- 投稿日:2025/06/10
- 更新日:2025/10/04

こんにちは、大阪でひとり鍼灸整骨院を営んでいるりょうすけです。
今回はストレスについての記事となります。
一言でストレスといわれるとなにか抽象的なイメージがありますが、じつは身体の中ではストレスに対応するための生理学的な変化がおきています。
ストレスが引き起こす身体の3つの反応
カナダの生理学者・ハンス・セリエによって提唱された「ストレス学説」では、強いストレスを受けたとき、次のような変化が身体に起こるとされています。
胸腺の萎縮
→免疫細胞が減り、免疫力が落ちる
副腎皮質の肥大
→ストレスホルモン「コルチゾル」が大量に分泌される(炎症や免疫を抑える)
胃潰瘍
→胃の粘膜が傷つきやすくなり、回復が追いつかなくなる
(※難しく感じる方は、矢印部分だけでも覚えておくと役立ちます)
短期なら味方、長期なら敵に?ストレスと免疫の関係
実は、ストレスを一時的に受けるだけなら、免疫が高まったり、炎症を抑えたりと「身体を守る反応」が起こります。
ところが、これが長く続くと逆効果に。
免疫力が低下する
→風邪をひきやすくなったり、病気が治りにくくなる
炎症が抑えられなくなる
→肩こり・腰痛など、慢性的な痛みに繋がる
ちなみに、病院で処方される「ステロイド薬」は、コルチゾルの働きを人工的に再現したもので、強い炎症を抑えるときに使われます。
自律神経もストレスの影響を受けやすい
ストレスは自律神経にも大きく関係しています。
特に「交感神経(興奮・緊張をつかさどる)」が強く働くようになると、次のような症状が出てきやすくなります。
筋肉がこわばる(肩こり・腰痛)
胃腸の調子が乱れる(便秘や下痢)
睡眠の質が落ちる(眠りが浅い、寝つきが悪い)
目の違和感(チカチカする・まぶしく感じる)
当院でも、こういった不調を訴える方が非常に多く来院されています。
実際のご相談例
30代女性
通訳の仕事をしており、仕事中は全く気を抜く時間がないこと、画面を見続けることが多いので目が疲れチカチカする、スマホやパソコンの画面を見ると気分が悪くなり嘔吐する、当然のように肩こりや頭痛もあります。
話を聞くと転職して1年目で社内の人間関係もありストレス過多となっていました。
施術は肩、首、頭の施術を中心におこない、東洋医学的なアプローチも加えました。
家ではまずしっかり眠ること、休日にも予定を詰め込むタイプの方でしたので一旦詰め込むのをやめてもらい、ゆっくりする時間を作ることをすすめました。
幸い2週間ほどで症状が改善しました。
症状がかなりきつかったのでもっと期間がかかると予想していたので私もホッとしました。
ストレスと病気の関係は、じわじわと…
近年では、がんや自己免疫疾患(自分の免疫が自分を攻撃してしまう病気)にも、ストレスが関係しているという見方が広まりつつあります。
すぐに症状として出なくても、ストレスはじわじわと身体に影響を与えている可能性があるんです。
ストレスの原因は「すぐに変えられないもの」が多い
ストレスをどうにかしようと思っても、なかなか解決できないケースが多いのが現実です。
育児や家庭の悩み
仕事での人間関係
経済的な不安
忙しすぎて自分の時間がない
こういった問題は、心の持ちようだけでは乗り越えられないことも多いですよね。
だからこそ、「体から整える」という選択肢を
私がご提案できる方法のひとつが
「施術を通して身体の緊張をゆるめること」です。
ストレスで緊張が続くと、筋肉も硬くなり、血流が悪くなり、
自律神経のバランスも乱れがちになります。
マッサージや整体によって筋肉がゆるむと、神経の緊張も自然と和らぎ、
心も少しずつ軽くなっていきます。
(施術中に眠くなるのは身体が安心してリラックスしている証拠なんです)
ただしストレスの悩みは根が深く、施術だけで解消できないことも正直あります。
ですが、「身体から整える」ことで、心も回復しやすくなる土台をつくることはできます。
最後に:あなたにとっての「ストレス対処法」を見つけてください
ストレスと付き合っていく上で大切なのは、「自分の時間」を意識的に持つことです。
最近の私の場合だと、
・子どもと出かける(むしろ“遊んでもらって”ます)
・好きなゲームをする(リセットの時間です)
などが心の栄養になっています。
マッサージや整体はもちろんおすすめですが、それ以外にも「これをしてるとホッとする」ということがあれば、ぜひ大切にしてくださいね。
📌この記事のまとめ
ストレスが続くと、免疫力や炎症のコントロールが崩れる
肩こり・腰痛・胃腸トラブル・睡眠障害などの原因にも
自律神経も乱れやすく、身体の緊張が続いてしまう
ストレスは解決が難しいからこそ、「体から整える」ことが有効
あなた自身のストレス発散法も、ぜひ見つけてください
「最近ちょっと疲れやすいかも…」という方は、ひとまず身体から整えることを試してみませんか?
ご相談・コメントもお気軽にどうぞ。