- 投稿日:2025/12/04
- 更新日:2025/12/04
結論から先にお伝えします
先に結論からお伝えすると、ChatGPTのショッピングリサーチは「商品を探す前の下調べや候補整理」にはかなり便利ですが「これだけを信じてそのままポチる」という意味ではまだ実用レベルとは言い切れない、というのがわたしの感想です。
わたしはApple Watchを中古で購入を検討していて(ほんとはリベフリマで買いたいんですが笑)じゃんぱらなどの中古ショップを候補にしつつチャッピー(ChatGPT)に相談したときチャット内に謎のポップアップが出現。
「お?これはいいな」と思った部分と「ここは自分でサイトを見に行った方が早いな」と感じた部分とはっきり分かれました。
わたしがショッピングリサーチの存在に気付いたきっかけはまさにこのApple Watch探しでした。じゃんぱら等の中古ショップでの購入を検討しながらチャッピーに「中古で買うときの注意点」を聞こうとしたところ、「ショッピングリサーチを使いますか?」というポップアップが出てきて、「なんだこれ?」という感じで実際に触りながら調べてみた、という流れです。
この記事は、そのときの体験をベースにネット上の情報やチャッピー自身の見解も混ぜながら、ショッピングリサーチのメリットとデメリット、現実的な使い方を整理したものです。
構成としては、
1)ショッピングリサーチが何をしてくれる機能なのか
2)Apple Watch中古探しで実際に使ってみた使用感
3)メリットと「ここは良かった」と感じたポイント
4)デメリット・限界と「まだ実用的とは言いづらい」点
5)チャッピー本人にインタビューしてみた。各サイトとの使い分け
という流れでお話ししていきます。
1 ショッピングリサーチってどんな機能?
ショッピングリサーチはChatGPTの中に新しく追加された「買い物相談専用モード」のようなものです。
ざっくり言うと
・欲しいものや用途、予算を会話で伝える
・チャッピーからいくつか追加質問をされる
・その条件に合いそうな商品をネット上から探し
特徴や長所・短所をまとめた「買い物ガイド」を返してくれる
という流れになっています。
通常のチャットと違うのは
・商品がカード形式で並ぶ
・画像やざっくりした価格帯、特徴が一目で分かる
・候補ごとの「向いている人」「注意点」などが整理される
といった、ショッピング専用の画面になるところです。
利用できるのは無料版を含むChatGPTのユーザー(Free・Go・Plus・Pro)で、Web版・スマホアプリのどちらからでも使えます。買い物っぽい相談をすると「ショッピングリサーチで調べますか?」というポップアップが出てくるので、そこから切り替えるイメージです。
ここまでは「機能としての説明」ですが、次からは実際にApple Watchを探したときの感触を書いていきます。
2 Apple Watch中古探しで実際に使ってみた話
わたしがショッピングリサーチを初めて使ったときの条件は、だいたい次のようなものでした。
・Apple Watchを中古で買いたい
・新品まではいらないがあまりに状態が悪いのは避けたい
・じゃんぱらなどの中古ショップも候補に入れたい
この条件を頭に浮かべつつチャッピーに
「Apple Watchを中古で買うなら、どんな点に気を付ければいい?」
と相談したところショッピングリサーチのポップアップが出てきたのでそのまま使ってみました。
実際に使ってみて、「良かった点」と「ん?」と思った点はこんな感じです。
良かった点
・Apple Watchのシリーズごとのざっくりした違いを整理してくれる
・ケースサイズ、アルミかステンレスか、GPSかセルラーかなど、比較軸を分かりやすく出してくれる
・中古を選ぶときの注意点(バッテリー残量、保証の有無、水没歴など)をリストにしてくれる
物足りなかった点
・じゃんぱらなどの「この店舗のこの在庫が良さそう」といったピンポイントな提案は苦手
・中古専門店ごとのランク表記(Aランク、Bランクなど)の細かいニュアンスまでは分からない
・実際の在庫数や目の前の個体の状態までは当然ながら把握できない
結果として
「どのシリーズを狙うか」「セルラーモデルにするかどうか」「中古で見るべきポイントは何か」といった「考え方の整理」にはかなり役に立ちましたが
「どの店舗のどの個体を買うか」という最終判断は自分でじゃんぱら等のサイトを開いて比べる必要があるな、という印象でした。
3 ここは便利だと感じたメリット
メリット1 候補の方向性が一瞬で見える
従来だと、
・Googleで検索
・各ショップのページをいくつも開く
・レビューサイトを別タブで見る
という「タブ地獄」になりがちですがショッピングリサーチでは候補が1画面に整理されて出てきます。
特にApple Watchのようにシリーズやサイズ、素材が多くて混乱しがちな商品では、
「このパターンなら、だいたいこの価格帯でこんな人向けです」
と見せてくれるのは方向性を決める意味でとても楽でした。
メリット2 比較の観点を代わりに整理してくれる
買い物に慣れている人でも、いざ自分のことになると意外と「何を優先したいか」を言語化するのは難しいです。
ショッピングリサーチでは
・予算
・重視したいポイント(デザイン、軽さ、電池持ちなど)
・使用シーン(仕事中・運動中・睡眠のトラッキングなど)
を質問され、それに答えることで自分の中でも優先順位が整理されていきます。
「自分のこだわりを言葉にする手伝いをしてくれる」という意味でこれはかなり大きなメリットだと感じました。
メリット3 条件を変えてもすぐやり直せる
「やっぱり予算をもう少し下げたい」
「デザインより軽さ優先にしたい」
こうした後出しの条件変更にも、会話ベースで何度も付き合ってくれます。検索サイトだと条件を入れ直して並び替えて…と操作が地味に面倒ですが、チャットならその場で「さっきの候補の中から、もっと安い順に出して」などとお願いできます。
結果として「最初の方向性決め」と「比較ポイントの整理」という役割においては、かなり実用的だと感じました。
4 ここはまだ実用的とは言いづらいデメリット・限界
一方で、「ショッピングリサーチだけで完結させるのはまだ怖いな」と感じた点もいくつかあります。
デメリット1 Amazonの情報が穴になりやすい
最近AmazonがChatGPTのクローラー(自動でサイトを読むロボット)をブロックした、というニュースもありショッピングリサーチからAmazonの商品ページや最新価格、レビューなどを直接参照するのは難しくなっています。
実務的には、
・ショッピングリサーチで候補や比較軸を整理する
・Amazonでの実際の価格やレビューは自分でAmazonを開いて確認する
という二段構えを前提にしておいた方が安全だと感じました。
デメリット2 価格・在庫・セール情報はあくまで目安
AIが参照している商品ページや価格情報は常にリアルタイムというわけではないようです。セールや在庫は動きが速く
AIが教えてくれた値段と、実際のサイトの値段が違う
なんてことは普通に起きるようです。
また「今だけクーポン」「ポイントアップ」など、日本のECサイト特有のキャンペーンまでは追い切れていないケースも多いです。
そのため
・表示された価格や「今が安い」というコメントはあくまで参考
・実際にポチる前には、必ず販売サイト側で価格・在庫・ポイント還元を自分の目で確認する
という使い方が現実的だと思います。
デメリット3 中古・アウトレット・マニアックな商品に弱い
今回のApple Watchのように、中古市場がそれなりに厚い商品でも
・じゃんぱらやイオシス、ハードオフなど中古専門店ごとのクセ
・ランク表記(A、Bなど)と実際の状態の差
・付属品の有無、保証の条件
といった、細かい「現場の感覚」は、チャッピーには分かりません。
ネットの記事でも「まだ実用的とまではいかない」という評判が見受けられますが、その背景にはこうした「最後の1〜2割の情報」がAIだけでは拾いきれない、という事情があると感じました。
デメリット4 日本ローカルな細かい条件は伝えづらい場面も
「Suicaを単体で使えるモデルがいい」
「楽天モバイルでセルラーモデルを使いたい」
こういった、日本の通信事情やおサイフ系機能にからむ条件は会話でしっかり伝えればそれなりに拾ってくれますが実際に販売サイト側がどう案内しているかまでは完全には一致しません。
最終的にはメーカー公式サイトやキャリアの案内ページもセットで確認しておく方が安心です。
5 チャッピー本人にインタビュー「今は下調べ担当がベスト」
ここからはチャッピー本人(ChatGPT)に「自分のショッピングリサーチ機能をどう見ているか?」と聞いてみた内容も交えて整理します。
チャッピー的に得意なことはだいたい次の3つです。
・ユーザーの条件や用途を会話の中で整理すること
・ネット上のレビューや商品説明から、「どんな人に向いているか」を要約すること
・候補をいくつか出したうえで「選ぶときの観点」を言語化すること
逆に苦手なことは、
・最新の価格や在庫、セール情報を1円単位で正確に追いかけること
・すべてのショップやモール、特に中古専門店の在庫を公平に網羅すること
・日本ローカルの細かなキャンペーン(ポイント倍率やクーポン)を完全に把握すること
開発元の説明でも複雑な条件がいくつも重なった検索では「ユーザーの条件を完全に満たす商品を出せるのはまだ半分程度」といったニュアンスが出ています。
チャッピー本人の感覚としても
・家電やガジェット、スポーツ用品など、情報量が多い商品を選ぶ「最初の相談相手」
・人によって重視ポイントが違う場面で「自分の優先順位を整理するためのコーチ」
くらいの位置付けが今のところはちょうど良いと感じているようです。
逆に
・「最安値を1円単位で追いたい」
・「特定ショップの在庫状況まで把握したい」
・「中古商品の個体差まで含めて判断したい」
といったニーズには、まだ追いついていない部分が多い、というのが正直なところです。
6 Amazon・楽天・Yahoo・価格.comとの現実的な使い分け
最後に、具体的にどう使い分けるかのイメージを整理します。
・ショッピングリサーチ
→ 条件を伝えて候補・比較ポイントを整理する「下調べ係」
・Amazon
→ 実際の価格・在庫・レビューの数を見る場所
ショッピングリサーチ側からは見えにくいので自分で検索する前提
・楽天市場・Yahooショッピング
→ 同じ商品でもショップごとの値段やポイント還元が大きく違うことが多い
ショッピングリサーチで候補を決めてから各モールで検索して最終比較
・価格.com
→ 家電・ガジェット系の「最安値」や価格推移を確認するのに向いている
ショッピングリサーチで絞り込んだ候補について、価格.comで細かい数字を見る、という組み合わせが現実的
Apple Watchの例でいうと、わたしなら次のような流れにします。
1)チャッピーに「Apple Watchを中古で買いたい。手首は細めで、ワークアウトより日常使いがメイン。予算は〇万円くらい」と相談し、シリーズやサイズ、素材の候補を整理してもらう。
2)チャッピーに出してもらった「選ぶときの注意点リスト」(バッテリー、保証、水没歴など)をメモしておく。
3)じゃんぱらや他の中古ショップ、Amazon、楽天、Yahooなどで実際の在庫と価格を検索し、候補を絞り込む。
4)高めの買い物になりそうなら、価格.comなども確認して、価格やショップの評価をチェックする。
こうしてみると、ショッピングリサーチは「スタート地点づくり」と「考え方の整理」に力を発揮するツールだと分かります。
まとめ 明日からどう使うか
あらためてまとめるとショッピングリサーチは
・タブ地獄になりがちな情報収集をかなり楽にしてくれる
・自分の優先順位や比較ポイントを整理してくれる
一方で
・Amazonの情報が抜けやすい
・価格や在庫、セールはあくまで目安
・中古品やマニアックな商品は、まだ自分の目での確認が必須
という、メリットと限界がはっきりしたツールだと感じました。
明日からできる具体的なアクションとしては、
1)最近「そろそろ買い替えたいな」と思っている1つのアイテムを決めて、チャッピーにショッピングリサーチで相談してみる。
2)出てきた候補と比較ポイントをメモしつつ、Amazon・楽天・Yahoo・価格.com・中古ショップなど実際のサイトで価格と在庫を自分の目で確認する。
3)少し高めの買い物や中古品を買うときは「最終判断は必ず自分で情報源を確認する」というルールを自分の中で決めておく。
この3つを意識するだけでも、
・AIに「調べる部分」をかなり任せつつ
・「買って失敗した…」を減らす
ことができるはずです。
ショッピングリサーチは、まだ「全部を任せて安心」という段階ではありませんが、「自分の代わりに下調べをしてくれる賢いアシスタント」としては十分に使い道があります。
Apple Watchのようなガジェットに限らず、家電やスポーツ用品、プレゼント選びなど、身近なテーマから少しずつ試してみていくのがよいのかなと感じました。