- 投稿日:2025/11/01
- 更新日:2025/11/01
楽天証券のパスキー認証について、家族分など複数の口座を一人のスマホで管理する場合の取り扱いについて説明します。
楽天証券のFIDO2に基づく「パスキー認証」が導入されました。利便性とセキュリティが向上しますが、「家族分の口座を一つのスマートフォンで管理したい」という場合、どうなるのでしょうか?パスキー認証の仕様と、複数の口座を管理する際の具体的な選択肢を解説します。
◆ パスキー認証の基本
楽天証券では、2025年10月26日からFIDO2に基づく「パスキー認証」を全チャネルで導入しました。この認証方法は、従来のID・パスワードを使用せず、スマートフォンに保存された秘密鍵と楽天証券のサーバーに保存された公開鍵を用いて認証を行います。これにより、フィッシング詐欺やパスワード漏洩のリスクが大幅に軽減されます。
◆ 家族口座の管理
楽天証券では、一つの口座に対して設定できるパスキーは一つのみです。一つのスマートフォンに複数の口座(家族分)のパスキーを作成すること自体は可能ですが、セキュリティ上の観点から推奨されていません。複数の口座が同時にリスクに晒される可能性があるためです。
そのため、楽天証券が推奨する運用、またはリスクを抑えた管理を行う場合、以下のような選択肢があります。
◇ 一つの口座に対してパスキーを設定
一つの口座に対してパスキーを作成し、その口座の取引を行うことができます。
◇ 他の口座は従来の方法で管理
他の家族の口座は、従来のID・パスワードと絵文字を用いた二段階認証を使用して管理することが可能です。 パスキー認証を設定しなかった口座は、引き続きこの方法でログインできます。
◆ 生体認証の利用
パスキー認証では、生体認証(指紋や顔認証)を利用することができ、これによりセキュリティが強化されます。これらの生体情報はスマートフォンに保存され、楽天証券には提供されません。パスキーを設定していない他の家族の口座にアクセスする場合は、引き続きID・パスワードと絵文字認証が必要になります。
◆ セキュリティと利便性の両立へ
ご家族分の口座を一人のスマホで管理する場合、技術的には複数の口座のパスキーを作成すること自体は可能です。 しかし、セキュリティ上のリスクを最小限に抑えるためには、楽天証券が推奨するように、一つの口座に対してのみパスキーを設定し、他の口座は従来のID・パスワードと絵文字認証で管理するのが最も現実的に安全な方法となります。
パスキー認証は非常に便利な仕組みですが、今回の情報を参考に、ご自身の運用スタイルとセキュリティ意識に合わせて、どの口座をどの方法で管理するのかを判断しましょう。
◆ まとめ
一つのスマホで複数の口座を管理する場合は、「メイン口座のみパスキー、他は従来のID・パスワード」という方法が、最もリスクを抑えた現実的な選択肢です。
ご自身の運用スタイルやご家族との話し合いを通じて、どの口座にパスキーを設定するのか、もしくはひとつのスマホで複数のパスキーを設定するのか、しっかり検討した上で新しい認証方法でより安全な取引を始めてみましょう。
※ 楽天証券へ問い合わせた時に教えていただいたQ&Aを参考までに掲載します。→【楽天証券】未成年口座があります。1つのスマートフォンで複数口座のパスキーを作成することは可能ですか?