- 投稿日:2025/12/02
はじめに
12月は、新酒のしぼりたてや冬限定の“冬酒”が出そろう、日本酒好きにはたまらない季節です。
冷たい空気のなかでキリッと冷やして、あるいは鍋を囲みながら燗でゆっくり──。
今回は、実際に「冬」「しぼりたて」「季節限定」として出ている日本酒の中から、なべ目線で“通もニヤッとする3本”を紹介します✨
❶ 玉川 自然仕込 山廃純米・生酛系(木下酒造/京都)
冬に推したいポイント
玉川の自然仕込シリーズは、昔ながらの生酛・山廃造りで、燗酒推奨・冬に真価を発揮するタイプ。
辛口ながら口当たりはなめらかで、「冬は熱燗〜飛び切り燗がおすすめ」と紹介されることも多い“ガチの燗向き”です🔥
味わいのイメージ
バターやナッツ、熟した果実を思わせる複雑な旨み
ボリュームのある酸とコク
温度を上げると旨みが一気に開く、冬向きのボディ
飲み方
冷や:キレのある辛口
ぬる燗:旨みと酸のバランスがちょうど良い
熱燗〜飛び切り燗:寒い夜にど真ん中の一杯
ペアリング
鴨鍋(味噌・しょうゆベース)
牛すじ煮込み
ぶり大根
しっかりした出汁・脂・味噌のコクに、玉川の酸と旨みがドンと寄り添う組み合わせです。
❷ 川鶴 しぼりたて生原酒(川鶴酒造/香川)
冬に推したいポイント
川鶴の“しぼりたて生原酒”や「新米新酒 しぼりたて」は、酒屋のサイトでも「季節限定・冬」「12月中旬頃出荷」と明記されている冬の定番しぼりたて。
搾りたてのフレッシュさと、川鶴らしい米の旨みが両立していて、冬の海鮮と合わせると本当に強いタイプです。
味わいのイメージ
搾りたてらしいみずみずしさ
うっすらガス感を伴うフレッシュな口当たり
透明感のある甘みと、きれいにキレる後味
飲み方
冷酒:フレッシュさと香りをダイレクトに
少し温度を上げた冷や:米の旨みが前に出て、食中酒寄りに
ペアリング
かに鍋
ぶりしゃぶ
牡蠣フライ・牡蠣のオイル漬け
冬の海の旨みに、フレッシュな酸と甘みがちょうどよく寄り添います🦀
❸ 天美 TENBI 新酒 純米吟醸 にごり 生「雪天」(長州酒造/山口)
冬に推したいポイント
天美の「雪天」は、酒販店でも「冬限定」「冬酒」としてラインナップされている季節商品。
天美らしいやわらかな甘みときれいな酸に、にごりのまろやかさが加わった“冬らしいご褒美酒”です❄️
味わいのイメージ
ミルキーでやわらかな口当たり
フレッシュな甘みと、だれる前にスッと切れる酸
にごりならではのコクと飲みごたえ
飲み方
冷酒:甘みとフレッシュ感をしっかり楽しめる
少し振って、にごりを均一にしてから注ぐのがおすすめ
ペアリング
チーズ入りのクリームコロッケ
グラタン、クリームシチュー
唐揚げ
にごりのまろやかさが、揚げ物やクリーム系のコクと相性バッチリです。
まとめ
12月は、「しぼりたての勢い」と「燗で映える旨口」が同時に楽しめる、とてもぜいたくな季節です。
玉川でどっしりした燗酒を楽しみつつ、川鶴のしぼりたてで冬の海鮮を合わせ、天美のにごりでクリーム系や揚げ物を楽しむ──。
同じ日本酒でもスタイルの違う3本をそろえると、12月の食卓が一気に立体的になります✨