- 投稿日:2025/11/18
はじめに
山口県は、海・山・川の水系が豊富で、酒造りに欠かせない“名水”に恵まれた地域です。
古くから酒造りが盛んで、地元密着型の蔵もあれば、国内外で高い評価を得る革新的な蔵まで幅広くそろっています。
特徴として、
・香りの華やかさ
・雑味の少ないクリアな味
・食事に寄り添う旨味
など、現代の日本酒ファンから特に支持されるスタイルが多いことが挙げられます。
今回ご紹介する3本は、山口を語るうえでも欠かせない“個性と魅力の詰まった銘柄”。
華やかなタイプから繊細、そして旨味重視まで、それぞれ違った表情を楽しめるラインナップです。
ぜひ、酒質の違いを味わいながら飲み比べてみてください😊🍶
① 獺祭(だっさい)|旭酒造(岩国市)
山口県を代表し、全国に“フルーティ日本酒ブーム”を広げたと言っても過言ではない存在。
精米歩合にこだわり、米を極限まで磨くことで、雑味をそぎ落とした透明感のある味わいを実現しています。
香りは白桃・洋梨・マスカットのように華やかで、口に含むと上品な甘さと酸がふわりと広がります。
後半はスッと消えていくきれいな余韻で、「香り」と「飲みやすさ」の両方を持つ一本です。
近年では海外でも人気が高く、「日本酒を初めて飲む人へのおすすめ」として名前が挙がることも多い特徴あるお酒です。
ワイングラスとの相性も抜群で、香りをより楽しみたい方にもぴったりです。
ペアリング🍽
・白身魚のカルパッチョ
・サーモンムニエル
・フルーツ+チーズの前菜
・カプレーゼ
香りが立つため、爽やかで酸味のある料理と組み合わせるとバランスが良くなります。
② 東洋美人(とうようびじん)|澄川酒造場(萩市)
「美しい酒」をコンセプトに掲げ、全国の日本酒ファンから支持される人気銘柄。
その名の通り、味わいはとても上品。香りは控えめながら深みがあり、口当たりは柔らかく滑らか。
飲み込んだあとにスッと消えていく“透明感のある余韻”が特徴的です。
東洋美人の魅力は、“派手ではないのに印象に残る静かな美しさ”。
丁寧な造りがそのまま味に表れており、淡い味付けの料理と合わせると驚くほど調和します。
また、季節限定品も毎年注目され、特に春の限定酒などは瞬く間に売り切れることも多い人気ブランドです。
ペアリング🍽
・冷奴(薬味は控えめ)
・鯛、ヒラメなど淡白な白身のお刺身
・鶏むね肉の塩麹焼き
・湯豆腐
素材本来の旨味を感じる料理と合わせると“澄んだ味わい”がより引き立ちます。
③ 貴(たか)|永山本家酒造場(宇部市)
“ナチュラルで骨格のある酒”を目指す蔵が手がける、旨味と酸のバランスに優れた一本。
米の旨味がしっかりと表現されていながら、余韻には軽やかな酸が残り、重たくならないのが魅力です。
酒造りの考え方に独自性があり、蔵は“テロワール(産地の個性)”を大切にしています。
契約農家との連携で育った米を使用し、その土地ならではの味わいを追求。
結果として、食事と合わせるほど美味しさが増す“食中酒の名手”として評価されています。
冷や〜常温〜燗と幅広い温度で楽しめるため、季節を問わず万能。
特に燗にすると旨味が開き、料理との相性もさらに広がります。
ペアリング🍽
・焼き鳥(タレ)
・豚の角煮
・大根の煮物
・おでん
しっかりとした味の料理や出汁を使った和食と合わせると、深い旨味がより引き立ちます。
まとめ📝

山口県の日本酒は、蔵ごとの個性がとてもはっきりしており、
・華やかで香り豊かなタイプ
・繊細で美しい透明感のあるタイプ
・骨格のある旨味系タイプ
とバランスよくそろっているのが魅力です。
香りを楽しみたい日、料理とじっくり味わいたい日、
気分によって選べる幅が広いのも山口の酒の特徴。
ぜひその日の料理や気分に合わせ、山口の豊かな酒の世界を楽しんでみてください🍶✨