- 投稿日:2026/01/11
初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
「電子レンジはどうして温まるのか?」
そう聞かれて、きちんと説明できる人は意外と少ない。
雑にいえば、電子レンジは食べ物を温める電波箱であり、
機能(温める)+手段(電波)+形状(箱)である。
私たちは日常的に多くのものを使いこなしているが、その仕組みを理解しているかというと、怪しい。
今回はランドール・マンロー著『ホワット・イズ・ディス? むずかしいことをシンプルに言ってみた』2016年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
著者:ランドール・マンロー
ウェブサイトxkcd.comの著者。ペンシルベニア州イーストン生まれで、バージニア州リッチモンド近郊で育つ。クリストファー・ニューポート大学で物理学を学んだのち、NASAラングレー・リサーチ・センターでロボット開発に従事。2006年にNASAを辞してフルタイムのインターネットコミック作家となり、以来ヒューゴー賞に3度ノミネートされている。国際天文学連合によって2013年に4942マンローと命名された、衝突したら地球程度の惑星が壊滅するほどの小惑星は、その名にちなんだもの
✅ 名前を知っていることと、理解していることは別である。
✅ 言葉を削ると、本質が浮かび上がる。
✅ 考える力は、シンプルに言い直すことで鍛えられる。
物事についてほんとうに学ぶためには、ほかの人たちから助けてもらわないといけなくて、この人たちの言うことをほんとうに理解するためには、その人たちが使う言葉の意味を知らなければならない。
ランドール・マンロー著『ホワット・イズ・ディス? むずかしいことをシンプルに言ってみた』
マンローは、現代英語のテキストコーパスや自身のメール履歴などを分析し、最も頻繁に使用される1,000語のリスト(最も一般的な英単語)を使って説明されている。
なお、翻訳された際は「使用する漢字を小学校6年生までに習う教育漢字に限定」している。
日本語において、高度な科学用語や専門概念は、中学生以上で学習する難解な漢字や四字熟語、外来語(カタカナ語)で表現されることが多い。
ロジック、システム、メカニズム、フィードバック、パラダイム、エビデンス、モデル、フレームワーク、ポンチ絵、自律神経、免疫機構、慢性化、回復過程‥‥といくらでも様々な分野で専門用語は使われている。
語彙を意図的に封印する試みはより装置や物体、複雑な科学的概念の本質を明確にしてくれている。
実に面白い絵本(書籍)である。
B4判(縦36.4cm × 横25.7cm)なので、見やすく、でかい。
プレゼントに良いかも👍
むずかしいことをシンプルに言ってみた
引用画像:『ホワット・イズ・ディス? むずかしいことをシンプルに言ってみた』より
画像は電子レンジの一部を抜粋したものである。
電子レンジは食品に含まれる水分子にマイクロ波を当てて激しく振動させ、その摩擦熱(分子運動の熱)で食品を温める仕組みなのだが…。
水を作っている小さなつぶを電波がおして、つぶのスピードをあげる。何かのなかにある小さなつぶのスピードが上がると、それは温かくなる。水の中に十分な量の電波を送ると、水は熱くなる
ランドール・マンロー著『ホワット・イズ・ディス? むずかしいことをシンプルに言ってみた』
どのような方法で食べ物を温めるか想像できれば、殻のついた卵や猫を電子レンジの中に入れてはいけないのかがわかるようになる。
この本は「語彙制限」という知的実験である
部品数よりも少ない単語で製品を説明できるか?
そもそも難しい言葉を学ぶ必要なんてないと言う人もいる――大事なのは、物事の仕組みや成り立ちを知ることであって、その呼び名を知ることではないというわけだ。
ランドール・マンロー著『ホワット・イズ・ディス? むずかしいことをシンプルに言ってみた』
⇒ 言葉を縛ることで、理解は深くなる。
本書最大の特徴は、使用できる言葉を意図的に極限まで制限している点にある。
英語では頻出1,000語、日本語では小学校6年生までに習う漢字のみで、あらゆる物事を説明する。
専門用語や業界用語という便利なショートカットを封じた結果、説明は必然的に「それは何をしているのか」という機能の言語化へと向かう。
決して、制限のあそびではない。
言葉を減らすことで、説明者はごまかしが効かなくなり、理解していない部分が即座に露呈する。
同時に、読者も「なんとなく分かった気になる」余地を奪われる。
語彙制限とは、理解の甘さを強制的に炙り出す装置なのである。
私たちは普段、難しい言葉を使えることを理解の証明だと勘違いしがちだ。
しかし本書は、その逆を突きつける。
本当に理解しているなら、易しい言葉で説明できるはずだ、と。
「名前」を捨てると、仕組みが見える
どのような動きをするのか?専門用語を使わずに。
上下移動ルームは、建物のなかで人間を上や下に運ぶ箱だ。
いま街は、上下移動ルームがなければ成り立たない。
高いビルに上下移動ルームがなければ、みんな自分の階にずっといたいと思うだろう。
ランドール・マンロー著『ホワット・イズ・ディス? むずかしいことをシンプルに言ってみた』
⇒ ラベルを外すと、本質が残る。
本書では、身の回りのあらゆるものが奇妙な名前で呼び直される。
電子レンジは「食べ物を温める電波箱」。
エレベーターは「上下移動ルーム」。
「核爆弾」は「街を焼き払うマシン」。
一見するとふざけた表現だが、そこには明確な意図がある。
それは、「名前」を剥がし、「役割」だけを残すことだ。
私たちは名称を知った瞬間に、理解した気になって思考を止めてしまう。
しかし名称はただのラベルであり、仕組みそのものではない。
名称暗記型の学習から、構造理解型の思考へ。
本書は、読者の頭の使い方そのものを切り替えさせる。
知識を積み上げる本ではなく、考え方を矯正する本だと言える。
「これは何と呼ばれているか」ではなく、「これは何をしているのか」。
この視点を取り戻したとき、世界は急に解像度を上げる。
図解が示すのは「大人向けの理解」だ
スマートフォンの中がどうなっているかなんて知らなくても生活できる。
いま私たちはそれほど心配しておらず、ほとんどの人が、戦争が起こるとは思っていない。しかし、私たちはまだこのマシンを持っている。
ランドール・マンロー著『ホワット・イズ・ディス? むずかしいことをシンプルに言ってみた』
上記の引用文は「核爆弾」について説明したものである。
⇒ 易しい表現ほど、考える力を要求する。
本書は文章だけでなく、図解を多用して説明を行う。
断面図、配置図、サイズ感を示す棒人間。
これらは理解を補助するための飾りではない。
複雑な情報を一度に把握させるための、極めて合理的な設計である。
読むというより、構造を眺める本だと言った方が正確だ。
図を見ることで、読者は自分の頭の中にモデルを作らされる。
その過程で、「分かったつもり」が許されなくなる。
簡単な言葉だけで書かれているにもかかわらず、本書は決して楽な読書体験ではない。
なぜなら、専門用語という思考停止装置が使えないからだ。
理解する側にも、考える努力が強く求められる。
だからこそ、この本は子供向けではなく、大人向けなのである。
易しく言い直すことの難しさと、理解することの厳しさを、真正面から突きつけてくる一冊だ。
例えば、私なら…。
借金は、「未来の自分からお金を先にもらう約束」
健康は、「体のことを忘れていられる状態」
仕事は、「誰かの困りごとを引き受けること」
人間関係は、「一人では生きられない、という事実」
欲望は、「まだ足りない、という心の声」
幸せは、「これで足りている、と思える時間」
合っているかどうかではなく、立ち止まって振り返る時に必要な活動なのだ。
生きるために必要なものと、比べるために欲しいものは、よく混ざる。
欲望をなくそうとすると苦しくなり、うまく付き合おうとすると楽になる。
物事をシンプルに、わかりやすく説明する力は物事を理解する過程で、必要になる。

ジェイコブ・フィールド著『お金ってなんだろう? はじめてのマネーリテラシー』
お金に関する「ホワット・イズ・ディス?」といってよい本。
こちらも大判である。
本質とは何なのか?というのは複雑な図式や装飾はいらない。
人を不安に駆り立て、熱狂させるならシンプルな強い言葉をできるだけ繰り返せばよい。
まとめ
✅ 名前を知っていることと、理解していることは別である。
✅ 言葉を削ると、本質が浮かび上がる。
✅ 考える力は、シンプルに言い直すことで鍛えられる。
世界とくらべたら、私たちの言葉なんて、全部合わせてもちっぽけなものだ。
ランドール・マンロー著『ホワット・イズ・ディス? むずかしいことをシンプルに言ってみた』
⇒ 名前を捨て、仕組みを見る者だけが世界を理解できる。
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆
