- 投稿日:2025/12/27
会社勤めの方なら、毎年必ず行っている「年末調整」。
そして、年末に手元に届く「源泉徴収票」。
年に1度のことなので、毎年こんな疑問が浮かびませんか?
・これ、何のためにやってるんだっけ?
・12月の給与明細、手取りがいつもと違うのはなぜ?
・住宅ローン控除って、いつ・いくら減税されている?
・ふるさと納税しているけど、仕組みをよく覚えていない...
一度は勉強して理解したはずなのに、気づくとまたわからなくなっている。
そんな「毎年ちょっとモヤっとする自分」のためにまとめた備忘録です。
せっかくなので、ノウハウ図書館に寄贈して、同じように感じている方の参考になればうれしいです。
※年末調整を行っている会社員向けの内容です
年末調整・源泉徴収票とは
年末調整とは
会社が所得税を確定させる手続き
源泉徴収票とは
年末調整で確定した結果をまとめた「証明書」
要するに「所得税を確定させるための書類」ですね
【Point】所得税は前払い制
所得税の支払い額は1月〜12月にもらった給与額を元に算出されます。そのため12月になるまで、今年いくらの所得税を支払えば良いかわかりません
☹️「え!?でも1月の給与から所得税とられているよ!」
🦊「そうなんです。実は、「この人の今年の収入はこのくらいになるだろう」と予測を立てて、1月から少しずつ支払う仕組みになっています」
ですので、年末(12月)にその”予測”があっていたか確認を行います。
それが「年末調整」。「1月〜11月に支払った所得税額」と「年末調整で確定した所得税額」を比較し12月で清算します。
所得税が足りなければ→12月に追徴(たくさん支払う)
所得税を払いすぎなら→12月に還付(お金が戻ってくる)
と、なります。
所得税の求め方(ざっくり)
所得税は年収をもとに算出されます
年収が高い人ほど多くの所得税を支払うことになりますが、
各家庭の事情に応じて所得税を減らしてくれる制度があります(各種控除)
その制度を理解するために知っておきたいキーワードがあります
どん!こちら↓

☹️「いやー!見たくなーい!」
🦊「一目見るだけで拒否反応が出ますよね。でも大丈夫!図解して流れを見ればとてもシンプルだよ」
※本文中の年収や控除額は、制度を説明するためにわかりやすくした仮の数値です。
🦊「文字が小さくてごめんなさい、画像をクリックして大きくして見てね」
順番に見ていきましょう!
【 年収 】
毎月の給与+賞与の合計金額です
税引き前の総額です
【給与所得】
年収から「給与所得控除」を引いた金額
給与所得控除とは、会社で働いて収入を得るために必要になるお金(仕事着、備品、通信費など)には所得税をかけない制度です。
実際にいくら使ったかに関わらず、「このくらいは仕事に必要なお金だよね」と国が決めた金額を、収入から差し引いてくれます。国税庁HP内このページに算出シートがありますので確認してみてね
↓参照:国税庁HP「No.1410 給与所得控除」

【課税所得】
給与所得から「所得控除」を差し引いた後の金額を「課税所得」といいます。
この「課税所得」に所得税の税率をかけることで所得税が算出されます
ー 所得控除とは ー
人によって生活にかかる負担は違うため、負担の多い人は税金を減らしてあげよう!という制度です。
社会保険料を多く払っている人や配偶者や家族を養っている人はその分、所得から一定額を差し引いた上で税金が計算されます
代表的な所得控除はコチラ↓
※基礎控除は国税庁HP内このページで確認できます
【所得税率】
課税所得にかける税率のことです
ここで求めた金額が「所得税」となります
税率は課税所得額によって変わります。
税率は国税庁HP内このページで確認できます
【税額控除】
税額控除は、「税金を計算した最後に直接引いてくれる控除」。
節税効果がとても大きいのが特徴です。
主に住宅ローン控除、ふるさと納税(確定申告した場合)、配当控除など。
税額控除については次項で詳しく説明しますね
所得税のまとめ
年収ー給与所得控除=給与所得
給与所得ー所得控除=課税所得
課税所得×税率=所得税
所得税ー税額控除=最終的な所得税
住宅ローン控除、いつ・いくら減税されている?
☹️「住宅ローン控除って、毎年いくらお得になっているのか実感がわかないです」
🦊「控除金額を直接渡されるわけじゃないから、
「いつの間にか控除されている」って感覚になるよね。
源泉徴収票と住民税決定通知書で簡単に見えるから一緒に確認してみよう!」
住宅ローン減税(住宅借入金等特別控除)は税額控除になるので、年末調整で確定した所得税から差し引きされます。
また所得税額より、住宅ローン減税額の方が大きい場合は、所得税から引ききれなかった残りを住民税から控除してくれます(翌年6月からの住民税)。
図解の具体例を元に見ていきましょう
【ケースA】住宅ローン控除額>所得税
🦊「以下の場合を考えてみます」
年末調整により、税額控除前の所得税が138,500円となった。
1月〜11月までに支払った所得税の合計額は150,000円だった。
住宅ローン減税は150,000円ある。
① 所得税から税額控除を引く
税額控除前の所得税:138,500円
住宅ローン減税額:150,000円
税額控除前の所得税138,500円から住宅ローン減税150,000円を引くと、所得税は0円になる(引ききれなかった分:11,500円)
② 前払いしていた所得税の精算
前払いしていた所得税:150,000円
年末調整により算出した所得税:0円
前払いしていた所得税の方が多いため、差額150,000円が12月の給与で還付される
③ 住民税からも控除
所得税から引ききれなかった残り11,500円は、翌年6月以降の住民税から控除される。
※住民税から控除できる金額には上限があります 原則として 「課税所得金額の5%、または97,500円のいずれか低い方」 が上限となります(※入居年や制度により異なる場合があります)
【ケースA】源泉徴収票・12月の給与明細はどうなる?
源泉徴収票にはどのように記載される?
源泉徴収票(年末調整で確定した結果をまとめた「証明書」)には下記のように記されるはずです
支払金額 ¥6,000,000
給与所得控除後の金額 ¥4,360,000
所得控除の額の合計額 ¥2,000,000
住宅借入金等特別控除の額 ¥138,500
※「住宅借入金等特別控除の額」は所得税から控除された金額のみが記載されます。住民税から控除される分は記載されません。
12月の給与明細にはどのように記載される?
下記のように記されるはずです
・所得税 (マイナス)ー150,000円
12月分の給与から所得税の徴収はなく、150,000円プラス(還付)されます。
【ケースB】住宅ローン控除額<所得税
🦊「以下の場合を考えてみます」
年末調整により、税額控除前の所得税が138,500円となった。
1月〜11月までに支払った所得税の合計額は100,000円だった。
住宅ローン減税は80,000円ある。

① 所得税から税額控除を引く
税額控除前の所得税:138,500円
住宅ローン減税額:80,000円
税額控除前の所得税138,500円から住宅ローン減税80,000円を引くと、所得税は58,500円になる。
② 前払いしていた所得税の精算
前払いしていた所得税:100,000円
年末調整により算出した所得税:58,500円
前払いしていた所得税の方が多いため、差額41,500円が12月の給与で還付される
③ 住民税からの控除はなし
住宅ローン減税額:80,000円は、すべて所得税から控除できましたので住民税からの控除はありません
【ケースB】源泉徴収票・12月の給与明細はどうなる?
源泉徴収票にはどのように記載される?
源泉徴収票(年末調整で確定した結果をまとめた「証明書」)には下記のように記されるはずです
支払金額 ¥6,000,000
給与所得控除後の金額 ¥4,360,000
所得控除の額の合計額 ¥2,000,000
住宅借入金等特別控除の額 ¥80,000
12月の給与明細にはどのように記載される?
下記のように記されるはずです
所得税 (マイナス)ー41,500円
12月分の給与から所得税の徴収はなく、41,500円プラス(還付)されます。
住民税の控除額も確認してみよう
【ケースA】のように住宅ローン控除額が所得税より多い場合、控除しきれなかった分は住民税から控除されます。
また、ふるさと納税をワンストップ特例で申請している方も、全額住民税から控除されます。
控除額は毎年6月ごろに手元に届く、「住民税決定通知書」に記載されています。
見る箇所は「税額控除」
「税額控除」に記載されている数値が、住宅ローン控除、ふるさと納税の控除の金額になります。
ふるさと納税の場合は「寄附金控除」と分けて記載されていることもあります。
まとめ
年末調整とは会社が所得税を確定させる手続き。
源泉徴収票とは年末調整で確定した結果をまとめた「証明書」。
要するに「所得税を確定させるための書類」です。
【Point】所得税は前払い制
「1月〜11月に支払った所得税額」と「年末調整で確定した所得税額」を比較し12月で清算します。
所得税が足りなければ→12月に追徴(たくさん支払う)
所得税を払いすぎなら→12月に還付(お金が戻ってくる)
所得税の計算式はざっくりこんな感じ
年収ー給与所得控除=給与所得
給与所得ー所得控除=課税所得
課税所得×税率=所得税
所得税ー税額控除=最終的な所得税
住宅ローン控除は「税額控除」。
年末調整で確定した所得税から差し引きされます。
また所得税額より、住宅ローン減税額の方が大きい場合は、残りを住民税から控除されます(翌年6月からの住民税)。
かなり長文な備忘録となってしまいました。
また来年、年末調整の時期になったらこの記事に戻ってきたいと思います!
(議事執筆でだいぶアウトプットできたので記憶定着できたかも!?)
もし参考になりそうだなと思いましたら、ぜひ【いいね】や【ブックマーク】に登録いただき、また年末に一緒に確認しましょう!