- 投稿日:2026/03/14
- 更新日:2026/03/14
大学図書館カウンターで一番多い質問は「この本どこですか?」
私は大学図書館で司書として15年ほど働いています。図書館のカウンターでは、本の貸出や返却の対応だけでなく、利用者からさまざまな質問を受けます。
「このテーマの本はありますか?」
「レポートの資料を探しています」
「この論文は読めますか?」
こうした調べ物の相談もありますが、実は圧倒的に多い質問はとてもシンプルです。
それは、
「この本どこですか?」
という質問です。
本のタイトルや著者を検索して、図書館にあることまでは分かったものの、実際の棚の場所が分からずカウンターに来る、というケースはとても多くあります。
図書館をよく利用する人には当たり前に感じることかもしれませんが、図書館に慣れていない人にとっては、本を探すこと自体が意外と難しいのです。

図書館の本は「番号」で並んでいる
図書館の本は、基本的に請求記号という番号で並んでいます。
請求記号とは、その本のテーマや内容によって決められた分類番号のことです。多くの図書館では、日本十進分類法(NDC)という仕組みを使って本を分類しています。
例えば、大まかには次のように分かれています。
300番台:社会科学
400番台:自然科学
500番台:技術・工学
900番台:文学
この番号順に棚に並んでいるため、同じテーマの本は自然と近くに集まるようになっています。
例えば900番台の棚には、日本文学や外国文学など文学関係の本が並びます。社会問題や経済の本は300番台付近に集まります。
この仕組みを知っていると、本を探すときにとても便利です。

本を探すときの基本の流れ
図書館で本を探すときは、次の順番で探すとスムーズです。
① 蔵書検索システムで本を探す
② 本の「請求記号」を確認する
③ 同じ番号の棚を探す
例えば、検索結果に
「請求記号:913.6」
と表示されていた場合、その番号が書かれている棚に行けば本が見つかる可能性が高いです。
また、同じ番号の近くには似たテーマの本が並んでいることが多いため、目的の本以外にも参考になりそうな本を見つけることができます。
図書館をよく利用する人ほど、この「棚を見る」という方法をうまく使っています。

本が見つからない理由
それでも本が見つからないことはあります。主な理由としては、次のようなケースがあります。
誰かが利用している
別の場所に配架されている
貸出中
書架整理の途中
図書館の本は多くの人が利用するため、必ずしも検索結果の場所にあるとは限りません。
そのため、棚に見つからない場合は、遠慮なくカウンターで聞いていただければと思います。

本を探すお手伝いも司書の仕事
図書館の仕事というと、本を貸し出す仕事をイメージする方も多いかもしれません。しかし実際には、利用者が必要としている情報にたどり着けるようにサポートすることも、司書の大切な仕事です。
本の場所を案内するだけでなく、
同じテーマの本
参考になりそうな資料
調べ方のヒント
などをご案内することもあります。
図書館に慣れていないと、「こんなこと聞いていいのかな」と思う方もいるかもしれませんが、本を探すお手伝いは日常的な業務の一つですので、気軽に声をかけてもらえれば嬉しいです。

図書館は「本との出会いの場所」
図書館の棚は、ただ本が並んでいるだけではありません。番号順に並んでいることで、同じテーマの本が自然と集まるようになっています。
そのため、目的の本を探しているときに、思いがけず面白そうな本と出会うこともあります。
図書館で長く働いていると、こうした偶然の出会いが、利用者の学びを広げている場面を何度も見てきました。
もし図書館に行く機会があれば、ぜひ棚の番号にも少し注目してみてください。きっと今までとは違った見方で図書館を楽しめるかもしれません。
