- 投稿日:2025/02/11
- 更新日:2026/01/02
はじめに
くるくると申します!
普段は新橋オフィスを中心に個別株分析オフ会を開催しています。
オフ会では各自が好きな銘柄を1つ調べてきて発表しあうことを目的としています。
分析をしたことがない方でもご参加いただけるように、私なりに分析方法をまとめた記事を投稿しています↓↓↓
個別株分析の始め方(高配当株編)
そのなかでは以下の流れで分析を進めるように紹介しています。
Q1.投資候補として現在興味がある銘柄を一つ教えてください。
Q2.興味をもった理由は何ですか?
Q3.どんな事業をしていますか?
Q4.「配当額」と「配当利回り」はいくつですか?また、その推移はどうなっていますか?
Q5.配当額は今後どう変化すると思いますか?
Q6.分析の結果、その銘柄の株を買いたいと思いましたか?
そのうち、この記事では以下の手順の具体例として執筆しました。
Q3.どんな事業をしていますか? Q4.「配当額」と「配当利回り」はいくつですか?また、その推移はどうなっていますか? Q5.配当額は今後どう変化すると思いますか?
まだ個別株分析の始め方(高配当株編)を読んでいない方は、先に読んでからこの記事をお読みいただくことをオススメします。
注意事項
様々なやり方のうちの一つと捉えてください。
また、いかなる投資商品の購入を推奨するものではありません。
投資は自己責任でお願いします。
記事の内容は2025/2/11時点の情報に基づきます。
題材:INPEX【1605】
今回は高配当銘柄として知られるINPEX【1605】を分析します。
画像:会社ホームページより
Q3.どんな事業をしていますか?
以下の資料やサイトが調べやすいです。
・会社ホームページ
・YouTube
・決算説明資料(特に通期決算説明資料)
・中期経営計画
今回はホームページから事業内容を確認します。
事業案内というページもありますが、IR(投資家情報)ページの中に投資家向けの説明ページがあるのでこちらを参考にします。
INPEXは日本最大の石油・天然ガス開発企業です。
日本のエネルギー消費量の1割にあたる量を生産しています。
日本のエネルギーインフラを支える重要企業であるため、大株主が日本国であることも特徴です。
石油や天然ガスの「探す」⇒「掘る」⇒「加工する」⇒「消費地に運ぶ」という一連を担います。
画像:早わかりINPEX _ INPEXより
日本企業でありながら海外事業が9割です。
・オーストラリアでの「イクシスLNG(液化天然ガス)プロジェクト」
・アラブでの油田プロジェクト
など海外に大きな生産拠点を有しています。
画像:早わかりINPEX _ INPEXより
更にインドネシアでのLNGプロジェクトやノルウェーの油田プロジェクトなど、新規の開発も続いています。
また、生産量は多くありませんが国内でも新潟、秋田、千葉で油田・ガス田の開発を行っています。
画像:統合報告書 2023より
なお、国内の資源開発は石油資源開発株式会社(JAPEX)【1662】の方が優位です。
余談ですが、事業説明ページとは別にIR(投資家情報)ページの中に事業説明が載っている場合は、IRページの方が概要を理解しやすい印象です。
事業案内ページは顧客向けに専門性が高い内容となっている場合があります。
Q4.「配当額」と「配当利回り」はいくつですか?また、その推移はどうなっていますか?
確認する観点は2つです。
①.配当は増配傾向にあるか?
②.過去も高配当だったのか?
①.配当は増配傾向にあるか?
上の図を見ると、2020年12月期を除いて減配することなく増えています。
なお、2020年12月期は赤字でしたが配当を実施しました。結果として自己資本比率が下がりましたが、それでも59%を維持しています。
②.過去も高配当だったのか?
一般には配当利回りが4%以上あれば高配当株と呼ばれます。
上の図を見ると2020年12月期で急に配当利回りが上昇しています。
2020年の業績悪化では減配率よりも株価の下落率が大きかったため、相対的に配当利回りが上昇しました。
(振り返ってみるとこのタイミングがベストな仕込み時ですね)
画像:Yahoo!ファイナンスより
その後、業績回復と合わせて株価も回復しましたが、同じくらい増配も実施したため高配当を維持しています。
執筆時点での予想配当利回りは4.5%と現在も高水準にあります。
Q5.配当額は今後どう変化すると思いますか?
株主還元方針はホームページに記載があります。
安定的な配当を基本としつつ、業績の成長に応じて、株主還元を強化する ・総還元性向は40%以上を目途とする。 ・事業環境、財務体質、経営状況等を踏まえ、自己株式取得を実施する。 ・短期的に事業環境等が悪化した場合でも、1株当たり年間配当金の下限を30円とする。
株主還元方針が確認できたら配当実績と比較してみます。
直近の配当金が30円、総還元性向は60.9%ですから、既に大幅に下限を上回っています。
よって、利益が減少すれば減配してもおかしくありません。
そこで業績を確認してみましょう。
景気敏感株なので業績に波があります。それが上の図からも分かります。
長期保有目的の場合はこの点を理解したうえで購入しましょう。
なお、おまけで業績変動の理由を深掘りし、いまは買い時なのかを考察します。
まとめ
あくまでも自己流の分析方法になります。このやり方をベースに皆さま流の投資スタイルを確立していただければと思います。
最初は難しいかもしれません。
そのため出来るだけ興味をもって分析できる銘柄から始めてみましょう。
まずはやり切ることが大事です!
せっかくやってみたけど正しいの分からない、、、他の人の意見も聞いてみたい、、、という方!!
ぜひオフ会にお越しください!一緒にスキルアップしていきましょう!!
おまけ:【発展】業績の安定性を深堀りする
もうちょっと業績変動を深掘りしてみましょう。
売上高の増減に影響を受けて各利益が増減しています。
今回は売上高にフォーカスして考察します。
端的に言えば、INPEXは掘った石油・天然ガスを売ることで収益を上げています。
つまり、売上高が増減する理由は以下が考えられます。
1.生産量(販売量)の増減
2.販売価格の上下
一つずつ確認しましょう。
1.生産量(販売量)の増減
生産量を確認すると、横ばいからやや増加傾向といえます。
画像:統合報告書 2023より
同期間の売上高の増減傾向と一致しないので、生産量の影響は小さそうです。
2.販売価格の上下
石油・天然ガスの価格推移と売上高(前年比)を比較すると、およそ傾向が一致します。
上段:売上高(前年比) 中段:石油価格 下段:天然ガス価格
よって、INPEXの業績は石油・天然ガスの価格の左右されるということが分かります。
資源価格と今後の業績について
石油については、ここ数年は2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵略の影響で原油価格は高騰するも、米国政策金利の上昇や世界経済の減速懸念により、価格は下落傾向となっています。
一方で天然ガスは需要ひっ迫が続き直近は価格上昇が予想されています。
更に2025年1月にはトランプ大統領がアメリカ国内の石油・天然ガスの増産を表明したことでINPEXの株価は下落。
INPEX-3日続落 トランプ大統領の増産方針受けて原油価格が下落現在は価格下落の見方が強いようです。
業績悪化するのであれば、2020年12月期のように仕込み時になります。
私はしばらくはウォッチしておこうと思っています。