- 投稿日:2024/10/23

日本酒の味わいを決定づける要素の一つに「酒米(さかまい)」があります。食用米とは異なる特徴を持ち、日本酒の風味や質感に大きく影響を与える重要な存在です。今回は、酒米の特徴や代表的な品種について解説します。
1. 酒米の特徴
酒米は、日本酒を醸造するために特化した品種です。以下のような特徴を持つことで、食用米とは異なる役割を果たしています。
大粒で割れやすい: 酒米は通常の食用米より粒が大きく、割れやすいのが特徴です。これにより、精米するときに米の中心にある「心白(しんぱく)」という澱粉質部分が露出しやすくなり、日本酒の醸造に適した状態になります。
心白の存在: 酒米には心白と呼ばれる白い部分があり、これが日本酒の醸造において重要です。心白は吸水性が高く、麹菌の繁殖に適しています。このため、醸造過程で麹菌が澱粉を効率よく糖化し、質の高い酒を作ることができます。
精米歩合を高く取れる: 酒米は、精米歩合を50%以下に削っても、米の中心部分に多くの澱粉を残すことができるため、吟醸酒や大吟醸酒などの高級酒に適しています。米の外側にはタンパク質や脂質が含まれており、これが雑味の原因になるため、精米するほどクリアな味わいの酒が生まれます。ただし、最近ではこの雑味を楽しむ低精米の日本酒も流行りだしています。

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