- 投稿日:2025/11/11
- 更新日:2025/11/11
埼玉というと日本酒のイメージはあまり強くないかもしれません。
しかし実は、関東の中でも古くから蔵が多く、清らかな水と自然に恵まれた“実力派の酒どころ”です。
地元の米や水にこだわり、丁寧に仕込まれる埼玉の地酒は、どれも穏やかで優しく、食事に寄り添う味わいが特徴。
今回はその中でも、全国の日本酒ファンから愛される3本を厳選しました。
香りの華やかさ・旨味の深さ・バランスの良さ、それぞれ違った魅力を持つ埼玉の誇りを、ゆっくりと味わってみてください🍶🌾
① 花陽浴(はなあび)🌸
埼玉を代表する南陽醸造が手掛ける人気銘柄。
その名の通り「花のように陽を浴びて輝く」ような明るく華やかな味わいが魅力です。
グラスに注いだ瞬間、まるで南国フルーツを思わせる甘くトロピカルな香りがふわり。
口当たりはジューシーで、酸味と甘味のバランスが絶妙。
後味には透明感があり、スッとキレていく清らかさが残ります。
日本酒初心者にも人気で、“香りで楽しむ日本酒”として知られる一本。
冷やして飲むと香りがより立ち、ワイングラスで味わうとその華やかさが一層際立ちます。
ペアリング🍽
・白身魚のカルパッチョや鯛の刺身など、淡い味わいの料理
・アボカドとエビのサラダ、クリームチーズの前菜
・天ぷらや塩味の焼き物など、軽めの料理と合わせると◎
爽やかで明るい飲み口は、まるで春風のよう。
「乾杯の一杯」にもぴったりの華やかな日本酒です。

② 神亀(しんかめ)🐢
蓮田市に蔵を構える神亀酒造は、日本で初めて“全量純米蔵”を掲げた名蔵。
米・米麹・水のみで醸すという信念を貫き、じっくりと熟成させた味わいは「日本酒の原点」とも評されています。
その酒質は、骨格がありながらも丸みのある旨味が特徴。
常温では落ち着いた渋みとコク、ぬる燗にすると深い甘味と余韻が広がります。
派手さはないけれど、飲むたびに“じんわり染みる”ような味わい。
食事の一部として自然に寄り添い、飽きることがありません。
“神亀を飲んで日本酒の奥深さを知った”というファンも多く、地元でも長く愛されています。
ペアリング🍲
・鴨ねぎ鍋、豚の味噌漬け焼き、鶏と根菜の煮物など、温かみのある料理
・きのこご飯や炊き込みご飯など、だしの旨味が活きた和食
・ぬる燗〜上燗(40〜50℃)に温めると、旨味と香りがさらにふくらみます
寒い夜、湯気の立つ鍋とともにゆっくり味わう一杯。
穏やかでありながら芯のあるこのお酒は、まさに“埼玉の心”を感じさせます🐢

③ 五十嵐(いがらし)⛰
飯能市にある五十嵐酒造は、明治期から続く老舗蔵。
その代表銘柄「天覧山」とともに、近年注目されているのがこの「五十嵐」シリーズです。
味わいはフレッシュで力強く、米の甘味と酸味が絶妙に調和。
仕込み水には飯能の山々から湧くやわらかな地下水を使用しており、後味のキレの良さが際立ちます。
生原酒タイプは特にジューシーで、口に含むと旨味が弾けるような躍動感。
ペアリング🥢
・鯖の塩焼きやブリの照り焼きなど、脂のある魚料理
・根菜と鶏肉の煮物、出汁の効いたおでん
華やかながら食卓をそっと引き立てるような包容力があり、晩酌のお供にも最適。
穏やかな夜に寄り添う一本です🌙

まとめ📝
埼玉の地酒は、どれもしっかりと個性が光ります。
香りで魅せるもの、旨味で語るもの、キレで締めるもの──。
どの銘柄も、料理と寄り添いながら飲むほどに味わいが増していきます。
・華やかさを求めるなら、フルーティーで軽快なタイプを。
・深みや落ち着きを求めるなら、熟成感のある純米酒を。
・食中に合わせるなら、キレの良い辛口を。
埼玉の酒は、日常を豊かにしてくれる“個性の酒”。
特別な日にこそおすすめです。
ふとした会話や食卓の笑顔とともに、地元の一杯をゆっくり味わってみてください🍶✨