- 投稿日:2026/02/17
はじめに 🍶
九州北西部に位置する佐賀県は、いま全国の酒好きから熱い視線を集める実力派の産地です。全国新酒鑑評会での高い受賞率、そして国際的な酒類コンテストでの評価など、客観的な実績も十分。肥沃な佐賀平野が育む酒米、脊振山系の清冽な伏流水、有明海がもたらす豊かな食文化――そのすべてが、佐賀酒の骨格を形づくっています。
さらに近年は、伝統的な旨味重視の酒質に加え、酸を活かしたモダンなスタイルも台頭。クラシカルと革新が共存する土地へと進化しています。今回は、全国的評価や蔵元の取り組みを踏まえながら、佐賀の日本酒3選をじっくりご紹介します✨
オススメ3選 🍶
① 鍋島
富久千代酒造(佐賀県)
国際的な酒類コンテストで最優秀賞を受賞し、世界的に名を広めた銘柄。佐賀県産山田錦をはじめとする酒米を用い、香り・甘味・酸味のバランスに優れた酒質で知られます。
立ち香は洋梨や白桃を思わせる華やかさ。口に含むと透明感のある甘旨味が広がり、後半はきれいな酸が全体を引き締めます。重すぎず、軽すぎない絶妙な設計は、多くの料理人から支持される理由のひとつ。
冷酒で香りを楽しむのが王道ですが、温度が少し上がることで甘味の輪郭がより柔らかくなり、表情が変わるのも魅力です。モダン佐賀酒の象徴的存在といえる一本です。
ペアリング
・佐賀牛の炙り
・白身魚のカルパッチョ
・カプレーゼ
② 七田
天山酒造(佐賀県)
“米の旨味を最大限に引き出す”ことを掲げる蔵元。精米歩合に頼りすぎず、あえて磨きを抑えた純米酒でも雑味の少ないクリアな味わいを実現しています。
七田の魅力は、厚みのある旨味と後口のキレの両立。口当たりは柔らかく、噛むほどに広がるようなコクが特徴です。吟醸系とは異なり、香りで主張するというよりは、味わいでじわじわと惹きつけるタイプ。
また、燗酒適性の高さも評価されています。ぬる燗にすると甘味と旨味がふくらみ、酸がより穏やかに溶け込みます。家庭料理から居酒屋メニューまで幅広く受け止める、まさに万能型の食中酒です。
ペアリング
・いかしゅうまい
・豚の角煮
・焼き鳥
③ 光栄菊
光栄菊酒造(佐賀県)
一度は歴史に幕を下ろしながらも復活を遂げた蔵として注目を集める存在。再始動後は、自然酵母や生酛系のアプローチ、そして酸を活かした設計で、新世代の佐賀酒を牽引しています。
光栄菊の特徴は、鮮烈で伸びやかな酸。柑橘を思わせる爽快さと、微発泡感を感じる軽快なタッチが印象的です。一方で、酸だけが突出することなく、しっかりと米の旨味が土台を支えています。
従来の“旨口佐賀酒”のイメージとは一線を画しつつも、根底には米の力強さがある。冷酒でキレを楽しむも良し、温度が上がることで酸と旨味の調和を感じるのも面白い一本です。革新を体現する蔵として、全国的に評価が高まっています。
ペアリング
・イカ刺し
・鶏の唐揚げ
・レモンを添えた白身魚のソテー
まとめ ✍️
佐賀の日本酒は、華やかな香りで魅せるタイプ、旨味でじっくり楽しませるタイプ、酸で新境地を切り開くタイプと、驚くほど多彩です。共通しているのは、米のポテンシャルを丁寧に引き出す姿勢と、料理と共にある酒質設計。
海と山に囲まれた土地の恵みが、味わいの奥行きを支えています。モダンとクラシックが共存する現在の佐賀は、飲み比べることでその進化がより明確に感じられるはずです🍶