- 投稿日:2025/11/13
会社の車で物損事故を起こしてしまったあなたへ。
このあとどうすればいいか、ひとつずつやれば大丈夫です。
私も同じ経験をしましたが、きちんと対応すれば1か月もかからず終わりが来ます。
〇周囲の安全を確認し現場の状況を記録
〇関係者への連絡
〇復旧対応
以上の流れを実体験をもとに順番に解説していきます!
注意:記事内にある画像は生成AIで生成されたイメージとなります。あらかじめご了承ください。
事故を起こした状況
私の場合は業務中にハイエースで狭い十字路を左折しようとした時でした。
曲がった先の細い道から、スピードの出たダンプカーがやって来ていて、焦ってハンドルを切った瞬間、車体の左側から
「ガリガリガリギギギガギギギ…!!」
単独の物損事故を起こしてしまいました。
周囲の安全を確認し、現場の状況を記録
まずは近くの安全な場所に駐車しました。
幸いなことに、ほかの誰かを巻き込むことがなかったので物損事故になりました。
狭い路地のため、二次被害の出る恐れを懸念して徒歩200mくらいの場所に公園があったので、そこに車を停めました。
事故車の撮影
社用車のハイエースの状態を確認すると、スライドドアからサイドパネルにかけてガッツリ傷跡がついていました。
傷が軽度でかつ、上司に相談して自主修理で問題ないようであれば、とも考えもしましたが、素人目でもどうにかできそうにありませんでした。
そのため、会社が契約している修理業者(保険会社)に説明するためにも、事故直後の記録を写真で残しました。
前面、背面、左・右側面、傷の全体図を撮影しました。
現場の撮影
徒歩で周囲の安全を確認しながら、事故現場の状況を確認しました。
自身の車の傷の高さと同じくらいの場所に傷がありました。
ただ、傷がとても多く、本当に自分がつけた傷かを判別するために車の傷跡と見比べることにしました。
そこで車の傷に緑の塗装がついていることが分かりました。
おそらく他の緑の車がつけた傷に重ねてつけたものだと分かりました。
知ってか知らずか、後に市役所に現場で説明する際にとても役にたちました。
こちらも車と同様、状況説明用に記録を写真で撮影しました。
事故現場の全体図、周囲の状況(現場の左右)の撮影、傷跡の撮影(引き・アップ)を撮影しました。
関係先への連絡(会社・修理会社・警察・自治体)
正直一番気が重い作業でした。
事故後のショック、自分のしたことを正直に話さなければならない苦しさもあり、発信ボタンになかなか手が伸びませんでしたが、
先延ばしにすればするほどもっと大変なことになると考えを改め、すぐに連絡することにしました。
会社に連絡
会社に現状をできる限り正確に伝えました。
事故を起こした時間、場所、状況(対物事故、ガードレールの状況)など
幸い、会社側で修理会社(保険会社)に連絡を入れてくれることになったので、私はそのまま近くの警察署へ事故報告に向かいました。
感情的にならず、淡々と話を進めてくれた上司のおかげで冷静に行動できたと思います。
警察署に報告
警察署に到着し窓口で事故を起こした旨を伝えると交通事故に関しての聴取を行いました。
「少し擦ったくらいでいちいち届ける人いるの?」と思う方もいらっしゃると思いますが、
交通事故を届けないことは、「道路交通法72条 報告義務」違反であり、物損事故の場合は3か月以下の懲役または5万円以下の罰金が科される可能性があります。
また、交通事故証明書が発行されないため、保険金の請求ができなくなるという大きな不利益があります。
警察署では下記の流れで、大体30分くらいで終わりました。
・事故の発生日時と場所
・事故の状況
・当事者の名前と連絡先(用紙への記入と免許証と車検証のコピー)
・事故車両の確認と記録(車の傷の撮影)
・事故後の説明(交通事故証明書など)
社用車を保険で修理する場合、「交通事故証明書」を保険会社に提出しないと保険が下りない場合があるので、証明書が作成されたら忘れずに取りに行きましょう(大体1週間くらいで作成されます)。
自治体への報告
今回は物損の対象がガードレールであったため、管理者の自治体に報告を行いました。
私の自治体では「道路維持課」でしたが、「建設課」「道路管理課」「道路管理係」など建設や道路関係の部や課に問い合わせれば間違いないと思います。
役所では下記の流れで、大体20分くらいで終わりました。
・事故の発生日時と場所の確認
・事故の状況
・当事者の名前と連絡先(用紙への記入と免許証のコピー)
・今後の復旧対応の説明
復旧対応としては、大まかに以下の流れでした。
・担当職員と現場で物損状況の確認
・ガードレールの物損の修復計画書の作成
・報告書の提出
【余談】
役所の方が途中でお茶を出してくださり、
その際に、
「市の公共物でも、実は届け出をしない方が多いんです。気づいたときにはボロボロになっていて、市の財源で補修する後手の対応になってしまうことがあります。そうなると、市民の皆さんに危険が及ぶ可能性もあるので、正直に届け出てくださり本当にありがとうございます。」
とおっしゃっていました。
この言葉がとても印象的でした。
事故の当事者は私自身でもちろん悪いのですが、正直なところ「届け出をしない人が得をして、正直に対応した人が損をするのではないか」という気持ちが心のどこかにありました。
だからこそ、この言葉を聞いたときに妙に腑に落ちたことを覚えています。
最後までしっかり向き合おうと決意をし、後日担当者と事故現場を確認する予定を立て、役所を後にしました。
こうして事故発生から長い初日が終わりました。
因みに関係先の連絡について私の場合は当日中に会社の上司→警察→自治体の順に連絡しましたが、それで問題が起きることはありませんでした。
当日じゃなくても問題ないようですができる限り早く報告することが望ましいでしょう。
復旧対応
現場で物損状況の確認
当時の事故の状況と、ガードレールの物損の様子を担当の方と確認しました。
現場で車両の傷を細かく記録していたため、後日ガードレール側の損傷と照らし合わせることで、自分がつけてしまった傷の範囲を明確に説明できました。
提出義務があったわけではないですが、車の傷の写真を拡大印刷したものを持参したのも説明の証拠になったと思います(車は修理に出ていたため)。
感覚ではなく記録に基づいて説明できたので、担当の方とのやり取りも10分もかからずスムーズでした。
リベ大で学んだ「相手の立場で考える」ということがこうしたところでも役立った瞬間でした。
幸い、物損の範囲はガードレールの擦過傷となり、ガードレールを付け替えるなど大事にならないことになりました。
後日詳細な修理指示の連絡をしますということでその日は終了しました。
ガードレールの物損の修復計画書の作成
後日、担当者の方から「ガードレールの擦過傷を補修するための計画書を作成し、提出お願いします」と連絡がありました。
・計画書を作成
・道路維持課で審査
・問題なければ補修許可
・都合が良い日に補修開始
当面の流れが決まりました。
計画書の作成
計画書はChatGPTに壁打ちしながら作成しました。
ペケをもらって再提出する時間がもったいないと思ったので、一発で通るように気を付けて作ったところ、2日後問題なく、補修の許可が下りました。
補修に必要な機材はホームセンターやカーショップで簡単に入手できました。
塗装修理工事計画書
1.工事件名:令和〇年〇日ガードレール接触事故における塗装修理工事
2.工事場所:事故現場の住所の概要(詳細が分からないときは目印となる建物などで説明)
3.施行予定日:大体の予定日&修理の認可が下りた後、詳細な日時を決定する説明
4.工事概要(工事の目的):本工事は、車両接触により生じたガードレール表面の塗装剥がれを補修するものです。油脂除去・防水塗装を施し、外観及び防錆機能を回復します。
5.施工手順:
①施工前状況の撮影 施工箇所を全体・近接の2種類で写真撮影(施工前写真:添付予定)
➁清掃・下処理 柔らかい布に油分除去剤を含ませ、塗装面の油脂・汚れを除去、クエン酸の吹きかけによる不働態処理を行う。
➂研磨 車修理用のやすりを用いて、塗布が十分に行えるよう研磨。
➃塗装 白色防水スプレー(自動車用塗料)を均一に吹き付ける。
⑤乾燥 自然乾燥にて十分に硬化させる(約30分)その後重ね塗り。
➅仕上げ確認 塗装ムラ・塗り残しを点検し、必要に応じて補修。
⑦施工後状況の撮影 同一アングルで写真撮影(施工後写真:添付予定)
⑧報告書作成・提出 一連の作業内容をまとめた報告書を後日提出。
6.備考:
・作業中は通行車両との安全確保のため、安全コーンを作業場前後に2mに設置します。
・天候(降雨等)により、施工日を変更する場合があります。
・提出者の名前と連絡先
・補修工事を行う現場の写真(補修箇所を赤丸で囲む)
補修対応
晴れた日に補修対応を行いました。
自分で作成した計画書に倣いながら、素人ながら作業を進めました。
途中、報告書用の記録の撮影も行いました。
当初は自分のつけた擦過傷のみの補修でしたが、時間や道具にも余裕があったことで、せっかくなら傷をつけたガードレール全体を補修することにしました。
担当者の方に確認を取ったところ、快く了承してくれました。
素人作業のため、若干の色ムラが出てしまいましたが、自分の事故の傷をしっかり補修することができました。
これで雨水でガードレールが錆びる心配もなし!と思い、気持ちよく帰宅することができました。
報告書の作成
こちらもChatGPTと相談しながら作成しました。
工事完了届
〇〇市〇〇課 御中
このたび申請いたしました下記の工事について、すべて完了しましたので、ここにご報告申し上げます。
1.工事件名:
2.工事場所:
3.工事内容:
4.工事完了日:
以上、ご確認のほどよろしくお願い申し上げます。
補修工事作業の写真の記録と簡単な説明を添付
こちらを自治体に提出した数日後、担当の方から終了の連絡があり、
「これで今回の事故処理は終了です。お疲れさまでした。」と連絡をいただき、無事に事故処理のすべてが終了したのでした。

事故処理を終えて
今回の事故対応は、自治体との郵送や天候による工期のずれもあり、最終的に約1か月半ほどでの終了となりました。
自治体によって対応に違いがある可能性がありますが、しっかりと準備を行い、落ち着いて、誠意をもってやりとりしていただければ、悪いようにはならないと思います。
社用車の修理は会社が加入していた保険が適用されたため、私自身の持ち出しはガードレール補修材の6,000円ほどでした。
今回の出来事を通して多くの気づきがありました。
「失敗を悔やみ続けるより、その後“どう対応するか”が大事」
「相手の気持ちに寄り添えば、物事は良い方向に進んでいく」
「焦らず一つずつ対処すれば、必ず終わりがくる」
事故はできれば経験したくないものですが、この経験は、私にとって大切な学びになりました。
今回のようなことにならないよう今後はより広い車幅のルート選択やより周囲を確認しながら運転していこうと思います。
この記事が、同じように不安な思いをしている方の心を少しでも軽くし、落ち着いて前に進む手助けになれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました!