- 投稿日:2025/10/06

こんにちは!
すまいる院長です。
普段は鍼灸整骨院とレンタルサロンの経営をしています。
今回は今まで私が出会った詐欺の数々についておしらせします。
恥ずかしながら何種類もの詐欺に遭遇してきました。
そんな嬉しくない経験ですが、皆様のお役に立てれば嬉しいです。
両替詐欺
両替詐欺って聞いたことありますか?
多分日本で生活しているとあまりピンとこないと思いますが、海外ではまあまあある話でした。
今はキャッシュレスの世界になっているので、絶滅寸前かもしれませんが。
話は1995年位になります。
大学生の頃に中国を放浪(バックパッカー)していました。
中国語は話せないし、中国についての知識はほとんど無い。
頼りは手に持っている「地球の歩き方」だけ。
そんな私が中国をウロウロした後、香港に入る直前に深圳(シンセン)という街に行きました。
その駅に着いた途端、ニコニコしたとても感じのいい若い男が、英語で話しかけてきました。
中国語の話せない私には、英語で話してもらえる事がとても安心でした。
今では英語を使う機会がないので、ほとんど話せなくなりました・・・💦
会話はこんな感じで進みました。
「観光案内するよ」
「ありがとう。じゃあ、早速だけど現金が必要だから両替所に連れて行って」
当時、クレジットカードを持っていなかった私は、円から中国元に両替する必要があったのです。
その男は両替所まで案内してくれて、到着したところで
「ここの両替所は英語が通じないから、俺が先に話し通してきてやるよ」
と言って、両替所の窓口に向かていきました。
しばらく店員と話した後に戻ってきて、彼が言うには
「今日はもう受付終了らしいよ」
「えー、困ったな・・・」
「現金ないと困るだろうから、俺が両替してあげるよ」
「ありがとう!助かるよ!!」
私は「どこの国にも親切な人もいるんだな~」なんて思いながら、1万円を渡して中国元を受け取りました。
両替レートで妥当な中国元でした。
多分チップも渡した気がします。
安宿の場所を聞いて、そこで男とは別れました。
見つけた宿の手前の露店で買い物をして料金を払おうとしたら・・・
「コレじゃ売れないよ!偽札じゃないか!!」
(実際は中国語のため、細かいことはわからなかったが身振り手振りでそう言ってた)
「え。。。。どういうこと??」
そうなんです。あの男は両替詐欺だったのです。
当時の私は海外経験も少なかったので、偽札がそのへんに出回っているなんて頭の片隅にもありませんでした。
しかし当時のその地域ではかなり偽札が流行っていたようです。
今考えれば、当時の私は詐欺から見て一目でわかるくらいわかりやすいカモだったのでしょう。
どんな手でも騙せそうなチョロいやつでした。
しかしその経験から得たものは大きく、その後から私はかなり用心深い性格になりました。
当選詐欺
その数年後、買い物に行ったドン・キホーテの入り口で抽選会をしていました。
ドン・キホーテで1,000円以上買い物したら、無料で参加できる抽選です。
1等はディズニーリゾートのペアチケット
「無料でディズニーチケット当たるチャンスなんて超お得!!」と思って挑戦しました。
早速ガラガラを回すと、
「おーなんか当たった!!」
「おめでとうございます!2等です!!」
「2等の商品ってなんだろう??」
「2等商品はUSENの最新型音楽プレイヤーです!!このプレイヤーがあれば、好きな音楽聞き放題ですよ!」
今でいう所のサブスクですね。
今では聴き放題とか当たり前ですが、CDやMDしかない当時は家で音楽聞き放題はスゴイことでした。
「機械は後日送られるので、住所・氏名・連絡先をご記入ください。あと機械は無料ですが、月額2,980円の利用料がかかります。」
当時はCD1枚3,000円以上だったし、毎月1、2枚はCDを買っていたので2980円でもお得だなと思ってました。
しかし、帰宅してから少し冷静になって考えてみたら・・・
「これって本当にいるのかな?」
と思い始め、冷静に考えてみました。
家に帰ってネットで調べてみたら、そのUSENの機械は元々契約すればタダで手に入るモノでした。
要は当選したという冷静じゃない状態にさせて、契約させるという当選詐欺だったのです。
気付いたのが契約翌日だったのでクーリングオフですぐ解約しました。
被害金額はありませんでしたが、余計な手間を使ってしまいました。
今考えると、1等は入ってない抽選だったのではないでしょうか?
今ならYouTuberが不正を暴いているかもしれませんね。
つまり当選詐欺とは【当選した】という気分の高揚を利用し、必要のないものまで売りつける詐欺の手法です。
この手法はグレーで詐欺としては立件しにくいのでしょう。
今でも実は色々な所で使われていていたりします。
一番よくある詐欺
最後に紹介するのは起業してからの話です。
独立開業してまあまあ余裕が出てくると、色々な所から連絡が来ます。
ある起業家の先輩から久しぶりに連絡が来ました。
「今、投資で儲かってるんだけど一緒にやらないか?」
「え、良いですね。どんな投資ですか?」
「投資額に対して毎週1%の配当金が出るんだ。15万円から始められるよ。まあもちろん投資なので、元本保証はないけどね」
「すごい良い投資ですね!でも、今は新規事業にお金を使っちゃったので、お金がないんです。今回は諦めます・・・・」
「いいのか?もったいないよ。この高配当は先行者だけだから、今がチャンスだよ。後からの参入だと配当率がどんどん下がってくるんだ」
「そうですよね。でも残念ですが今は諦めます」
数日後先輩からLINEが
「今日もまた配当が出た。どんどん儲かっちゃうぜ。本当にお前はやらないでいいのか?」
「いやーお金がないので・・・」
お気づきの方もいるかもしれませんが、コレは典型的なポンジスキーム詐欺です。
世の中の出資詐欺のかなり多くがこのパターンみたいですね。
毎週1%という事は、年利52%(単利の場合)。
100万円投資すると、1年後には152万円になります。
そんなうまい話が本当にあるなら、人に紹介しないで自分で沢山投資しますよね。
1千万投資すれば年間520万円、1億投資すれば毎年5200万円も儲かるんだから・・
その先輩も悪い人ではないので、騙そうとして連絡したわけではないと思います。
恐らく本人も騙されている事に気付かなかったのでしょう。
ポンジスキーム詐欺の仕組み(悪用厳禁)
ポンジスキーム詐欺とは、今から100年前の1920年代にチャールズ・ポンジという人が編み出した手法です。
100年以上前の手法なのに今でも多く使われている伝統的な手法です。
嫌な伝統ですね・・・
そのポンジスキーム詐欺の手法を事例を使って説明してみましょう。
【悪用厳禁ですよ!!】
まず、超高利回りの商品を謳ってお金を集めます。
例えば、毎週1%の配当とします。(週利1%)
まず最初は出しやすい少額からお勧めします。
今回はわかりやすくするために100万円投資したとして説明します。
胴元は100万円投資を受けたので、毎週ちゃんと1万円ずつ支払います。
5週間経って5回の配当を受け取ると出資者は安心してきます。
そりゃあ1ヵ月で100万円が105万円になったら嬉しいですよね。
一方、胴元は配当を5万円支払ったので手元には95万円しか残っていません。
このままでは儲かりません。
しかしここで大抵の出資者は欲が出ます。
「最初は詐欺かもと思っていたけど、ちゃんと配当金もらえてるし。相手もいい人そうだから大丈夫そうだな。」
「そうだ!!100万円で5万増えたんだから、出資金額を増やせばもっと儲かるじゃないか!」
そこで更に500万円を追加して、合計600万円の出資を決意しました。
6週目から配当が毎週6万円になります。
胴元が支払う額も増えますが、それ以上に手元にはお金が残っています。
受け取ったお金は600万、支払った金額は1~5週で5万、6週目に6万で合計11万。
差し引き589万残っています。
このサイクルを続けていくと出資者はもっと出資したくなります。
そしてその話を聞いた他の人も
「俺も俺も!!」
と参加してきます。
「今のうちだけがチャンスだ!!」
と1千万、2千万と出資する出資者がどんどん増えます。
なんということでしょう~。
あっという間に胴元の財布には数十億円のお金が集まりました~!
仮に集めた金額が50億
配当金として支払った額が1億だとしても、手元には49億円が残ります。
さてここからが重要です。
出資金が膨らみきってそろそろ潮時だと思うと、詐欺師はさっさとトンズラします。
この詐欺は長く続けるものではなく、数か月から1年位で消える予定のものなので、逃げる準備は万端に整っています。
あっという間に消えていなくなります。
そして出資金は返ってこないまま、手元にはわずかな配当金だけ。
「1000万出資したのに、配当30万程度だけを受け取って元本はもうどこにもない」
なんて人がそこら中にたくさん・・・
ポンジスキーム詐欺に遭わないために
誰でもポンジスキーム詐欺の被害者になる可能性はあります。
そこら中にあふれている詐欺なので、今まで話は聞いたことくらいはあるかもしれません。
そして、今まさに詐欺に遭っているのかもしれません。
ポンジスキーム詐欺に遭わないための一番有効な方法は
相場を知っておく事です!
相場を知っていると、年利52%がいかに怪しいかがわかります。
郵貯普通預金の金利は年間で0.01%
定期預金で0.02%
株式投資で得られる利益は平均1~5%
投資の神様ウォーレン・バフェット(世界最高の投資家)でも20%
不動産投資でも10%あったら優良物件!
そんな相場を知っていれば、年利50%とかはおかしいと気づくことができると思います。
明らかに相場からかけ離れたものは詐欺だと思っておきましょう。
(おまけ)テキヤに騙された
ここからはちょっとおまけです。
私の人生で一番最初にお金を騙しとられた記憶は小学生の頃です。
これは詐欺ではないかもしれませんが、40年以上経った今でも強烈に覚えています。
近所のお祭りで200円の物(たぶん綿菓子とか)を買うために1,000円支払いました。
お釣りは800円のハズなのに300円しかお釣りをもらえませんでした。
500円たりない・・・
とその場で思ったのですが、テキヤのおじさんが怖くて言えませんでした。
その後母親にすごい怒られたのを40年経った今でも覚えています。
まあ、これは詐欺とは言えません。
しかしたった500円の話を40年後も覚えているという事も事実です。
損したという記憶がいかに強力かという事の証明です。
顧客を騙すようなことは少額だとしても絶対にしないようにしましょう。
まとめ
結局私が被害に遭ったのは、中国での両替詐欺とテキヤだけでした。
被害総額10,500円
若い時に少額の被害に遭っておくと、将来の大きな損失を回避するのに役立つかもしれません。
まあ、詐欺には会わない方が良いですけどね。
守る力を付けておきましょう。
あとなにげに重要な事は
一番上手い詐欺師は、被害に遭っている事に気付かせない詐欺師である。
という事です。
という事は、私もあなたも今まさに詐欺に遭っているのに気づいていないだけかもしれません。。。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
詐欺に遭わないためには詐欺の手法を知っておくことが有効です。
図書館で色々な記事を読んで守る力を付けておきましょう。