- 投稿日:2025/10/11
こんにちは。元大手大学受験予備校職員の”たけいし”といいます!
私はこれまで大学受験予備校で多くの受験生、保護者と関わってきました。
模試の成績表が返ってきた後、志望校の判定をパッと見て「判定が悪かった」「成績が伸びてない」と落ち込む。
そんな経験ありませんか?
でも、実は成績表は「見る順番」さえ正しければ、
次の模試、あるいは本番までに「どこをどう伸ばせばいいか」がはっきり見えてきます。
この記事では、得点アップのための「模試分析3ステップ」を具体的に紹介します。
模試成績表に載っている3つの情報
多くの模試には、次の3項目が掲載されています。
①成績概況(教科・科目ごとの得点・偏差値など)
②設問別成績(各設問ごとの得点・正答率など)
③志望校判定(A〜E判定・ボーダー得点など)
多くの受験生は③志望校判定ばかり気にしますが、
実は③→①→②の順番で見ることが、点数アップの近道です。
STEP1)志望校判定から「必要得点差」を確認する
まず最初に見るのは、③志望校判定です。
ここで注目したいのは、「あと何点で次の判定に届くか」。
例えば、
「いまC判定で、B判定まであと+30点必要」
といった具合に、大まかな目標点を把握します。
この「あと何点足りないか」がすべての出発点です。
STEP2)成績概況で「教科別の目標」を立てる
次に見るのは、①成績概況。
ここでは、STEP1)で出した「+30点」を各教科に割り振ります。
例:「数学+15点、英語+10点、国語+5点を目指そう」
ポイントは、得意科目よりも伸びしろのある科目に注目すること。
例えば、
「今回の模試では、自分の数学の得点が50点。平均点は65点だったから、まず平均に届かせよう。よし、数学では+15点が目標だ。」 「得意な国語は、小さいミスを防いで、+5点程度でも十分。」
こうして、「現実的な教科別目標」を設定します。
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とはいえ、数学の【何ができるようになれば】、実際に+15点UPを達成できるのかまで決めなければいけません。
そこで次のステップです。
STEP3)設問別成績で「何を強化するか」を決める
最後に、②設問別成績をチェックします。
ここでは「具体的にどの単元/設問で点を落としたのか」を特定します。
例えば、
「確率は満点近く取れているからOK」 「一方で、二次関数の問題は(1)まで解けていたが(2)から間違えていて、配点20点中の5点しか得点できていない。解答解説を読めば理解できるし、基本が定着していれば完答できる問題だったのに・・・。」 ⬇ 「だから、二次関数の典型問題を克服して、+15点を目指そう」 ⬇ 「そのために、二次関数の教科書の練習問題をこの一週間で復習するぞ!」
というように、行動レベルの目標にまで落とし込みましょう。
このレベルまで落とし込めると、
「なんとなく頑張る勉強」から、「成果を狙う勉強」に変わります。
模試分析のゴールは、「目標点を知ること」ではなく、
“どうすれば取れるか”を具体化することです。
現実的な目標設定のコツは「配点に着目すること」
●成績概況と設問別成績を同時に見てバランスを取る
●「+15点」が本当に可能なラインかをチェックする
●配点を見て、「どの設問を取れば+15点になるか」まで確認する
こうして、配点ベースで目標を立てれば、
「この問題を取れるようにすれば目標に届く」
というように、次の模試や本番までの具体的行動が決まります。
まとめ:模試を「判定だけで終わらせない」
模試成績表の分析3ステップ まとめ ステップ1)志望校判定欄から「必要得点差」を確認する ステップ2)教科・科目ごとに必要得点差を分配する ステップ3)設問・単元別に注力するポイントを決定
模試は、“今の実力を測る”ためだけではなく、
“次に何を伸ばせばいいか”を見つけるツールです。
1️⃣ 志望校判定の欄で「足りない点数」を把握
2️⃣ 成績概況で「教科ごとの戦略」を立てる
3️⃣ 設問別成績で「具体的な単元」を決める
この3ステップを習慣化できれば、
模試のたびに「次につながる学び」が得られます。
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これからも受験生と保護者の役に立つ情報をお届けしていきます。