- 投稿日:2025/07/29
- 更新日:2025/10/15
『旧NISAで買ったETFがめちゃ上がってきてるねん。上がってるけど…いつ売るのが正解なんやろ?』
最近友人から届いたLINEでした。
日本高配当株ETF(1489:NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信、2564:グローバルX MSCIスーパーディビィデンド-日本株式 ETF)を旧NISA(一般NISA)の最終年に購入していて、そろそろ「旧NISAの非課税期間終了」が見えてくるタイミング。
最終年の2023年に購入分については非課税運用期間は2027年までです。
なお、つみたてNISAの場合は2042年までです。
利益が出ている今、売った方がいいのか?
それとも、もう少し持ち続けるべきなのか?
こんなテーマから友人とLINEで語り合ったので、そのやり取りをそのままご紹介します。
私と友人の「売り時どうする会議」(LINE再現)
A(友人):「旧NISAで買ったETF、めっちゃ上がってるんやけど、まだ上がるかなー??NISAの期限内に売らなあかん気がして、売り時がわからん…」
B(私):「そのETFは景気敏感銘柄が多いから、関税政策の影響で一時的に上がってるだけかも。長期的には上がり続けるかもしれんけど、短期でガクッと下がるリスクもあるから、NISA期間が切れる前に売る準備はしといた方がえぇよ。」
A:「確かに!でも、いつ売ったらえぇんか決めきられへん…」
B:「『いくらになったら売る』とか『◯%上がったら売る』って決めておかんと、タイミング逃してまうで。旧NISA期間中に売れなかった場合は特定口座に移されてしまうから、そのことも含めて考えとこ。」
売却タイミングに悩まないための“考え方”
先に結論をお話すると、私たちがこのLINEトークでたどり着いた落としどころは、
「売るタイミングよりも、“売る理由”を先に決める方が楽」でした。
たとえば、
・ 新NISAで買い直すために売る
・ 次に買いたい銘柄が決まっているから売る
・ 老後資金のために投資信託に切り替える
など、「何のために売るのか?」が決まれば、売却タイミングはそこまで重要じゃなくなります。
ただ何となく売却して現金を手元に置いておくと、「次に何を買うか」「いつ買うか」という新たな悩みが生まれてしまいます。
「次に買うものが決まっていると、売却時期に一喜一憂しにくい」
これは共感できる方もいらっしゃるんじゃないでしょうか。
旧NISA、特定口座への移管は「あり」?「なし」?
その結論になるまでに色々話をしました。
まずは移管されるのは「あり」か「なし」か。
旧NISA枠で保有しているETFは、期間が終わると自動的に「特定口座」に移されます。
特定口座に移されると、分配金や売却益には課税されます。そして「源泉徴収なし」にしている場合は確定申告が必要になります。「源泉徴収あり」にしていても、全体的な収入が少ない場合などは確定申告をすれば還付される事もあります。
友人は特定口座に移管すると発生する可能性のある「確定申告」に対して、「面倒くさい」「敷居が高い」という印象を持っていました。確かに、普段確定申告に馴染みがない方にとっては、少しハードルが高く感じられますよね。
話している内に、「一般NISAのは5年持って非課税の内に売却つもりで買った」という話も出てきたので、NISAの非課税期間中に売却するのが、精神的にも一番楽な選択肢ではないかという結論に至りました。
「全部売るのはまだ…」と感じる場合は、一部だけ売却して利益を確保する方法もあります。
「一部売却でリスクを減らしつつ、上昇も期待する」という柔軟な選択肢を頭の片隅に置いておくのも気持ちが楽になるかもしれません。
売却後の「次の一手」が悩ましい!
A:「買うのもドキドキやけど、売るのもドキドキやわ…上がるも下がるも、しょうがないと思いつつ、ドキドキするね」
B:「何を買うかを先に考えちゃうのはどう?
資金を置いてても悩むなら、もう買っちゃう為に売っちゃおう!って作戦。『次に買うものが決まってる』っていう売る理由があるから、売却時期や売却額に一喜一憂しにくいんちゃう?」
A:「それはある!売ったら絶対すぐ買いたい」
現金を持ったままだと、「次は何を買うか」「いつ買おう」とまた迷ってしまいます。だったら、先に“使い道”を決めてから売却する方がずっと楽ですよね。
友人は「伸びるやつを買いたい!」というシンプルな願望があり、その実現手段として、手間なく分散投資ができる投資信託が有力な選択肢となりました。さらに、老後に向けての話にもなり、楽天証券を利用している事から、少しずつ現金化できる投信定期売却サービスを使える事も提案すると、投資の出口戦略として非常に有効だと感じてもらえたようです。利益だけでなく『自分のライフプラン』で考えるのが大事だという思いにもなりました。
友人との会話の中でも、
「ETFを売却した資金で投資信託を買って、老後資金に回す」
という考え方にたどり着いた瞬間、すごくスッキリしたんです。
今回の旧NISAの話で改めて「なんのために買ってたのか」や「最終的な出口は?」と考えるきっかけになったようでした。
私たちなりの結論
「非課税メリットを最大限活かすなら、NISA期間内に売却を検討する」
「次に買いたいものが決まっているなら、悩まず売る」
「売却する理由がまだ決まっていないなら、焦らず様子を見る」
最終的には、『自分が気持ちよく納得できるかどうか』が一番大事。
売ってもドキドキ、持っててもドキドキ。
だったら、ドキドキが少ない方を選べばいい。
これが、私たちがLINEで話して出した答えでした。
友人はもう一度考えをまとめるためにひと晩じっくり考えたのち、「今の分配金よりも老後資金を育てる方が安心できる」という結論に至り、旧NISAのETFを売って、新NISAで投資信託をスポット購入していました。
さいごに
NISAやETFの売却タイミングは、「利益」だけでなく「自分の気持ち」との付き合い方も大事と改めて感じました。
もし、同じように売り時で悩んでいる人がいたら、「売る理由を先に考えてみる」という視点をぜひ試してみてください。
「一部だけ売却して様子を見る」という柔軟な選択肢もあります。
少し気持ちが軽くなると思います。
結局のところ、大事なのは、自分が納得できる理由で決めること。
期限のあるものは焦らないようにゆったり時間のある内に、焦らず自分のペースで判断していきましょう。