- 投稿日:2024/09/16
- 更新日:2025/10/09

こんにちは。
名古屋市守山区で痛みと身体機能の改善に特化した整体院を経営している、理学療法士のきむです。
今回は「痛みと心理の関係」について、痛みを我慢し続けることによる心理状況とその管理方法に焦点を当てた記事を書きました。
慢性的な痛みに悩んでいる方にとって、痛みと心の関係を理解することは、症状の改善に繋がる重要なステップです。
この記事が、少しでも皆さんの痛みの管理に役立てば幸いです。ぜひ参考にしてみてください。
はじめに
痛みは誰もが経験するものですが、日本の文化や習慣において「この程度の痛みは大したことないから放っておく」「我慢する」という考え方が根強くあります。しかし、こうした態度が痛みを悪化させる可能性があるため、注意が必要です。
痛みによる心理的な影響
痛みを我慢することで引き起こされる心理的影響には、次のようなものがあります。
1. 不安や悲しみ
痛みが引かないまま我慢し続けると、心理的なストレスが蓄積しやすくなります。これにより、心の状態が不安や悲しみに変わることがあります。
2. 焦りや葛藤
痛みが続くと、安静にすることが推奨されますが、これが焦りや葛藤を生み出すことがあります。動かないことによって痛みが悪化する場合もあります。
3. 怒りや恐怖
長期間にわたり痛みが続くと、怒りや恐怖を感じるようになり、痛みに対して恐怖回避(Fear avoidance)行動が取られるようになります。痛みから逃れようとする行動が習慣化し、痛みが慢性化する悪循環が生まれます。
痛みに対する恐怖から行動を回避する — Fear Avoidance(恐怖回避)行動
恐怖回避行動とは、痛みを感じるとそれを避けるために行動を変えることです。
例えば:
• 「こうすると痛いから、しないようにする」
• 「こっちのほうが楽だから、それをし続ける」
このような回避行動が習慣化すると、不良姿勢や異常な動作パターンが学習され、痛みが改善しないまま慢性化することがあります。
有害な痛みの見分け方
痛みが有害かどうかを判断するための目安として、「3の法則」をご紹介します。
• 3日:急性の痛みが続く場合、炎症の沈静化が見られるはずです。この期間を過ぎても痛みが強い場合、有害な可能性があります。
• 3週:痛みがほぼ緩和される時期です。3週間以上経過しても鈍い痛みが続く場合、有害な痛みの可能性が高いです。
• 3ヶ月:正常な状態への回復が期待される時期です。3ヶ月以上痛みが続く場合や悪化する場合は、有害な痛みと考えられます。
3ヶ月以上、痛みが続いている方は、痛みによる心理的な影響が出やすい状況になっています。
早期対処の重要性
痛みが長期間続く場合、過剰なストレス反応を引き起こさないためにも、早めの対処が重要です。痛みを放置せず、適切な対策を講じることで、痛みの慢性化を防ぎ、より良い生活の質を維持することができます。
まとめ
痛みの管理には、身体的な治療だけではなく、心理的なアプローチも重要です。痛みの原因や症状の段階を理解し、適切な対応を行うことが回復への近道です。
いかがでしたか?
痛みと心理は密接に関係しており、慢性化した痛みは複雑化し、改善に時間がかかります。今、痛みで悩んでいない方は、日頃から、よい心理状態でいることは、痛み予防の側面から見て、とても大切です。
ご参考になれば、幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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理学療法士17年間の経験と知識を活かし、痛みに関連した投稿をしています。
痛みで悩んでいる方は、是非、ご覧ください。
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