- 投稿日:2025/11/05
はじめに
しゅわっとした泡と軽やかな口当たりで人気が高まっている「スパークリング日本酒」。
日本酒らしい旨味を残しつつも、ワインのように華やかに楽しめるのが魅力です。
実はその泡の作り方にはいくつかの種類があり、製法によって味わいや印象が大きく変わります。
今回は、代表的な3つの製法とおすすめ銘柄を紹介します。
それぞれの特徴を知れば、好みに合った一本がきっと見つかるはずです。
① 炭酸ガス充填タイプ(炭酸注入方式)
完成した日本酒に炭酸ガスを吹き込むタイプ。
炭酸飲料のように気泡を人工的に加えることで、安定した品質と爽快感を両立しています。
泡立ちは力強く、喉ごしがシャープ。
余韻は短めでスッキリしているため、どんな料理にも合わせやすいのが魅力です。
香りも穏やかで、純米酒の旨味を邪魔しません。
こんな人におすすめ
・軽快でドライな日本酒を楽しみたい方
・乾杯やカジュアルな食事に使いたい方
・スパークリングワイン感覚で飲みたい方
おすすめ銘柄:出羽桜「咲(さく)」
低アルコールで飲みやすく、繊細な泡と酸のバランスが美しい一本。
キレの良さと控えめな甘さが心地よく、食前酒にもぴったりです。

② 瓶内二次発酵タイプ(自然発酵方式)
ワインでいう“シャンパン方式”に近い造り。
瓶の中で酵母が再び発酵し、自然に生まれる炭酸ガスをそのまま閉じ込めるスタイルです。
人工的に加えた炭酸とは違い、泡がきめ細かくやわらか。
口に含むと旨味と香りがふんわりと広がり、余韻も長く上品な印象を残します。
こんな人におすすめ
・自然な泡の質感を楽しみたい方
・料理とゆっくり味わいたい方
・贈り物や特別な時間に選びたい方
おすすめ銘柄:いづみ橋「とんぼスパークリング」
瓶内発酵ならではのまろやかな泡と、ややにごりを帯びた柔らかい甘みが特徴。
果実のような香りがあり、和食はもちろん、洋風の前菜にもよく合います。

③ 活性にごり酒タイプ
発酵途中のもろみを粗く濾して瓶詰めし、酵母が生きたまま発酵を続けるタイプ。
白く濁りがあり、しっかりとした炭酸が特徴です。
瓶内で発酵が進むため、時間とともに味が変化し、旨味が増していくのも魅力。
一方で、開栓時には勢いよく吹き出すこともあるので、十分に冷やして慎重に開けるのがポイントです。
こんな人におすすめ
・コクと甘みのある日本酒が好きな方
・しっかりとした泡を楽しみたい方
・通好みの個性的な味を求める方
まとめ📝
スパークリング日本酒は、「どう泡を作るか」で味わいの方向性がまったく異なります。
爽快で軽やかに飲みたいなら炭酸充填タイプ。
自然な泡と深みを求めるなら瓶内二次発酵タイプ。
濃厚で個性を楽しみたいなら活性にごり酒タイプ。
伝統的な日本酒の技に、現代的な発想を組み合わせたスパークリング。
その一本を開けるだけで、食卓が一気に華やぎます。
まずは、泡の違いから“自分の好きなスパークリング日本酒”を探してみてください🍶✨