自己負担になることもあります。
「救急車の有料化」
そう言われてしまうのもこちらの制度があるからなんです。
🏥 選定療養費とは?大病院の特別料金のしくみ
選定療養費は、「重い症状の人を優先して診る」ために設けられた制度です。
厚生労働省は大きな病院を「紹介受診重点医療機関」として指定し、紹介状なしの受診には特別料金を取ってよいとしています。
つまり、大病院は「安心のために行く場所」ではなく、「専門治療を受けるための場所」。
軽い症状で受診すると、必要以上に高い医療費を払うことになりかねません。
症状が軽いときは、まず地域のクリニックで相談し、必要に応じて紹介状を書いてもらうのが賢い選択です。
💡 無駄な出費を防ぐコツ:かかりつけ医と紹介状を活用
選定療養費を避ける一番の方法は、かかりつけ医に相談して紹介状をもらうことです。
紹介状を持参すれば、大病院でもこの特別料金はかかりません。
また、多くの自治体には電話相談窓口があり、医師や看護師が症状の緊急度を判断してくれます。
こうしたサービスを使えば、「安心のために高くつく」ような事態を防ぎながら、適切な治療を受けられます。
🚑 こんな症状は迷わず119番!
もちろん、命に関わるようなときは費用より命が最優先です。
意識がない、激しい胸の痛み、呼吸困難、大量の出血などは迷わず119番へ。
軽症かどうか判断できない場合でも、ためらわず救急車を呼びましょう。
✅ かしこい受診で健康とお金を守ろう
「とりあえず大病院へ」という安心志向が、思わぬ医療費の負担になることがあります。
普段からかかりつけ医を持ち、症状に応じて相談する習慣をつけましょう。
これが健康を守り、無駄な出費を防ぐ近道です。
緊急時は迷わず119番。そうでないときは地域の医療機関を上手に使い分けましょう。
安心と節約のバランスをとることが、あなたの健康とお金を守る第一歩です。