- 投稿日:2025/07/19
- 更新日:2025/10/01

初めまして!シロマサルです。
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今回はベン・ホロウィッツ著『Who You Are(フーユーアー)君の真の言葉と行動こそが困難を生き抜くチームをつくる』2020年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
筆者:ベン・ホロウィッツ
出典:Wikipedia
シリコンバレー拠点のベンチャーキャピタル、アンドリーセン・ホロウィッツの共同創業者兼ゼネラルパートナー。次世代の最先端テクノロジー企業を生み出す起業家に投資している。
投資先には、エア・ビー・アンド・ビー、ギットハブ、フェイスブック、ピンタレスト、ツイッターなどがある。
それ以前はネットスケープなどを経て、オプスウェア(元ラウドクラウド)の共同創業者兼CEOとして、2007年に同社を16億ドル超でヒューレット・パッカードに売却した。
ホロウィッツは、コンピュータサイエンス専攻の学生、ソフトウェアエンジニア、共同創業者、CEO、投資家という経歴から得た体験と洞察をブログに書き、1000万人近い人々に読まれている。
参考
https://www.mpower-partners.com/blog-jp/ben-horowitz-how-do-you-face-your-difficulties/
著者の前作
ベン・ホロウィッツ著『HARD THINGS―答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか』
困難なことの中でも最も困難なことには、一般に適用できるマニュアルなんてないのだ。
ベン・ホロウィッツ著『HARD THINGS―答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか』
✅ 企業文化は、言葉ではなく行動そのものである。
✅ リーダーの行動が、組織の文化を決定づける。
✅ 歴史上の偉人や現代の成功企業から、強い文化づくりの秘訣を学べる。
本書でホロウィッツは、彼の経験から生まれた視点を通して読者にこう訴えかけている。
最も強固で長続きする企業文化は、言葉ではなく行動に基づく。
企業文化はリーダーの人柄と戦略に合ったものでなければならない。
それは、ベテラン社員が感じるものではなく、新入社員が初日に感じ取る、この職場で成功するために必要な要素だ。
ベン・ホロウィッツ著『Who You Are(フーユーアー)君の真の言葉と行動こそが困難を生き抜くチームをつくる』
昨今の退職代行が話題になるのは、入社直後の第一印象が異なることからも生まれている。
新入社員が文化をどう認識するかは会社運営に大きく影響する。
もちろん、退職代行は現在話題になりやすいという部分もあるので注意も必要だ。
⇒ 第一印象が文化理解を左右する。
GWで一度組織から離れて、冷静になったとき、「この組織、文化ではやっていけない」と判断されてしまうのだ。
本書は文化構築における方法論を述べた本である。
組織の大小にかかわらず、これから組織文化を作る者にとっては参考になるだろう。
「あなたは何者なのか(Who You Are)」と行きついた結果が文化の正体であるという。
近代の有名人が作った企業文化ではなく、歴史上の人物に焦点を当てている点が特徴である。
侍やチンギス・ハーンを取り上げているのが面白い。
歴史上唯一成功した奴隷革命の指導者。
日本で約700年もの統治を実現した武士階級。
アメリカの刑務所を統率した元囚人。
モンゴル帝国を一代で築き死後まで続く繁栄へと導いた男。
「人に歴史あり。文化に歴史あり。文化は人である。」といったところか。
企業文化とは何か?なぜ行動が重要か?
ホロウィッツ自身が「なぜ」への解を求めて行き着いたのは、よくある世界最大の勝ち組企業の事例ではなく、歴史の脇役であるリーダーたちの物語だった。ホロウィッツは彼らの物語の中に文化をデザインするために欠かせない教訓と洞察を見出した。
ベン・ホロウィッツ著『Who You Are(フーユーアー)君の真の言葉と行動こそが困難を生き抜くチームをつくる』
文化は誰も見ていない時の行動である
⇒ 見えない行動が基準となる。
⇒ 悪しき行いは悪しき文化を生む。
⇒ 行動の積み重ねが文化。
企業文化とは、リーダーが不在の時に社員が判断の拠り所とする前提の集まりだ。
つまり、誰も見ていない時にどう行動するかこそ、文化の真の姿なのである。
日常の些細な行いの積み重ねが、会社の文化を良くも悪くも形作る。
基準以下の行動を放置すれば、それが新たな基準となってしまう。
文化は一度作ったら終わりではなく、常に変化と進化が必要だ。
ローレンス・レッシグ著「CODE インターネットの合法・違法・プライバシー」
「自由を守るには、自由を設計せよ」
ローレンス・レッシグ著「CODE インターネットの合法・違法・プライバシー」
インターネットの自由は自然に守られない
自由のためには、意識的な規制が必要
歴史上のリーダーに学ぶ文化構築の技術
トゥーサン・ルーベルチュール:衝撃的なルール
出典:Wikipedia
奴隷革命を成功させたルーベルチュールは、既婚兵士の妾を禁じる、自由のための戦いという目的に沿って、奴隷軍における略奪を禁止するなど、当時の価値観で「マジで?」と思わせるルールを作った。
こうした衝撃的なルールは記憶に残りやすく、文化の概念を組織に深く浸透させる効果がある。
⇒ 記憶に残るルールが文化を浸透させる。
侍:行動規範としての武士道
出典:Wikipedia
一度失敗している者のほうがその失敗を悔い改め、以降は身を慎み、仕事に励む。一度も失敗したことのない者は使いものにならない。
葉隠:江戸時代中期(1716年ごろ)に書かれた書物。武士の生き方「武士道」を説いた作品。
約700年日本を統治した武士階級の文化は、武士道という行動規範に基づいていた。
彼らは価値観よりも「美徳」(行動を伴う実践)を重んじ、名誉、礼、誠といった美徳の実践が文化を形成したと語る。
美徳とは、実践された価値観のことである。
文化は記憶に残る、直感に反するような美徳と物語を共有することによって築き上げられるのだ。
⇒ 美徳の実践が文化を築く。
チンギス・ハーン:包容と能力主義
出典:Wikipedia
⇒ 多様性を力に変える。
史上最大の帝国を築いたチンギス・ハーンは、血縁でなく能力と忠誠心を重視した。
征服した敵兵のスキルを取り込み厚遇するなど、多様な才能を包容し活用することで、強固な文化を持つ盤石な帝国を築き上げた。
シャカ・サンゴール:刑務所での変革
参考:TED(外部サイトなので注意!)
⇒ 困難な状況でも文化は変わる。
刑務所という最も過酷な環境でギャング文化を変革したサンゴールは、仲間の保護や規律、絆を重視した。
彼の事例は、どんな困難な状況でも、核となる原則に焦点を当てた意図的な行動で文化は変えられることを示している。
現代組織における文化構築の実践
文化は人まねではつくれないし、チームで唱えるだけでは浸透できない。
ベン・ホロウィッツ著『Who You Are(フーユーアー)君の真の言葉と行動こそが困難を生き抜くチームをつくる』
企業文化を構築するための主要な概念とテクニックをいくつか列挙する。
❶外からのリーダーシップ導入
⇒ 変化には外部視点が有効。
既存の文化を大きく変えたい場合、外部のリーダーを迎え入れることが有効な場合がある。
新しい市場や状況に対応するためには、内部だけでは難しい大胆な文化改革が必要となることもあるのだ。
❷文化を根づかせる行動の積み重ね
⇒ 理念より行動が重要。
会社の理念を掲げるだけでは文化は生まれない。
文化は日々の行動の積み重ねで作られるものであり、「何を信じるか」ではなく「何をするか」に意味がある。
行動を伴わない信条に力はない。
❸信頼とコミュニケーションの関係
⇒ 信頼が効率を高める。
人間関係において必要なコミュニケーションの量は、信頼のレベルに反比例する。
組織内で信頼が高まれば、不要なコミュニケーションが減り、効率と自律性が向上し、健全な文化が育まれる。
❹包容性と多様性の実現
⇒ スキルと個性を重視する。
真の包容的な文化は、性別や人種だけでなく、多様なバックグラウンドを持つ人々が持つユニークなスキルと視点を積極的に探し求め、評価することで生まれる。
個人が持つ能力に焦点を当てることが重要だ。
❺倫理の明確化と実践
⇒ 長期的な信頼を築く。
誠実さや正直さといった倫理は、長期的な文化への投資である。
短期的にはコストがかかっても、倫理を文化的な信条として明確に定め実践することで、信頼の基盤が築かれ、より良い職場環境が生まれる。
まとめ
⇒ 行動こそが真の文化を創る。
行動こそが君という人間だ
ベン・ホロウィッツ著『Who You Are(フーユーアー)君の真の言葉と行動こそが困難を生き抜くチームをつくる』
企業文化は、ビジネス戦略と対立するものではなく、共存すべきものである。
戦略に沿った文化を選ぶことで、組織のパフォーマンスは向上する。
チンギス・ハーンの軍事戦略と文化のように、両者は補完し合う関係にあるのだ。
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆