• 投稿日:2025/09/03
  • 更新日:2025/10/11
【受験生向け】 なかなか勉強を始められないあなたへ・・・ 。勉強のやる気が出る”スタートの技術”

【受験生向け】 なかなか勉強を始められないあなたへ・・・ 。勉強のやる気が出る”スタートの技術”

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たけいし@受験の相談室$大学受験$

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要約
「やらなきゃとは思っているけど、なかなか勉強を始められない」「頑張りたいのに続かない」―そんな悩みを抱えていませんか? この記事を読めば、次のようなことが分かります。 ・やる気が出ない理由と対処法 ・モチベーションを高める行動のヒント ・継続できる環境や工夫の作り方

こんにちは。元大手大学受験予備校職員の”たけいし”といいます!

私はこれまで大学受験予備校で多くの受験生、保護者と関わってきました。

この記事は、「やらなきゃとは思っているけど、なかなか勉強を始められない」「どうしてもやる気が出ない」「頑張りたいのに続かない」――――そんな悩みを抱える受験生のあなたに向けて書いています。

頑張りたい気持ちはある。でも気持ちに行動が追いつかず焦っている人も多いのではないでしょうか。

この記事を読めば、次のようなことが分かります。
・やる気が出ない理由と対処法
・モチベーションを高める行動のヒント
・継続できる環境や工夫の作り方

あたなの悩みは、同じように多くの受験生が抱えています。
そんな悩みに実践的なアクションを提案します。

なぜ分かっているのに勉強を始められないのか

多くの受験生が「勉強しなきゃ」と分かっていながらなかなか始められないのは、環境的な要因と精神的な要因が複雑に絡み合っているからです。
以下に、両方の側面から代表的な原因を挙げてみます。

環境的な要因(外部からの影響)の例

・スマホやSNS、ゲームなどの誘惑が近くにある
→集中しづらく、すぐに気が散ってしまう

・勉強するための場所が整っていない
→机の上が散らかっている/椅子が合わない/明るさが足りない

・周囲の人が非協力的、モチベーションの低い人が周囲に多い
→家族があまり応援してくれていない/友人から「そんなに頑張らなくてもいいじゃん」と言われて気が緩む、やる気をなくす

・勉強以外の予定や雑務が多い
→部活・習い事・バイトなどで時間がそもそも確保しにくく、計画通りに進まない

・計画が未整理、不明確
→「何からやればいいか分からない」状態が続いて、結局動けない

精神的な要因(内面からの影響)の例

・「始める瞬間」が一番エネルギーを使う
→脳が新しい行動を嫌がるため、最初の一歩が重く感じる

・やっても成果が出る気がしない(無気力)
→「どうせまた続かない・・・」「自分が頑張っても意味ない・・・」とどこかで思っている

・完璧主義で「完璧に準備が整うまで動き出せない」
→準備ばかりしてしまい、行動に移せない

・疲れ、睡眠不足、ストレスによる心身の低調
→本来の集中力や判断力が落ちている、勉強の他に気がかりなことがあり勉強に向き合えない

・目標が遠すぎて現実感がない
→目標を小分けに出来ておらず、「今始めるべき理由」が曖昧になっている

対策について

これらの要因は、複数が同時に存在していることがほとんどです。
逆に言えば、一つひとつの要因を意識して取り除いていけば、「なんとなく始められない状態」からん請け出すことが出来ます。

■まずは「スタートのハードルを下げる」こと

「始める瞬間」がいちばんエネルギーを使う

「やらなきゃ」と思っていても、なかなか行動に移せないのは当たり前です。それは勉強に限らず、人間にとって「始める」という行為が最もエネルギーを必要とするからです。
でも、一度始めてしまえば、意外とそのまま続けられるもの。
これを心理学では「作業興奮」と呼んだりします。

▼オススメのアクション①:時間を区切って「小さく始める」

いきなり「2時間勉強する」ではなく、「まずは15分だけやってみる」でOK。
短く区切ることで気持ちのハードルをグッと下げることができます。
好きな科目がある人は、まずはその科目だけ15分頑張ってみる、なども有効です。

▼オススメのアクション②:「やる内容」は事前に決めておく

スタート時に「今日は何からやろう?」と考えること自体が、意外とエネルギーを使ってしまいます。
だからこそオススメは、前日の夜寝る前に決めておくこと。
「朝9:00には、まず○○から始めよう」と決めておくことで、スタートの負担を軽減することができます。

(応用テクニック)
人間には「やり残しを嫌う習性」があります。
あえて前日分を中途半端に残しておくことで、翌日のスタートをスムーズにできるということもあります。
多くの人は「キリのいいところまで頑張って終わろう」としますが、そこをあえて1問分残して終わる。すると、翌日はその1問を解くことからスタートできて、自然と集中状態に入れる、と言うわけです。

■モチベーションを支える「環境」と「仲間」

一人で頑張り続けるのは、思っている以上に大変です。
自分の意思だけに頼らず、「環境の力」や「人との関わり」をうまく使いましょう。

▼オススメのアクション③:「人に宣言する」ことで、コミットする理由を作る

家族や友達に「○時から勉強する」、「今日は○○を終わらせる」、「○○大学に合格する」等、計画や目標を宣言します。
SNSやアプリと上手に付き合うことのできる人なら、SNSや勉強アプリで学習記録を発信するというのもいいでしょう。

人に宣言した手前、実行できていなければ周囲から叱咤激励をもらうこともあるでしょうし、やはり自分自身も「言ったからにはやらなきゃ」と強制力が発動します。
良いプレッシャーを受けながら頑張りましょう。

▼オススメのアクション④:モチベーションの高い人の近くへ行く

一人で部屋にこもって頑張るのも良いのですが、学校・塾・予備校には、同じように頑張る仲間がいます。決して友達関係ではなくとも、周囲に同じく頑張っている人がいると、自然と自分もやる気になるものです。

ただし、環境によっては逆効果になることもあるので注意。
例えば、こんな声をかけてくる人がいる環境です。

「そんなにやらなくてもよくない?」
「どうせ無理でしょ」

そんな人たちからは距離を取る勇気も必要です。
あなたの努力や夢を応援してくれる環境に身を置きましょう。

▼オススメのアクション⑤:「姿勢」を正す

「形から入る」のも、意外と効果があります。
例えば――
・椅子に浅く腰掛けて背筋を伸ばす
・机の上を整えて、勉強に集中できる「場」にする
・スマホは手の届かないところ、もしくはタイマーで制限

余談ですが、
私の予備校での指導の経験上、「一生懸命やって結果を出す人に、頬杖をついたり、机に突っ伏すような姿勢で勉強している人」はいませんでした。
真剣度というのは姿勢に表れるものです。

■無理な目標・計画になっていないか見直してみよう

どれだけ頑張っても、「これ、意味あるのかな・・・?」と感じてしまったり、「これ、ずっと続けるの無理じゃない・・・?」と思ってしまったりする努力は続きません。
だからこそ、達成可能で具体的な目標や計画を立てることが大切です。

プレゼンテーション1.jpg図表にあるようなサイクルを意識してみましょう。
まずは達成可能・明確・具体的な目標や計画を考えることからです。
次に、その目標や計画の達成に向けて努力するわけですが、「やれば成果が出る」と期待できる努力をしましょう。
そして成果を実感する段階が来ます。得点UPや、「分かった!」という実感を得る体験です。
ある程度頑張ったら、ご褒美を自分に与えてOKです。おやつ・好きな動画・休憩タイムなどです。ただし時間のメリハリは付けましょう。
このサイクルを経て「自分でもやればできる」という実感がわきます。そうすることで次の目標に向けてもモチベーションが促進されます。

けっしていきなりレベルの高い目標や成果でなくてもOKです!
まずは「やってみて出来た!」という実感が得られる小さな成功を積み重ねることを意識してみてくださいね。

■もっと根本的なモチベーションの源泉を見直す

ここまでの工夫も大切ですが、「土台」が整っていないと、そもそも頑張れません。

▼心と体のコンディションを整える

・睡眠が足りていない
・食事を抜いている
・気分が沈んでいる
そんな状態では、どんなにやる気があっても体がついてきません。だからこそまずは「寝て・食べて・整える」ことから始めましょう。
また、気分が落ち込んだときは無理せず休むことも大切です。
今日無理して明日以降一切頑張れなくなるよりも、今日一日心を落ち着けて明日以降しっかり頑張れる方が、きっとあなたのためになります。
心がしいんどいときは休みましょう。

▼準備しすぎずに、まずはやってみよう

完璧な状態が訪れるのを待っていては、いつまで経っても始められません。少し不安があっても、準備不足だとしても、まずは一歩踏み出してみましょう。
行動する中で、自分なりの正解が見えてくるはずです。

▼目標は「タスク」ではなく「ゴール」に

このことによって、「何のために頑張っているんだっけ・・・?」を防ぎます。

例えば、英語を得意にするのは「タスク」でしょうか?「ゴール」でしょうか?
答は「タスク」です。
なぜなら、英語を得意にすることは「○○大学に合格する」ということの手段なはずだからです。

では、○○大学に合格することは「タスク」でしょうか?「ゴール」でしょうか?
答は、これも「タスク」です。
本当は、「○○大学に行って××をしたい!」という、わくわくする目標があるのではないですか?これこそが「ゴール」です。

目標は、達成後の”なりたい姿”で設定できれば、そこに向けた努力のモチベーションが湧いてきます。

■最後に

やる気が出ないとき、自分を責めないでください。
そんな自分も、全部あなたの一部でしかありません。
大事なのは「少しずつでも前に進む」こと。今日のあなたが、明日のあなたを助けます。

小さいスタートを積み重ねて、いずれ大きな成果へつなげていきましょう。

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