- 投稿日:2025/10/30
- 更新日:2025/11/01
1. GASとは?
💡 一言で言うと「Googleのアプリを自動化できる仕組み」です。
GAS(Google Apps Script)は、
Googleが提供している “Googleサービスを自動操作するためのプログラミング環境” です。
たとえば──
・スプレッドシートに自動でデータを書き込む
・Gmailをまとめて送信する
・Googleフォームの回答を自動で集計する
・カレンダーに予定を自動登録する
こうした作業を、人の手ではなくプログラムに任せることができます。
しかも、すべてブラウザ上で動作します。
Excel VBAのようにソフトをインストールする必要もなし。
会社でも自宅でも、Googleアカウントさえあればどこでも実行できます。
スプレッドシートのメニューから「拡張機能 → Apps Script」を開くだけで、すぐにコードを書き始めることができます。

2. では、GASの“中身”は何で動いているの?
💡 実は、GASの中身は「JavaScript」という言語です。
JavaScript(略してJS)は、もともとWebページを動かすために生まれたプログラミング言語。
ボタンを押すとメッセージが出たり、スライドショーが動いたり──
そんな“ブラウザの動き”を作るのがJavaScriptです。
GoogleはこのJavaScriptをベースに、
自社サービス(スプレッドシート、Gmail、カレンダーなど)を
プログラムで操作できるように拡張しました。
それが「Google Apps Script(GAS)」なんです。
3. 実際のコードを比べてみよう
🔹 VBAとの比較(おさらい)
Sub HelloVBA() Dim name As String
name = "とっちー"
MsgBox "こんにちは、" & name & "さん!"
End Sub
👉 画面にメッセージボックスが表示されます。

では JavascriptやGASではどうなるでしょう?
✅ JavaScript(純粋なWeb向け)
let name = "とっちー";
alert("こんにちは、" + name + "さん!");
👉 ブラウザでメッセージをポップアップ表示します。

✅ GAS(Google向け)
function greet() {
let name = "とっちー";
Logger.log("こんにちは、" + name + "さん!");
}
🟢 実行結果:

同じJavaScript構文ですが、
Logger.log() のようにGoogle独自の命令を追加できるのがGASの特徴です。
この「Google専用命令」の中には──
・SpreadsheetApp(スプレッドシート操作)
・GmailApp(メール送信)
・DriveApp(ファイル管理)
などがあり、これはVBAでいう
「Application」「Workbook」「Range」 に相当します。
4. まとめ:「VBAの次は、GASへ」
GASは、**VBAの経験をそのまま活かせる“次の一歩”**です。
構文はJavaScript、考え方はVBA。
だから、VBA経験者が最短で理解できるプログラミング環境なんです。
VBAの経験があれば、GASもすぐに楽しめます。
難しい準備も、設定もいりません。
「ちょっと試してみよう」──
その気持ちひとつで、今日から自動化の世界が広がります。
💬 おまけ:GASを通してJavaScriptも学べる!
GASの文法は、もともとJavaScriptベース。
つまり、GASを使っているうちに自然とJavaScriptの基礎力も身につきます。
たとえば:
・let や const は変数宣言
・if や for は条件分岐や繰り返し
・function は処理のまとまり
これらは、Web開発でも通用するプログラミングの基本スキルです。