- 投稿日:2025/09/28
- 更新日:2025/09/30

はじめに
この記事は、知れば痩せるシリーズの第2回です。
今回は「PFCバランス」について説明します。
PFCとは?
ダイエットを継続するためにも、リバウンドを防止するためにも、PFCバランスがとても重要です。
では「PFCバランス」の「PFC」とは何でしょうか?
PFCとは三大栄養素の頭文字を並べたものです。
P・・・Protein/タンパク質
F・・・Fat/脂質
C・・・Carbohydrate/炭水化物
つまり、PFCバランスとは、
1日に摂取する「タンパク質」、「脂質」、「炭水化物」のバランスのことを言います。
特に「タンパク質」を意識して摂取する事がダイエットを成功させるコツです。
タンパク質が不足するとどうなる?
節約生活やコンビニ弁当生活、食が細いなどの方は、炭水化物に偏り、タンパク質が不足する事が多いです。
タンパク質が不足すると
タンパク質が不足→筋肉が減る→基礎代謝量が減る→痩せない→食べる量を減らす→さらにタンパク質が不足する→以下繰り返し
の悪循環に陥ることになります。
そして、ダイエットを諦めた時、筋肉量が減っていることに気付かず食事を以前のように戻すため、リバウンドが起きるということです。
さらに、脂肪は筋肉の3倍の体積ですから、以前と同じ体重に戻ったとしても、以前よりずっと太って見えるという最悪の結果を招きます。
そのため、タンパク質をしっかり摂って、筋肉量を維持することがダイエット成功の秘訣となります。
つまり本ダイエット法は、
「筋肉貯金」を減らさずに、
「脂肪貯金」のみを減らしていく
ことを意識する食事管理法なのです。
痩せたい?引き締めたい?目的別PFC黄金比率
PFCバランスは目指す体型によって比率は変わります。
いくつか目標と比率を紹介します。
PFCバランスの比率はエネルギー(kcal)の比率です。
・男性向け
「細身で健康的に引き締まった感じ」を目指すPFCバランス
タンパク質P:脂質F:炭水化物C = 3:2:5
健康とダイエットを両立できる、とてもバランスの良い黄金比率です。
「筋肉をしっかりつけたい・ボディメイク寄り」
タンパク質P:脂質F:炭水化物C = 4:2:4
マッチョなメリハリのある体を目指したい方向けです。
炭水化物を減らすので、いくつかデメリットがあります。(後述)
・女性向け
「細身で健康的に引き締まった感じ」を目指すPFCバランス
タンパク質P:脂質F:炭水化物C = 3:2:5
健康とダイエットを両立できる、とてもバランスの良い黄金比率です。
「スリムで女性らしいシルエット」
タンパク質P:脂質F:炭水化物C = 3.5:2.5:5
脂質を少し多めに残すことでホルモンや肌の調子が整いやすいです。
肌荒れや体調を崩しやすい方向け。
三大栄養素のエネルギー量
三大栄養素のエネルギー量は
タンパク質1gあたり = 4kcal
脂質1gあたり = 9kcal
炭水化物1gあたり = 4kcal
です。
設定した総摂取カロリー(kcal) → PFCバランスの比率に分ける(kcal)
PFC比率に分けたカロリー(kcal) → 食べる量に変換(g)
すると、1日に食べられる量が割り出せます。
PFCバランスの具体例
70kg男性
摂取カロリー = 2000kcal
PFCバランス = 3:2:5
に設定した場合で計算してみます。
比率からカロリーを算出
2000kcal ➗️ 10分割 = 200kcal
P:200kcal ✕ 3 = 600kcal
F:200kcal ✕ 2 = 400kcal
C:200kcal ✕ 5 = 1000kcal
カロリーから食べる量を算出
P:600kcal ➗️ 4kcal = 150g
F:400kcal ➗️ 9kcal = 44.4g
C:1000kcal ➗️ 4kcal = 250g
つまり、1日2000kcal以内に抑えつつ、
タンパク質=150g
脂質=約45g
炭水化物=250g
この量が1日に食べても良い量(予算)です。計算だらけですね!
でも、食べても良い量がはっきりしてると、夕食時に「まだこんなに食べれる!」や「間食しても余裕がある」となることも少なくないです。
計算は苦手!という方は、食事管理アプリやChatGPTが計算、管理をしてくれます。任せてしまうと良いでしょう。
私は「あすけん」という食事管理アプリを使っています。
有料アプリですが、バーコードを撮影するだけで手軽に栄養素を記録してくれる機能があるので、特に弁当や買い食いが多い方におすすめです。
ChatGPTの場合は自分のプロフィールと管理してほしい事を伝えます。
食べたものや、体重、体脂肪率などを定期的に伝えておくとアドバイスを沢山くれます。
量をそのまま受け取らない
先ほど算出したタンパク質、脂質、炭水化物をそのまま食べ物にあてがってはいけません。
炭水化物=250gなので、「ご飯が250gしか食べれないー」
ということでは無いのです。
なぜなら、食べ物には必ず、複数の栄養素が含まれているからです。
例えば、炊いたご飯100gには、
水分 = 60g
タンパク質 = 2.5g
脂質 = 0.3g
炭水化物量 = 37.1g
その他食物繊維等= 端数
炭水化物は約37gしか含まれていません。
つまり一概に、
「ご飯=炭水化物」、
「肉=タンパク質」
とは言えないのです。
とはいえ、自分で計算するのは至難の業です。
ChatGPTやアプリに計算してもらいましょう。
しばらく意識しながら食事記録をしていると、段々と
「今日はタンパク質足りてないなー」
「今日は脂質多めだなー」
が、感覚でわかるようになってきます。
予算内ならいつ食べても良い?
結論、予算内のカロリーであれば、いつ食べても問題ありません。
デザートを食べてもいいし、お酒を飲んでも良いです。
なんなら間食は筋肉の分解を阻止できるので推奨しています。
しかし、注意点はあります。
長くなるので、細かいところは別記事で書くとして、要点だけまとめると、
・一度にドカ食いはしない
・食事を抜かない
・間食はタンパク質を意識する
・タンパク質はなるべく朝、昼に多めに取る
・お酒のお供は脂質を避ける
挫折しないコツ
食事制限、食事管理についてまとめていますが、家計管理と同じく切り詰めてばかりだと楽しくありません。
ご褒美の日を設ける
私は
平日は食事管理をきっちり。
休日は気にせず好きなものを食べる。
に割り切っています。
これでも十分に痩せていきますし、週に何度か軽い運動をすれば体もそれなりに引き締まります。
除脂肪体重を見る(数字で見る)
また、数字で効果を見ることも大事です。
見た目や、体脂肪率があまり変わらなくても、脂肪が減っていることが実感できればモチベアップに繋がります。
さらに、除脂肪体重を算出して、筋肉が減っていない事、脂肪だけが減っている事を確認できれば更にモチベアップ間違いなしです。
除脂肪体重とは、脂肪量を除いた、筋肉、骨、水分などの体重のことです。
筋肉量の増減を確認するのに役立ちます。
例えば、75kg、体脂肪率20%だった場合、
75kg ✕ 25% = 18.75kg ←脂肪の量
75kg − 18.75kg = 56.25kg ←除脂肪体重
これが、70kg、体脂肪率20%になったとしましょう。
70kg ✕ 20% = 14kg ←脂肪の量
70kg − 14kg = 56kg ←除脂肪体重
除脂肪体重がほとんど減っていないことが確認できます。
これは、筋肉を残しつつ、脂肪だけを落とすことに成功した、かなり理想の減量推移です。
このように数字で見るとモチベーションアップに繋がり、成果が見えてくると自己肯定感のアップにもつながるでしょう。
まとめ
☑ダイエット成功のカギは「カロリー」だけでなく「PFCバランス」
☑タンパク質をしっかり摂ることで、筋肉を守りながら脂肪を減らせる
☑目指す体型に合わせて、PFCの黄金比率を選ぶのがポイント
☑計算が苦手でもアプリやChatGPTを使えば簡単に管理できる
👉 まずは 「昨日の食事はP・F・Cどれが多かったか」 を意識するところから始めてみましょう!
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次回は「間食はむしろ必要?筋肉を減らさない食べ方のコツ」について解説します。