- 投稿日:2025/05/19
- 更新日:2025/10/08

この記事では、所得税・住民税・社会保険料の計算方法について解説します。
結論:それぞれの計算式
所得税・住民税・社会保険料は以下の計算式で計算することが可能です。
・所得税→((課税所得 × 税率) - 控除額) + ((課税所得 × 税率) - 控除額) × 復興特別所得税
・住民税→課税所得 × 10% + 5000円
・社会保険料→源泉徴収票の「社会保険料等の金額」項目の金額を確認する
それぞれの細かい計算方法について解説します。
用意するもの
自分で所得税・住民税・社会保険料を計算するためには、以下の2つを用意する必要があります。
・源泉徴収票(※以下の源泉徴収票はサンプルです)
・電卓(スマホの電卓アプリなどでもOK!)
所得税の計算方法
所得税の計算方法は、以下の計算式で計算することができます。
・所得税 = ((課税所得 × 税率) - 控除額) + ((課税所得 × 税率) - 控除額) × 復興特別所得税
一気に計算しようとすると混乱するので、順番に解説します!
まずは、源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」項目と「所得控除の額の合計額」項目の金額を確認してください。
画像の場合、給与所得控除後の金額は「5,000,000円」、所得控除の額の合計額は「1,000,000円」です。
この給与所得控除後の金額から所得控除の額の合計額を引いた金額を計算します。
・「給与所得控除後の金額(5,000,000円)」-「所得控除の額の合計額(1,000,000円)」= 課税所得(4,000,000円)
給与所得控除後の金額から所得控除の額の合計額を引いた金額のことを「課税所得」と呼びます。
この記事では詳しく説明しませんので、「そうなんだ」ぐらいに思ってもらえればOKです!
次に課税所得にかける税率と控除額を調べます。
課税所得にかける税率と控除額は、さきほど計算した「課税所得」によって変わりますので、課税所得の金額を下記の金額と見比べてください。
・1,000円〜1,949,000円→税率:5%、控除額:0円
・1,950,000円〜3,299,000円→税率:10%、控除額:97,500円
・3,300,000円~6,949,000円→税率:20%、控除額:427,500円
・6,950,000円~8,999,000円→税率:23%、控除額:636,000円
・9,000,000円~17,999,000円→税率:33%、控除額:1,536,000円
・18,000,000円~39,999,000円→税率:40%、控除額:2,796,000円
・40,000,000円以上→税率:45%、控除額:4,796,000円
さきほどの計算で課税所得は「4,000,000円」であることが分かったので、税率は「20%」、控除額は「427,500円」となります。
これで「所得税」の計算に必要な金額はすべて揃いました!
あらためて「所得税」の計算式を説明します。
・所得税 = ((課税所得 × 税率) - 控除額) + ((課税所得 × 税率) - 控除額) × 復興特別所得税
計算式の最後にある「復興特別所得税」とは、東日本大震災からの復興財源を確保するために導入された特別な税金のことです。
この計算式に具体的な数値を入れると、以下のような計算式になります。
・所得税 = ((4,000,000円 × 20%) - 427,500円) + ((4,000,000円 × 20%) - 427,500円) × 2.1%
計算式の一番最後にある「復興特別所得税」は「2.1%」で計算します。
%表示だと少し計算しにくので、小数点表示に変えると以下のような計算式になります。
・所得税 = ((4,000,000円 × 0.2) - 427,500円) + ((4,000,000円 × 0.2) - 427,500円) × 0.021
この計算結果から1年間に支払った所得税の金額は「380,322円」であることが分かりました!
住民税の計算方法
住民税の計算方法は、以下の計算式で計算することができます。
・住民税 = 課税所得 × 10% + 5,000円
最後に足されている5,000円は「均等割」と呼ばれるものです。
「均等割」は所得の多い・少ないに関係なく、住民一人ひとりが一律で負担する住民税の定額部分です。
ここでは、住んでいる地域の町内会費みたいなものだと思えばOKです。
「課税所得」は所得税の計算で出てきた金額と同じ金額を使います。
そのため、住民税の計算式は以下のようになります。
・住民税 = 4,000,000円 × 10% + 5,000円
%表示だと少し計算しにくので、小数点表示に変えると以下のような計算式になります。
・住民税 = 4,000,000円 × 0.1 + 5,000円
この計算結果から1年間に支払った住民税の金額は「405,000円」であることが分かりました!
社会保険料の計算方法
社会保険料の計算方法については、源泉徴収票の「社会保険料等の金額」項目を確認してください。
「社会保険料等の金額」項目に書かれている金額がそのまま1年間で実際に負担した社会保険料の金額になります。
画像の場合、「800,000円」が1年間に支払った社会保険料の金額になります。
まとめ
所得税・住民税・社会保険料は以下の計算式で計算することができます。
・所得税→((課税所得 × 税率) - 控除額) + ((課税所得 × 税率) - 控除額) × 復興特別所得税
・住民税→課税所得 × 10% + 5000円
・社会保険料→源泉徴収票の「社会保険料等の金額」項目の金額を確認する
所得税・住民税の計算で使う課税所得は、以下の計算式で計算することができます。
・課税所得→源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」項目 -「所得控除の額の合計」項目の金額
これで1年間に支払った所得税・住民税・社会保険料の金額を計算することができます。
この記事から過去に支払った所得税・住民税・社会保険料を見直すきっかけにしてもらえたら幸いです!