• 投稿日:2025/07/25
  • 更新日:2025/07/25
蛍【物語】

蛍【物語】

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要約
物語を読むこととは・・・豊かな浪費とも言い換えることができるかもしれませんね。物語を要約することは出来ませんので、人生のエアポケットのようなスキマ時間にお読み頂けますと幸いです。※書き下ろしたので、修正したり、削除したりするかもです。ご了承くださいませ。

蛍【物語】

日が落ちた後なのか、それとも日が昇る前なのか分からなかった。

ただ薄明かりの中、時折凪の音だけがサラサラと聞こえる。

僕は大きな湖のほとりに一人たたずんでいる。

そう、ここが終着点であることは僕自身、理由もなく理解していた。


見上げるとやや明るい空のせいで、星々はいつもより弱々しく光っている。

湖畔から強い風が吹く度、星の光もゆらゆらと揺らいだ。

視線を落とすと、目の前には大きな湖が自分の視界を超えて広がっている。

周りは深い山に囲まれていて、僕が立っている湖畔も開けた場所ではなく、雑木林の中だ。

手の届く範囲に蔦の巻いた太い木が何本もあり、足元の雑草は腰まで届くほど生い茂っていた。

湖畔から風が吹き、木々も雑草も僕が着ているシャツも同じ方向に傾いた。

凪の音は、僕の心と体を通り過ぎていく。

”もう十分だ”と彼らは優しく僕に語りかけた。


僕は首を振った。違うんだ、と。

逃避行という言葉が頭に浮かんだ。

そう、僕はあらゆるものから逃げ続けたんだ、と。

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