• 投稿日:2025/11/01
【やさしく解説】 鍼灸を保険で受けるためのガイド

【やさしく解説】 鍼灸を保険で受けるためのガイド

  • 2
  • -
みつの@学び続ける鍼灸師/大学助手

みつの@学び続ける鍼灸師/大学助手

この記事は約5分で読めます
要約
鍼灸は一部の疾患で医師の同意を得れば健康保険が使えます。本記事では対象疾患や手続きの流れ、注意点、自費との違いをやさしく解説。知っておくことで、無理なく安心して鍼灸を続けられる方法がわかります。

🌷はじめに:鍼灸でも保険が使えるって知っていましたか?

「鍼灸って、自費でしか受けられないんですよね?」
そんなふうに思っている方が多いのですが、実は——条件を満たせば健康保険が使えることもあるんです。

肩こりや腰痛、むちうち、関節の痛みなど、日常生活の中で「つらいな」と感じる症状。
これらの中には、保険の対象になるものがあります。

この記事では、「どうすれば保険で鍼灸を受けられるのか?」を、初めての方にもわかりやすく解説していきます。

「鍼灸に興味はあるけど、費用が心配…」そんな方が、安心して一歩を踏み出せる内容です🌿

💡保険が使える6つの症状(疾患)

保険で鍼灸を受けられるのは、次の6つの疾患です。
これは全国共通のルールで、医師の同意が必要になります。

1️⃣ 神経痛(坐骨神経痛・肋間神経痛など)
2️⃣ リウマチ(関節の腫れ・こわばりなど)
3️⃣ 頚腕症候群(首〜肩〜腕にかけての痛み・しびれ)
4️⃣ 五十肩(腕が上がらない・肩が痛い)
5️⃣ 腰痛症(慢性腰痛・ぎっくり腰の後など)
6️⃣ 頚椎捻挫後遺症(むちうちなど)

💬 たとえば「肩こり」そのものは保険の対象外ですが、医師の診断で「五十肩」や「頚腕症候群」とされた場合は対象になります。

🏥保険を使って鍼灸を受ける3つのステップ

鍼灸を保険で受けるための手順は、意外とシンプルです。流れを知っておくだけで、スムーズに進められます。

Step①:まずは保険を扱っている鍼灸院へ

最初に、「保険施術に対応している鍼灸院」へ行きましょう。
(※すべての鍼灸院が保険を扱っているわけではありません)

受付で

🗣️「保険で施術を受けたいのですが」

と伝えると、院の方が『はり・きゅう施術同意書』という書類を渡してくれます。この用紙は鍼灸院で発行されるもので、病院で直接もらうものではありません。

Step②:かかりつけ医に診てもらう

次に、その同意書を持って病院へ。
整形外科や内科など、普段のかかりつけ医で構いません。

診察を受けたうえで、医師が
「鍼灸を受けても大丈夫」と判断すれば、
同意書にサインをしてくれます。

🗣️お願いのしかたの例:
「最近、腰の痛みが続いていて、鍼灸を試してみたいと思っています。
保険で受けるための同意書にサインをお願いできますか?」

Step③:鍼灸院に書類を持っていく

医師のサインが入った同意書を、鍼灸院に提出します。
あわせて保険証も提示すれば、保険での施術がスタートです🌿

⏳ 同意書の有効期限は6ヶ月。
継続して通う場合は、再び医師の診察を受けて更新してもらいます。

💰どれくらい安くなるの?費用の目安

保険を使うと、自己負担は1〜3割になります。
具体的にはこのくらい👇

IMG_9227.jpeg🌼通常の自費施術(4,000〜7,000円前後)と比べると、費用をかなり抑えて続けることができます。


⚠️保険で鍼灸を受けるときの注意点と、ちょっとしたコツ

🏥 病院と鍼灸を同時に受けるときは要注意

たとえば、整形外科で「腰痛症」の治療(薬やリハビリ)を受けている場合、
同じ「腰痛症」で鍼灸を保険適用にすることはできません。

これは二重請求を防ぐためのルールです。

ただし、
・病院での治療がすでに終了している。
・別の部位(例:首と腰)であればOK。
というように、条件を満たせば問題ありません。

💬 迷ったときは、鍼灸院の先生に一度相談してみてください。
その方が確実で安心です。

🌸 どの鍼灸院でも保険が使えるわけではない

保険を使うには、その鍼灸院が正式に保険取扱い登録をしている必要があります。登録がない鍼灸院では、同意書を持って行っても保険は使えません。

🪷予約や問い合わせのときに

🗣️「保険で受けたいのですが、対応されていますか?」
と一言添えておくと安心です。

⚖️保険と自費、それぞれの特徴を知っておこう

6.png.jpeg

🌿保険施術のメリット

・長引く痛みを安くケアできる。

・経済的に無理せず続けやすい。

・医師と連携できる安心感がある。

☁️​保険施術のデメリット

・対象となる疾患が6種類に限られている。

・6ヶ月ごとに医師の再同意が必要。

・鍼灸院側の報酬が低いため、施術時間が短めになりがち。
  → 丁寧なケアを求めるなら、自費施術のほうが向いている。

・オプションで自費メニューを勧められることもある。
  → 「保険と自費でいくらかかるか」を事前に確認しておくと安心。

💬上手な使い分けのコツ

🌸 慢性的な痛みや肩・腰の不調 → 保険施術でOK
🌼 体質改善・美容・ストレスケア → 自費施術がおすすめ

まずは保険を上手に活用して体を整え、
「もっと深くケアしたい」と感じたら自費へステップアップする。
そんな使い方も素敵です✨

📝おさらい:鍼灸を保険で受ける3ステップ

1️⃣ 保険取り扱い鍼灸院に行き、同意書をもらう
 「保険で受けたい」と伝えるだけでOK。

2️⃣ かかりつけ医に診てもらい、同意書にサインをもらう
 医師が「鍼灸OK」と判断すれば署名してくれる。

3️⃣ 鍼灸院に同意書+保険証を提出してスタート!
 6ヶ月ごとに再同意を忘れずに。

🩷医師にお願いするときの一言例

丁寧に伝えれば、多くの先生が理解してくださいます。
少し勇気を出して聞いてみましょう🌿

🌈おわりに:安心して鍼灸を身近なものに

鍼灸の保険制度は、まだあまり知られていませんが、
正しく使えば「続けやすく」「安心して」身体を整えられる素晴らしい仕組みです。

心と身体のバランスを整えるために、
ぜひ一度、保険適用の鍼灸を選択肢に入れてみてください。

ブックマークに追加した記事は、ブックマーク一覧ページで確認することができます。
あとから読み返したい時に便利です。

みつの@学び続ける鍼灸師/大学助手

投稿者情報

みつの@学び続ける鍼灸師/大学助手

トラ会員

この記事に、いいねを送ろう! 参考になった記事に、
気軽にいいねを送れるようになりました!
この記事のレビュー(0

まだレビューはありません