- 投稿日:2025/10/16
- 更新日:2025/11/06
ギャンブル依存症による800万円の借金を完済するまでの2年間
2023年から2025年の2年間で、主人のギャンブル依存症が原因となり、
総額800万円以上の借金を返済しました。
これは、私が把握している範囲での金額です。
もしかすると、もっと多かったのかもしれません。
今は、私と主人、そして子ども2人で、慎ましくも穏やかな生活を送っています。
もし「リベシティ」に出会っていなければ、今のような日々はなかったと思います。
そして2025年9月。
私たちはついに、ギャンブルによるすべての借金を完済しました。
この記事は、その節目として。
そして、同じように苦しんでいる誰かの心に、少しでも希望を届けたいと思い書いています。
きっかけ(2023年4月〜9月)
2023年春。
私は時短勤務(1日5時間)で働いていました。
上の子が小学校に入学したばかりで、仕事と家庭の両立に悩んでいた時期です。
人に仕事を任せるのが苦手で、時短勤務にもかかわらず残業が続き、
「それならいっそ勤務時間を延ばしたほうがいいのでは…」と迷っていました。
さらに、職場では価値観の合わない同僚との人間関係にも疲れ切っていました。
5月には人格を否定されるような言葉を受け、心が折れてしまいました。
暑さによる自律神経の乱れも重なり、睡眠不足、食欲不振…。
やがて「消えてしまいたい」と思うほど、心が追い詰められていました。
それでも、仕事を辞めるという選択肢は持てませんでした。
なぜなら、家計の管理がまったくできていなかったからです。
夫婦それぞれが別々にお金を管理しており、
誰がいつ、いくら使っているのかも分からない状態。
お金が増えているのか減っているのかすら、把握できていませんでした。
不安だけが、どんどん膨らんでいきました。
借金発覚(2023年9月)
そんな矢先の2023年9月。
主人から突然、「◯◯万円の借金をした」と告げられました。
きっかけは、主人が「親友の誕生日プレゼントを買いたい」と言ってきた時、
私が「そんなお金はない」と答えたことでした。
その返答をきっかけに、主人は「お金がないなら作ればいい」と考え、
行き着いた先が デイトレード(短期投資) でした。
スマホひとつで取引ができる手軽さからのめり込み、結果は大損。
そこから、ギャンブル依存症に陥っていきました。
借金を知ったときの気持ち
最初に聞いたとき、頭の中は「とにかくすぐに返さなきゃ!」だけでした。
母から「借金だけは絶対にするな」と言われて育ったため、
冷静に理由を聞く余裕もなく、貯金からすぐに返済しました。
「一時的なことだ」と思っていたのですが、
主人はその後も計5回、デイトレで借金を作りました。
そのたびに怒りと絶望で主人を責め、何度も心が折れそうになりました。
「なぜ自ら家族を苦しめるのか」「どうして止められないのか」
理解できませんでした。
でも今なら分かります。
一度ギャンブルに手を出すと、脳の「報酬系」から快楽物質ドーパミンが大量に分泌されます。
勝った時の喜びが強烈な快感となり、やがて脳がそれに慣れ、
さらに強い刺激を求めるようになる。
その結果、「やめたいのにやめられない」状態に陥ってしまうのです。
当時の家庭は、お金の不安、私の疲弊、主人の仕事のストレスが重なり、
依存に逃げ込む条件がすべて揃っていました。
お金の不安からの解放
主人の借金をきっかけに、私は「リベシティ」に入り、
本格的に家計管理を学び始めました。
宿題リストの「貯める力」を上から一つずつ、時間をかけて実践。
正直「面倒くさい」と思う日もありました。
それでも続けるうちに、お金の流れが見えるようになり、
少しずつ不安が減っていきました。
自分で行動して結果が見えると、
「私にもできるんだ」と感じられるようになり、自己肯定感も上がっていきました。
私はその変化を、主人にも毎日伝え続けました。
「今日こんなことを学んだよ」「こうしたらうまくいったよ」と。
それでも主人がデイトレをやめることはありませんでした。
一度得た快感を断ち切ることの難しさを、痛感しました。
それでも夫婦でやり直すと決めた理由
4回目の借金のとき、「次にやったら離婚する」と約束しました。
それでも5回目の借金が発覚。
主人は自分の署名入り離婚届を持ってきました。
私はそれを受け取り、ChatGPTに相談しました。
「シングルマザーとして2人の子を育てられるだろうか?」
「精神的にやっていけるのか?」
泣きながら何度も考えました。
そして出した結論は、「離婚せず、一緒に返済していく」こと。
理由は3つあります。
1.子どもの心のケアと自分の精神面を考えると、シングルでやっていく自信がなかった
2.仕事を辞めたい気持ちはあったが、シングルでは現実的に難しかった
3.借金はあっても、夫婦仲や家族の絆は残っており、子どもが父親を大好きだった
そして何より、「この人を見放したら、もう戻ってこないかもしれない」という恐怖がありました。
私はこの人を失いたくない。
出会ってからずっと、私の話を根気強く聞き、視野を広げてくれた人。
今は私が支える番だ、そう思いました。
その覚悟と行動の積み重ねが、少しずつ主人を変えていきました。
やがて主人は自ら「依存症を克服したい」と言うようになりました。
再出発に向けて
私たちは、再出発にあたりいくつかの約束をしました。
”自分が病気であることを認め、治療を受けること”
”リベシティで学び、お金の知識や副業スキルを身につけること”
主人は専門医に相談し、依存症の治療を開始。
弁護士にも相談、夫婦で返済計画を立てました。
また、依存症に関する動画を見て、自分の病気と向き合いました。
私は変わらず行動を続け、
「行動すれば、人生は変えられる」ということを、言葉ではなく姿で見せ続けました。
そして今(2025年9月)
2025年9月、すべての借金を完済しました。
家計も黒字を維持できるようになり、少しずつ穏やかな日々を取り戻しています。
そして私は、仕事を辞める決断をしました。
お金に余裕があるわけではありません。
それでも、「このままでは何も変わらない」と思ったのです。
一度リセットして、新しい一歩を踏み出したいと思いました。
主人は「いいよ、やってみよう」と笑ってくれました。
この2年間の信頼と努力の積み重ねが、その言葉につながったのだと思います。
最後に
主人のギャンブル依存症が「完全に治った」とは思っていません。
また、「何度も裏切られた」という記憶が消えるわけでもありません。
それでも今は、
家族みんなで仲良く、慎ましく、笑顔で過ごしたい。
ただ、それだけです。
この2年間は、私にとって本当に必要な経験でした。
正しく行動すれば、人生は何度でもやり直せる。
これからもこの経験を糧に、一歩ずつ前へ進んでいきます。