- 投稿日:2024/10/13
- 更新日:2025/10/02

目標の湿度
別記事でも書きましたが、乾燥期・冬期は、
・相対湿度35% 以上
・絶対湿度8g/m³ 以上
を目指します。
わかりやすいように、最低限の絶対湿度8g/m³ を基準に考えてみます。
・室温が16℃の時、相対湿度は58.6%
・室温が18℃の時、相対湿度は52.0%
・室温が20℃の時、相対湿度は46.2%
・室温が22℃の時、相対湿度は41.2%
・室温が24℃の時、相対湿度は36.7%
多くのご家庭が、このくらいの室温に収まるでしょうか?
絶対湿度が8g/m³ 以上あれば、数字上は相対湿度も35%以上を保てそうです。
逆に言うと、例えば、
「室温が16℃の時には、相対湿度58.6%を超えるべし」
ということです。
室温によって、目標とする相対湿度は変わってきます。
絶対湿度を計測できる環境なら、温度や相対湿度を気にせず「絶対湿度8g/m³ 以上」だけを目安にできます。
指標を一つに絞ることで管理が容易になります。
後述の「スイッチボット ハブ2」を含め、購入を検討すると良いでしょう。
湿度が低い時期
日本の冬は乾燥しますが、当然ながら地域差があります。
多くの地域では、12月〜2月までが乾燥する期間となります。
この時期になったら、湿度を気にかける生活を心がけると良いでしょう。
私はGoogleカレンダーで、毎年11月1日に「湿度管理を意識する」とタスク表示されるように設定しています。
加湿の方法
加湿の方法として思い付くのは、加湿器でしょう。
長時間にわたり、安定して加湿することが出来ます。
それを補助する手段として、浴槽(お湯入り)の開放が特に有効です。
入浴後の浴槽にフタをせず、外窓は閉め、換気扇も止めます。
ドアを開放し、サーキュレーターや扇風機で風を送り込むことで、浴室内の湿気は室内各所へ配られます。
風を送り込むことで浴室内の壁や床を乾かすので、カビの防止にもなります。
脱衣所に湿気が留まりがちなら、脱衣所から他所への動線にもサーキュレーターや扇風機を置くと良いでしょう。
他にも、
・調理の際に発生する水蒸気
・洗濯物の室内干し
なども、自然に加湿をしてくれます。
夏場など除湿したい時期には、逆に迷惑なほどです。
就寝時にノドを痛めがちな場合、寝室に湿らせたバスタオルを干すと良いでしょう。
厚手のバスタオルなら、乾くまでに相当の時間がかかります。
水滴が落ちない程度に、ほどよく湿らせてください。
加湿器の種類
加湿器は手軽に加湿ができますが、思わぬ健康被害を生むことがあるので、注意が必要です。
主に3つの種類があります。
・スチーム式
水を加熱して蒸気を発生させる方式。
蒸気はキレイですが、高温のためヤケドに注意が必要です。
また、電気代が多くかかります。
・気化式
水を含ませたフィルターに空気を通して加湿する方式。
フィルターの管理が適切でないと、カビや雑菌が繁殖しやすいです。
超音波式
超音波振動で水を霧状にして放出する方式。
白い蒸気が上がるため「加湿してる」感が強く、価格や電気代が低いため普及しています。
仕組み的に雑菌やカビを撒き散らしやすいです。
どれも長所と欠点がありますが、超音波式は健康被害のリスクが高いと言われています。
専門家・医療関係者への相談も考慮に入れ、機種を選定してください。
空気の入れ替え
そもそも住宅は、設計段階から換気計画を練って建てられています。
エアコンや電気ストーブなどの「空気を汚さないタイプの暖房器具」なら、過度な空気の入れ替えは必要ありません。
特にエアコンはエネルギー消費率に優れるため、上手く利用すると環境にも家計にも優しいです。
石油ストーブなどの「燃焼させるタイプの暖房器具」を使用する際は、普段以上の空気の入れ替えが必要です。
これを守らないと、最悪の場合には一酸化炭素中毒を引き起こします。
「燃焼させるタイプの暖房器具」は室内を温めてくれますが、同時に空気を汚し・大量の空気の入れ替えを必要とします。
それはつまり、
「加湿された室内の空気を捨て、外の乾いた空気を取り入れる」
という事を意味します。
「燃焼させるタイプの暖房器具」を使うということは、莫大なエネルギーを使うということなのです。
スイッチボットハブ2
スイッチボット社のスマートリモコンです。
赤外線リモコンを使う家電に命令を出したり、追加でスイッチボット社の商品と連携することが出来ます。
様々な家電のリモコン設定を覚えることができ、オンラインアップデートで新たな家電にも対応します。
温湿度センサーも付属していますので、温湿度の変化に応じて自動でエアコンや加湿器のスイッチのオン・オフが出来ます。
例えば、
・室温が20℃以下になったらエアコンを暖房運転
・絶対湿度が8g/m³ を下回ったら、加湿器の電源オン
などの条件を設定しておくと、自動で家電に命令を送ってくれます。
私はエアコンの自動化のみ利用していますが、使いこなせば様々な生活シーンを自動化・便利化できます。
住宅の性能
そもそも住宅の断熱・気密の性能が高いと、室内の熱が外へ逃げません。
外気の流入は、必要な換気の分だけです。
加湿された空気の排出も最低限で済むので、非常に効率的・経済的です。
部分的な断熱改修でも効果がありますので、検討してはいかがでしょうか?
おわりに
住宅内の湿度を適切にコントロールすることは、健康な暮らしに直結します。
正しい方法で湿度を管理すれば、風邪やインフルエンザ等に罹患する可能性を減らせるでしょう。
良好なコンディションを維持できれば、プライベートも仕事も、よりいっそう充実するでしょう。
少し意識するだけでも効果があると思いますので、できることからチャレンジしてみてください。
(再掲)