- 投稿日:2024/09/07
- 更新日:2025/09/30

はじめに
この記事に興味を持って頂きありがとうございます。
私は会社で経理・営業事務の他、衛生管理者という従業員の健康や衛生面を管理サポートする仕事をしております。具体的には健康診断の申込みや健康増進情報の展開をする仕事です。そんな仕事の際、産業医の先生から聞いた情報の中から「睡眠」についてご紹介します。
早速ですが、皆さんは「睡眠負債」という言葉をご存じですか?
睡眠負債とは、十分な睡眠が取れない日が続き、その不足分が「負債」として蓄積されて脳や体の機能が低下する状態のことを指します。
そのままですね!笑
では質問を変えます。皆さん睡眠足りていますか?
また、1日何時間寝れば足りているでしょうか?
これは年齢や体質にもよりますが、
成人では1日8時間の睡眠が必要だと言われます。
ここではその理由と睡眠負債の返済に必要な期間について説明します。
負債と「聞いてそのままにしておいてもいい!」と考える人は少ないと思います。
「私はショートスリーパーだから当てはまらない」とか、「6時間の睡眠で十分!」といった声も聞こえてきそうですが、そういった方にも是非最後まで読んでいただき、自分の睡眠が足りているのか見つめなおし、フルパワーで本業や副業に取り組んでもらえれば嬉しいです。
1. 睡眠負債とは?
パプちゃん(パープレキシティAI)によると
睡眠負債とは「慢性的な睡眠不足が蓄積された状態を指し、毎日のわずかな睡眠不足が借金のように積み重なり、心身に悪影響を及ぼす現象」とのことです。
本人が自覚しないまま、仕事のパフォーマンスや日常生活の活力が低下したり、がんやうつ病などの発症リスクが高まる可能性もあります。
後ほどグラフを見ながら説明しますが、睡眠時間はミスの発生頻度と関係があるようです。
2. 睡眠の重要性
言わずもがなですが、人は睡眠をしないと生きていくことが出来ません。
では、睡眠の主な目的を言語化出来ますか?一緒に確認してみましょう。
ザっと羅列すると、
「記憶と学習の強化・身体の回復・心の健康・生活習慣病の予防」などが 主に挙げられます。
【記憶と学習の強化】
睡眠中、脳は日中に得た情報を整理し、記憶を定着させます。特に、睡眠をとることで記憶力が向上し、学習効果が高まることが知られています。
睡眠をすることで短期記憶から長期記憶に情報が書き変わるなんて言われますよね!
【身体の回復】
睡眠は身体の疲労を回復させ、免疫機能を強化します。深い睡眠は鎮痛効果もあり、体の痛みを軽減することも研究で示されているようです。
「疲れたから寝るわ」と何気なく普段使いますが、それがまさにこれです。
【心の健康】
睡眠不足は不安やストレスを増加させ、うつ病のリスクを高める要因となります。十分な睡眠を確保することで、メンタルヘルスの維持が可能になります。
メンタルヘルスへの意識は近年増加傾向にありますね!
【生活習慣病の予防】
睡眠不足は糖尿病や心血管疾患のリスクを高めることが報告されています。質の良い睡眠を確保することは、これらの病気の予防にもつながります。
このように、睡眠は身体と心の健康を支える基本的な要素であり、質の良い睡眠を確保することが重要です。
3. 眠りのサイクルイメージ
皆さんは眠りのサイクルイメージというとどんなものをイメージしますか?
深い睡眠と浅い睡眠を繰り返す、、、
そう!ノンレム睡眠とレム睡眠の下記グラフですね。
レム睡眠(REM sleep)とは「Rapid Eye Movement(急速眼球運動)」の略ですね。
夢を見ているときの睡眠がこの状況です。
入眠直後のノンレム睡眠では「疲労の回復」、入眠後半の少し浅くなったノンレム睡眠で「脳の成長や情動の安定」を図ります。
※情動というのは急激に発生し、通常短時間で消滅する強い感情のこと。
睡眠が足りていない人や子供がキレやすいというのはこの部分の睡眠が足りていないからなんですね!(上記図の右側の黄色枠部分)
ちなみに、お酒で酔って睡眠すると入眠直後の「疲労回復」部分のノンレム睡眠が抜け落ちてしまうそうです。(上記図の左側の黄色枠部分)
酔っぱらって寝落ちすると体がダルイ シンドイのはこの為でもあります。
そして人は深い睡眠と浅い睡眠を交互に繰り返しながら目覚めへ近づいていきます。
4. 眠気はあてにならない と知ろう
下の図を見てください。毎日7日間A~Dの各睡眠時間のグループに毎日の眠気の強さを聞き取りし、簡単な計算問題を行ってもらった結果をグラフに纏めたものです。
※布団に入った時間ではなく、脳波的に睡眠したとカウントした時間です。
上図の右側のグラフは7日間で眠気をどの程度感じたかです。
7時間睡眠の人と9時間睡眠の人では眠気に違いはあまりありません。
左側のグラフはその際に簡単な計算問題をして貰った結果何回ミスをしたかをまとめたものです。グラフの赤枠では3日目以降に7時間睡眠の人のミスが増える傾向にあります。
つまり私たちの多くは7時間の睡眠では本来の高パフォーマンスが発揮出来ていないんです。
「眠気がなくても脳機能は落ちる
布団に8時間入ったからOKではなく、8時間眠ることが大切」
5. 睡眠負債の研究(返済にどれくらい日数が掛かるのか)
海外のある研究チームが被験者たちに毎日14時間ベッドに入り好きなだけ寝てもらう研究を行った。
毎日14時間ベッドに入ると睡眠量はどうなるのか?
結果はこちら。
開始直後は13時間程度眠れるが右肩下がりに減っていき、3週間程経ったころ、毎日8時間程度の睡眠量に収まりました。その後は平均8.2時間の睡眠量に固定されました。
つまり、睡眠負債のない人でも毎日8時間程度は必要であり、睡眠負債がある人では好きなだけ寝ても3週間かかることが導き出されます。実験前の平均睡眠時間は7.5時間で、この差の「約40分」が毎日少しずつ蓄積していた睡眠負債です。
睡眠負債の返済方法は「たくさん寝る」。
しかも、1日にたくさん寝ても一気に負債が0になるわけではないのです。
6. まとめ
1. 睡眠負債とは?
睡眠負債とは、慢性的な睡眠不足が蓄積された状態。
自覚なしに、仕事のパフォーマンスや日常生活の活力が低下、ガンやうつ病などの発症リスクが高まる。
2. 睡眠の重要性
【記憶と学習の強化】睡眠中、脳は日中に得た情報を整理し記憶を定着させる。睡眠をとることで記憶力が向上し学習効果が高まる。
【身体の回復】睡眠は身体の疲労を回復させ、免疫機能を強化する。深い睡眠は鎮痛効果もあり、体の痛みを軽減することも研究で示されている。
【心の健康】睡眠不足は不安やストレスを増加させ、うつ病のリスクを高める要因となる。十分な睡眠を確保することでメンタルヘルスの維持が可能となる。
【生活習慣病の予防】睡眠不足は糖尿病や心血管疾患のリスクを高める。 質の良い睡眠を確保することでこれらの病気の予防にも繋がる。
3. 眠りのサイクルイメージ
深い眠り(ノンレム睡眠)と浅い眠り(レム睡眠)を波のように繰り返しながら、入眠直後のノンレム睡眠では「疲労の回復」、入眠後半の少し浅くなったノンレム睡眠で「脳の成長や情動の安定」を図る。
4. 眠気はあてにならない
7時間睡眠と9時間睡眠の人では眠気に違いはあまりないが、7時間睡眠の人のミスが増える傾向にある。私たちの多くは7時間の睡眠では本来の高パフォーマンスが発揮出来ていない。「眠気がなくても脳機能は落ちる。布団に8時間入ったからOKではなく、8時間眠ることが大切」
5. 睡眠負債の研究
研究開始直後は13時間程度眠れるが右肩下がりに減っていき、3週間程経ったころ毎日8時間程度の睡眠量に収まり、その後は平均8.2時間の睡眠量に固定された。
実験前の平均睡眠時間は7.5時間で、この差の「約40分」が毎日少しずつ蓄積していた睡眠負債。
睡眠は負債のない人でも毎日8時間程度は必要。
睡眠負債がある人では好きなだけ寝ても3週間かかる。
一気に返済できない。
最後に
ここまで読んで頂き必要な睡眠量は分かって頂けたと思います。
ただ、「寝たくてもそんなに時間取れないよ!」と言われそうですね。 私も同じです。そんなに時間が取れない。汗
でも、「本来のパフォーマンスを出すためにはそれだけ睡眠が大切なんだ」と知っておくことで、あまり夜更かしないようにしたり、布団に入ったのに何気なく携帯いじったりしないでおこうと思って頂ければ嬉しいです。
少しお昼寝をしてみたり、いつもより早めに寝る日を設けてみたり、毎日の積み重ねが明日の健康な自分を作ります。今日より明日、明日より明後日をより良くするため、また本業や副業に全力を出せるように「睡眠の重要性」を再認識してもらえれば幸いです!
最後まで読んで頂きありがとうございました‼