- 投稿日:2025/06/14
- 更新日:2025/09/30

みなさん、我が子にスマホを持たせていますか?
我が家では、長男に中学1年生のときにスマホを持たせました。けれども、「よし、持たせよう!」と自信をもって決めたわけではありません。むしろ迷いに迷って、ようやく出した結論でした。
「いつから持たせるべき?」「何に使わせる?」「どこまで自由にする?」──そんな悩みは、きっと今の時代に子育てをしている親なら一度はぶつかる壁でしょう。
防犯のため?
連絡手段として?
周りが持ち始めたから?
◯歳になったら?
理由はいろいろありますが、結局は「自分の家庭、自分の子には何が合うのか」。これを見つけるのが本当に難しいんです。
1.我が家の“交渉キャンプ”と、息子の作戦勝ち
我が家の息子は、小学生の頃は外遊びやミニバスに夢中で、スマホへの興味はあまりありませんでした。
しかし中学生になると、周りがスマホを持ち始め、ついに来ました。
「お父さん、スマホ買ってくれん?」
「ついに、来たかーーーー!」と、いうのが素直な感想でした。
今の時代、ネットの世界の知識・活用は必須。それに早い頃から触れるのも重要だと思います。 その一方で友だちとのトラブルや無自覚な迷惑行為などが起きるかも・・・といった2つの思いが入り乱れていました。
僕の心のなかでは心配30%、使いこなしてほしい70%といった思いでした。 しかし、すぐに買い与えはしません。「ノーと言われてからが本番だ」を息子にも分かってほしい!
まずは、「本当にいるのか?」「なぜ必要なのか?」を問いかけながら息子と何度も話をしました。
一番は友だちとの連絡手段とのことでした。中学生になり、わざわざ親経由で連絡することは、恥ずかしくてできない。友だち同士で直に連絡を取り合う手段がほしいと。
ふむ、たしかに。納得。中学生になるとそう思うよな。 心では納得しつつも、すぐにOKは出しませんでした。
それでも僕は簡単には首を縦に振らず、息子も諦めません。次なる作戦は“味方集め”。
おばあちゃんに「今どきスマホがないとかわいそうよね〜」と同意を取り付け、さらには家族キャンプに一緒に来た叔母にも相談。そこでの最終交渉は、まさに“焚き火の交渉劇”。息子のしたたかさと成長に感動し、ついに「買おうか」と約束したのです。
2.買った後こそ、親の出番
買って終わり、ではありません。
スマホは大人向けに設計された道具。だからこそ、子どもが安全に使えるよう整えるのは親の役割です。
僕が考えたのは、まず“リスクとリターン”の整理。
リスク
SNSでのトラブルや炎上
個人情報の漏洩
依存症的な使い方
リターン
情報収集力の向上
SNSのポジティブな活用法の習得
デジタル社会への順応力
総合的に考えて、息子にはリターンが大きいと判断しました。ただし“信頼貯金”が貯まっていたこと、そして“親が並走する”ことが前提です。
3.スタートは小さく、シンプルに
いよいよ何を買うか、どの料金体系にするかですが、やはり最初は小さく始めることだと思いました。
価格ドットコムでi-phoneSE3を購入。
キャリアは日本通信sim
家のWi-Fiでこと足りるので初めは1Gのプラン
以上でスタートすることに。
また、どのアプリが必要か話し合うこともしました。
学長が言っていたように
・余計なアプリに囲まれて
・必要な通知に埋もれて
・どこに何があるかわからず
・本当に必要な情報を取捨するために何回も余分な判断を繰り返す
時間を作ったり、良い判断なんて出来るわけないということは息子も分かってくれ、スマホのスタートからアプリを整理して始めることができました。
4.使い始めてから:失敗・修正の繰り返し
そして、いよいよ息子のスマホ生活が始まりました。
思った以上にスマホとの関係は良好で、勉強する時や寝室には持っていかないなどはこちらが言わずとも自然とできていました。
しかし、LINEのやりとりでは、どうもこそこそしている様子。これはピンと来ました。息子も男子中学生。そういう時期だな、と。(父もそうした時期は通ってきたぞ。)
しかし、今のSNS時代。路地裏で拾ってくるのとは違います。もし、悪い方向に拡散する、されるようになってからでは危ない。そう思い、息子に釘を刺しておきました。
「ネット上のやりとりは、ここで声に出しても言えるようなものか?家族の前で言えないこともあるだろう。でも、ネットの世界も公だということを忘れないように。友だちとのやり取りはいつ見られてもいいような内容でしていきたいな」と。
それからは、妙にこそこそしている様子は無くなりました。 (中学生男子なので、そういうこともありますが、建前として言っておかなければな。)
ただ、土日や長期休みに入ると、どうしてもスマホに触れる時間が増えていました。スマホを使うのはいいですが、このままではスマホに使われるような感じ。
そこで、息子に客観的なデータを見せました。 スクリーンタイムです。
自分の記録を一週間、二週間と遡って見せてみました。 息子も自分自身が思っていたよりも時間が長かったようで
「やば・・。こんなに・・・。」
と自分でショックを受けていました。それからは、自分でスマホに触れる時間を調節しながらやっているようでした。
一度持たせて終わりではなく、このように失敗→修正→失敗→修正と、最速で失敗を繰り返し、覚えていくんだなと息子の姿を見て思いました。
5.「まずはやってみる」から見えたこと
その後も「インスタを入れたい」といった希望が出ることもあります。
その都度、「目的は何か?」「生活とのバランスは?」と話し合い、小さく始めて、必要があれば修正する。
親子で一緒に考えながら、スマホとの付き合い方を模索してきました。
スマホも、勉強も、家事も、習い事も──
“まずやってみて、失敗したら修正すればいい”。
致命傷を避け、小さく始め、親子で振り返る。これが我が家の“スマホ教育”の基本です。
6.最後に
今、スマホを持たせようか迷っている方。持たせたけれど不安を感じている方。
スマホは、“やって終わり”ではなく“使いながら育てる”ものだと思います。
使うのは子どもでも、見守るのは親。
僕自身も今の状態が最適だとは思っていません。
これからも息子はもちろん、下の妹2人もそういった時期が来るでしょう。その時その時に応じて家族で考えていくことが幸せな未来に繋がっていくと思います。
何か一部分でも参考になれば幸いです。ありがとうございました。