- 投稿日:2025/11/05
- 更新日:2025/11/06
ポイントを計上するのは「利用したとき」
ポイントは【付与されたタイミング】ではなく、【利用したタイミング】で収入となります。
※ポイントせどりの考え方とズレるので注意※
ポイントせどりでは
【1000円で仕入て500P貰えるから実質500円】と考えて「仕入値を500円」として利益計算されている方が多いと思います。
利益計算の方法としては間違いではありませんが、簿記や記帳においては仕入値は【1000円】であり、【500P】は収入となります。
ポイントの計上方法
ポイントは「雑収入」として貸方に計上します。
借方・貸方を覚えられないときは「収益だから売上と一緒」と覚えてください。(←売上が貸方って覚えている前提)
この表、大事なので丸暗記しましょう!
仕入でポイントを使った時
※全額ポイントで支払
仕入1000 / 雑収入1000
※一部ポイント支払
仕入1000 / 現金500
/ 雑収入500
経費でポイントを使った時
例えば、消耗品とすると
消耗品費1000 / 雑収入1000
※一部利用の場合は仕入の時と一緒なので以下省略します。
プライベートでポイントを使った時
事業主貸1000 / 雑収入1000
ポイントを計上しない「0円仕入」とは?
例えば1000円の商品を1000P使って仕入れたとします。
この時、仕入自体を計上せずに「0円仕入」とする考え方があります。
この商品をメルカリで5000円で販売した時の利益を「雑収入計上」と「0円仕入」で比べてみます。
このように、利益は同じとなります。
利益が同じであれば税金も変わりませんし、税務署的にも今のところ「0円仕入」でも大丈夫みたいです(いつか見解は変わるかもしれませんが)。
「0円仕入」は「ポイント利用は計上しない」という事なので、記帳は楽になります。
※「ポイント利用は計上しない」のと「仕入も計上しない」のセットでプラマイゼロになっています。
プライベートでポイントを使った場合は計上しないと「所得隠し(脱税)」となってしまうのでご注意下さい。
0円仕入のデメリット
なんとも楽そうな「0円仕入」ですが、個人的には嫌いです。
利益額の帳尻は合っていますが、簿記的に見ると売上や商品在庫金額が実際と違うわけで、ようするに最後だけは合っているけど途中の数字は狂っています。
【デメリット①】課税事業者は消費税の納税額が多く計算されてしまう。
消費税の計算方法は「お客さんから預かった消費税」から「仕入や経費で支払った消費税」を差し引いて計算されます。
先ほどのこの事例、どちらの場合もお客さんから預かった消費税は【455円】です。
一方、仕入で支払った消費税は【91円】。
雑収入で計上している方は【455-91=364円】が納税額となりますが、
0円計上の方は仕入が0円なので【455円】が納税額となります。
ポイントで仕入をしていても91円は払っているのに、計上しないので支払っていないことになってしまいます。
※販売手数料と送料にも消費税が入っていますが、今回は説明をわかりやすくするために省きました。
【デメリット②】売上が少なくなる
「商品売上」と「雑収入」を足したものが「総売上」となります。
売上が多い方が融資が受けやすくなったり、社会的信用が得られやすくなります。
まとめ
・ポイントは使った時に計上する
・ポイントの計上方法は「貸方に雑収入」で計上する
・「0円仕入」でもOKだけど、簿記的には微妙。事業を大きくしたいなら「雑収入」一択