- 投稿日:2024/01/03
- 更新日:2025/11/05
はじめに
2024年に入っていよいよ新NISAが開始されましたね。年間投資上限額の360万円をインデックスへ一括投資する人もいれば、
配当金には課税されないから、これを機に高配当株を始めてみよう、
という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、
✅高配当株を始めてみたい!!
✅既に高配当株を開始したけど、一般(特定)口座または非課税口座(=新NISA口座)のどちらで続けるか比較してみたい!!
✅新NISAの成長投資枠(240万円/年,1200万円/合計)を全て高配当株に投資しようとしているけど、投資効率はどの程度良くなるか知りたい!!
という方に向けた記事です。
月間の配当金を●●万円得るのに、
☑どのくらいの平均利回りが必要?
☑投資金額がいくら必要?
☑新NISA有無で投資金額は変わるの?
が図で見てすぐに理解出来る様、まとめ表を作りました。
今後の配当金目標値の参考となればと考えていますので、是非とも一度見てみてください。
注意:
1. このコンテンツは一般(特定)口座と新NISA口座での比較をしているものであり、どちらの口座が良いのかを結論づけるものでは無いので、投資判断はご自身でお願い致します。
2. 新NISAであっても配当金の受け取り方を間違えると課税されてしまいます。
配当金の受け取り方法は以下4つの方式ですが、日本株配当金(米国株は10%必ずかかる)が非課税となるのは"Aのみ"です。要チェック!!
〇 A.株式比例配分方式:証券口座で受け取る方法
✕ B.登録配当金受領口座方式:銀行口座で受け取る方法
✕ C.個別銘柄指定方式:銘柄ごとに指定金融機関に振り込んでもらう方法
✕ D.配当金領収証方式:郵便局、銀行で直接受け取る方法
◆日本株での配当金額&投資総額を知ろう!
まずは日本株のみに投資した場合です。
月間の配当金が、
💰1,000円
💰5,000円
💰1万円
💰3万円
💰4万円(えっ!なんで4万円?答えは下で確認しましょう!!!)
💰5万円
💰10万円以上
の場合、どれくらいの投資額が必要なのかを見ていきましょう。一般口座の場合と新NISAの場合の投資金額の差も明記していますので、参考にしてください。
①【日本株】配当金1,000円(年間12,000円)の場合
税引き前の利回りが3%~4%程度が一般的な高配当株と言われる水準ですが、今回は3.75%を指標として見ていきましょう。税引き前3.75%というのは、税引き後に3%(正確には2.99%)になるので、暗算しやすいですし、良く出てくる数値ですね。
税引き前3.75%の場合、毎月1,000円を配当金として得ようとすると、
✅一般(特定)口座では401,581円
✅新NISA口座では320,000円
の投資額が必要になります。新NISA口座では非課税になる分、一般(特定)口座に対して401,581円-320,000円=81,581円の投資額が少なくても、同じ金額の配当金を得られます(図の一番右欄を確認下さい)。
②【日本株】配当金5,000円(年間60,000円)の場合

③【日本株】配当金1万円(年間12万円)の場合

④【日本株】配当金3万円(年間36万円)の場合
配当金が3万円の場合は上記となります。
新NISAでの成長投資枠上限が1200万円ですので、1200万円超は赤字で示しています。
極端な例にはなりますが、新NISAでは利回りが3.00%以上無いと、1200万円の投資金額で3万円以上の配当金を得るのは相当ハードルが高い(増配銘柄を選ぶと可能性はあります)です。
また、新NISAで利回り3.75%だと960万円の投資金額で足りそうですが、一般(特定)口座だと1200万円超の元手が必要になります。投資金額の差額は240万円超。新NISAの非課税インパクトは絶大ですね。
※重要 ⑤【日本株】配当金4万円(年間48万円)の場合
勘が良い方は上記図でお気づきかと思います。
上の図を見て分かる通り、新NISAの場合、配当利回り3.75%だとしても1280万円の投資資金が必要となりますね。
配当利回りを少し高め(4.0%)だと丁度1200万円の投資額で月間4万円の配当金となりそうですね。一般的には高配当株で4.0%の配当利回りは平均点よりも少し高い水準なので、
「新NISAの成長投資枠1200万円を全額高配当株に投資した場合、約4万円が配当金上限に近い値」
と言えそうですね。
⑥【日本株】配当金5万円(年間60万円)の場合
配当金月間5万円(年間60万円)の場合。
上記を見て頂いても分かる通り、利回りが3.75%だとしても、一般(特定)口座では約2000万円、新NISAでも1600万円必要になるんですね。一般的な高配当株水準が3.75%とすると、新NISAの成長投資枠1200万円を全額高配当株に投資しても、配当金月間5万円をもらうには少しハードルが高い、ということが分かりました。
⑦【日本株】配当金10万円(年間120万円)の場合
さすがに月10万円以上の配当金を得ようとすると、配当利回りが相当高くても上限枠(成長投資枠の1200万円)は超えてきますが、参考までに月間配当金10万円、20万円、30万円の場合も見てみましょう。
⑧【日本株】配当金20万円(年間240万円)の場合
⑨【日本株】配当金30万円(年間360万円)の場合
月間30万円の配当金が欲しいのであれば、税引き前利回り3.75%で1億2千万円が必要になるんですね、、、これはさすがにハードルが高そうです。配当金に頼るのではなく、稼ぐ力(メイン)+増やす力(サブ)という温度感が良いかと思います(^^)/
◆米国株での配当金額&投資総額を知ろう!
次に、米国株での配当金額&投資総額を見てみましょう。米国株の配当金にかかる税率は
💰一般(特定)口座:約28%(米国側、日本側の両方で課税)
💰新NISA口座:10%(米国側での課税のみ)
になるんでしたね。
補足1:【米国株/一般(特定)口座】配当金税率(約28%)
なんで一般(特定)口座は約28%も引かれてしまうの?この数字がどこから来てるのかさっぱり分からない、という方は以下の通り理解を深めましょう。
米国株の配当金は、まず米国側にて10%の税金が差し引かれます。差し引き後の金額に対し、日本側にて20.315%(所得税15.315%・住民税5%)が課税されます。
税引き前の額を100とすると、
(100X90%)X79.685%=71.7165(▲28.2835%)
が配当額となります。引かれた税額は約28%になるんですね。ここまで厳密に計算する必要は無いですが、なぜ28%なのかは理解しておきましょう。
一般(特定)口座では外国税額控除で一部税金の還付を受けられますが、還付額は各自で異なりますので、説明は割愛。
補足2:【米国株/NISA口座】配当金税率(10%)
NISAというのは、"日本"国内での非課税制度なので、"外国"分については課税されてしまいます。米国側で課税される10%は免れない、というルールなんですね。ここは残念ですが日本政府がどれだけ背伸びをしても、何ともなりません。潔く諦めましょう。
➊【米国株】配当金1,000円(年間12,000円)の場合

❷【米国株】配当金5,000円(年間60,000円)の場合

❸【米国株】配当金1万円(年間12万円)の場合

❹【米国株】配当金3万円(年間36万円)の場合
新NISAでの成長投資枠上限が1200万円でしたね。米国での税引前配当利回り(平均)が3.5%であれば、11,428,571円の投資額で配当金3万円/月は達成できそうですね。
❺【米国株】配当金5万円(年間60万円)の場合
ノウハウ図書館のシステム上画像は載せられないですが、月間配当金5万円を得たい場合、税引き前利回りが3.75%だとしても、一般(特定)口座では約2200万円となる一方、新NISA口座でも約1800万円が必要となります。成長投資枠上限の1200万円は超えてしまいますね。
最後に
それぞれの配当金額別に必要投資額を見ていきましたが、数字の羅列で疲れた方も多いかと思います。笑
新NISAの場合、成長投資枠上限の1200万円を全て高配当株に充てる(税引き前配当利回り3.75%と仮定)と、約4万円程度の配当金が得られることが分かりましたね。一方、米国株だと税金の関係で配当金額は少なくなり、上限投資で得られる配当金は約3万円~3万5千円程度。また、それ以上の配当金を目指すには、
✔ ▲▲ショック等の暴落時を狙う
✔ 今後増配が期待できる銘柄を選定する
✔ 株価が安値で放置されている銘柄を購入
等のタイミング投資が必要になりそうですね。
今後も増配この図を元に高配当株投資を始めるきっかけになる方が増えて頂ければと考えています。”真の不労所得”である配当金で、少しでも”今”の生活を良くしていきましょう!
この表は制度が変わらない限りずっと使えますので、少しでも役に立ったと感じて頂いた方は”コメント”や”ブックマーク”をして頂けると、今後の記事作成のやる気に繋がります(^^)/
宜しくお願い致しますm(_ _)m
また、高配当株をはじめたくなった方は以下の記事も参考にしてみてください。
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