- 投稿日:2025/01/27
- 更新日:2025/10/01

はじめに
はじめまして
私は、7歳の息子と4歳の娘を育てている母親です。
現在、息子はメガネ矯正をしています。
ただし、これは視力をあげるための治療です。
この記事では
「弱視」という目の疾患について、私の息子の体験をもとに、早期発見の重要性と大人ができることをお伝えしたいと思います。
「正しい世界」だと思っていたのは…
気づかなかった違和感
息子が生まれてから、私は専業主婦として常に一緒に過ごしてきました。
当時、息子は電車が大好きで、近所の踏切まで毎日のように散歩に出かけていました。
ただその頃を振り返ってみても、目に異常があるようには全く見えませんでした。
3歳児健診での発覚
3歳児健診では「視力検査」があります。
そのときに、スクリーニング検査(※)を受けました。
※カメラのような機器を2〜3秒間見つめる検査です。
そこで
「乱視がありますね」と指摘され、眼科受診を勧められました。
・・・え?どういうこと?
すぐには理解ができませんでした。
とりあえず言われるがままに3歳の息子と共に眼科を受診しました。
詳しい検査の結果
「屈折異常弱視」と診断されました。
簡単に言うと
「生まれてからずっと正しい世界が見えていない」ということです。
本来「視力」は、言葉や歩行と同じように成長するにつれて、だんだんと発達していく力だそうです。
(※引用:公益社団法人日本眼科医会)
しかし、屈折異常が原因で、視力の成長が途中で止まってしまうことがあります。
この状態を「弱視」といいます。
「弱視」は、一般的なメガネやコンタクトレンズをつけても視力がでません。
ものをハッキリと見る経験をしていないため
脳や神経が「正しく見る力」を十分に学べていないからです。
そのため、生まれながらずっとピントが合っていない状態が、その子にとっては「正しい世界」になっているのです。
それを知った時
「今までちゃんと見えていなかったなんて…」
信じられない気持ちでいっぱいでした。
正しい世界を知るために
脳に本来の「正しい世界」を教えてあげることが必要になります。
そのための治療として、
「メガネ矯正」を受けることになりました。
頭では理解したつもりでした。
それでも、心の中ではさまざまな葛藤がありました。
「なぜ自分の子が…」という気持ち。
小さいうちからメガネをかけることで周囲からどう見られるかという不安…。
しかし
息子本人は何も気にしていない様子でメガネをつけていました。
その姿を見たときになんだかわからないけれど、救われた気持ちでした。
また周りをよく見てみると、メガネをかけた子どもが他にもいることに気づきました。
そのとき
「あ、息子と同じなんだ」と感じて、少し心が軽くなりました。
(同じ境遇になって人は気づきますね☺️)
こうして、お風呂や睡眠時を除いて基本的に「矯正メガネ」を着用する生活が始まりました。
早期発見の重要性
「正しい世界」を認識するには、タイムリミットがあります。
脳が反応する力(感受性)が低下していくからです。
(※引用:公益社団法人日本眼科医会)
幸いにも息子は3歳健診で発見できたため、その分早く「正しい世界」を認識することができました。
もし、ここで発見されていなかったら、おそらく次は就学時健診のときだったと思います。
そうなると、治療できる期間がギリギリのため、子どもの視力はあがらないままだった可能性があります。
もし、3歳児健診でスクリーニング検査がなかったら…
もし、眼科を受診していなかったら…
私たちはきっと息子の弱視に気づけないままだったでしょう。
今の私が伝えられることは、子どもが正しい世界を見えているかどうかを知るには、大人の力が必要だということです。
「見えているはず」と思い込んでしまうと、視力の問題に気づけないことがあります。
弱視は、子ども本人にとってそれが当たり前の「正しい世界」になっているため、日常生活で違和感が出にくいです。
スクリーニング検査や眼科受診は、視力の問題を早期に発見するための大切なステップです。
子どもの未来を守るきっかけになるので、ぜひ一度眼科を受診してみてほしいです。
おわりに
現在、7歳の息子は定期的に眼科で経過を見てもらっています。
眼科の先生からも
「確実に良くなってきています。」
「メガネの度数を変えてもいいかもしれませんね。」
と言っていただき、私たち家族もほっとしています☺️
あの頃は、毎日一緒にいながら、何で気づいてあげられなかったのだろう⋯と、自分を責める気持ちもありました。
同時にもしあのとき知ることができていなかったら…と、とても怖くなりました。
この記事を書くことで、子どもを持つ方に少しでも早期発見の大切さを届けられたらと思います。
子どもの健康を守れるのは、親であるあなたです。