- 投稿日:2025/05/11
- 更新日:2025/09/30

「ちょっと体調が悪いけれど、救急車を呼ぶほどじゃない…」
そんなとき、病院に行くべきか、近くのクリニック(診療所)に行けばいいのか、迷ったことはありませんか?
ふだん健康であまり医療機関に行かない人ほど、こういうとき判断がむずかしいですよね。
この記事では、病院とクリニックの違いと、どんなときにどちらを選べばいいのかを、できるだけわかりやすくお伝えします。
病院とクリニック、どう違うの?
実は、「病院」と「クリニック(診療所)」の違いは法律で決まっています。
※◯床:ベッドの数、何人の患者が入院できるか
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【病院】
重症患者や緊急対応、手術や長期入院が必要なケースに対応する「高度・専門医療の拠点」です。
【クリニック】
日常的な健康管理や軽症の治療、糖尿病などの慢性疾患の継続的なフォローなど、地域住民に身近な「かかりつけ医」としての役割を担います。
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その他にも、診療報酬や料金体系にも違いがあり、紹介状なしで大きな病院を受診すると「特別料金」がかかる場合があります。
クリニックがおすすめなのはこんなとき
次のような場合は、まずはクリニックを受診するのがおすすめです。
クリニックは地域の身近な医療機関として、「何でもまず相談できる場所」です。日ごろから通っておくと、「かかりつけ医」としてあなたの体調の変化にも気づいてもらいやすくなります。
病院を受診したほうがいいケース
次のようなときは、最初から病院を選ぶ方がいいこともあります。
ただし、大きな病院の中には「紹介状がないと、初診料とは別にお金がかかる」ところもあります。これを選定療養費(せんていりょうようひ)といって、紹介状なしの受診にかかる追加料金です。
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🏥選定療養費とは🏥
200床以上の大きな病院に、紹介状(ほかの病院やクリニックからの手紙)なしで行くと、ふつうの診察代とはべつに、追加でお金を払わないといけないルールがあります。
これは、厚生労働省(国)が「大きな病院は、より専門的な治療が必要な人が行けるようにしよう」と決めたしくみです。
✅金額の目安(2025年時点)✅
初診時7,700円(税込)
✅選定療養費が不要な場合✅
・紹介状を持参した場合
・救急車で搬送された場合
・夜間・休日の救急外来受診
・公費負担医療や生活保護の対象者
・院内の他科からの紹介 など
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なので、基本はクリニックで相談して、必要なら病院を紹介してもらうという流れが安心です。
どっちに行けばいい?迷ったときのヒント
「なんだか不安だけど、どこに行けばいいのか分からない…」そんなときの判断ポイントはこちら。
また、夜間や休日などで困ったときは、「#7119(救急安心センター)」などの電話相談窓口もあります。医療スタッフが症状を聞いて、受診の必要性などをアドバイスしてくれますよ。
🚑#7119 救急安心センター🚑
短縮ダイヤルで利用できる。
急な病気やけがの際に救急車を呼ぶべきか、病院を受診すべきか迷ったときに相談できる電話サービス。
24時間365日対応。
医師や看護師、救急隊経験者などの専門スタッフが、年中無休で電話相談に応じている。
注意→対象地域があるので事前に調べておくのがおすすめです。
まとめ:いざというときのために、近所のクリニックを知っておこう
体調を崩すと、つい焦ってしまうもの。
でも、ふだんから「近所にどんなクリニックがあるか」だけでも調べておくと、いざというときに慌てずにすみます。
軽い不調 → クリニック
必要に応じて → 病院を紹介してもらう
この流れを知っておけば、医療機関選びにもう迷いません。
「かかりつけ医」を持つことは、あなたや家族の健康を守る第一歩です。
🖋️補足
最近では、スマホやパソコンを使って受診できる「オンライン診療」も増えています。
軽い症状の相談や、薬の処方が必要なときなど、移動せずに診察を受けられるので便利です。
クリニックによって対応が異なるので、ふだん通っているクリニックがオンライン診療に対応しているか、事前に確認しておくといいですね。