- 投稿日:2026/02/25
初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
「AIはどこまで進歩し、社会に何をもたらすのか?」
「技術は制御できるのか?」
こうした疑問は、もはや専門家だけの問題ではない。
AIと合成生物学が同時に加速し、国家や企業にも止められない“巨大な波”が押し寄せているからである。
今回はムスタファ・スレイマン著『THE COMING WAVE AIを封じ込めよ』2020年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
著者:ムスタファ・スレイマン
出典:Wikipedia
DeepMindの共同創業者であり、Microsoft AIのCEO。DeepMindをGoogleに売却後、GoogleにてAIプロダクトマネジメントおよびAIポリシー担当VPに就任。Inflection AI創業を経て現職。オックスフォード大学を中退し、19歳で電話カウンセリングの慈善事業を創業したシリアルアントレプレナー。カリフォルニア州パロアルト在住
✅ 技術の拡散は止められない。
✅ 危機は複合化し、国家の統治能力も揺らぐ。
✅ それでも封じ込めの仕組みを作るしか道はない。
これまで発明されたほぼすべての基礎的なテクノロジーは、次第に価格が下がり、使いやすくなり、広く普及するのだ。
ムスタファ・スレイマン著『THE COMING WAVE AIを封じ込めよ』
つるはし、陶器、写真、書籍、電話、飛行機などあらゆる技術は今までの手法や技術を破壊してきた。
あらゆる文明の神話には大洪水の話が出てくるように、「波」が襲ってくる。
つまり、AIも同じである。
今回は、この波の本質と人類が直面する脅威を、スレイマン氏の視点から読み解く。
『THE COMING WAVE AIを封じ込めよ』
その勢いに恐怖するか、乗りこなすか?立場が分かれる。
はるか遠い未来のことに思えた。幅広く使われるAIというのは空想的で、浮世離れした一部の学者や熱狂的SFファンの幻想だった。だが、過去10年を振り返ると、AIの進歩は驚異的と言うほかない。
ムスタファ・スレイマン著『THE COMING WAVE AIを封じ込めよ』
技術は止まらない──AIと生命工学が同時に加速する世界
一度かみ合い動き出した歯車は回り続ける。
便利で安価なテクノロジーへの人類の欲求は不変であり、尽きることはない。
ムスタファ・スレイマン著『THE COMING WAVE AIを封じ込めよ』
⇒ 技術を止めることはできず、進歩は“封じ込め不可能”な構造で動く。
技術の進歩は、個々の研究者の好奇心や国家間の競争、企業の利益追求といった複数のインセンティブによって駆動されている。
この構造は極めて強固であり、特にAIと合成生物学の領域では、既に「止める」という選択肢そのものが現実世界から消えつつある。
ある技術を禁止すると、表向きは止まったように見えても、実際には地下や別の地域で研究が進み、むしろ競争をさらに激化させるという逆効果が生まれる。
さらにAIはデジタル技術ゆえに複製・拡散が容易であり、一度生まれた知識は瞬時に世界へ広がる。
生命工学も、機材の低価格化と情報の公開により、個人でも高度な操作が可能になりつつある。
つまり、人類は「進歩し続ける技術」と「止められない構造」の中に生きており、この状況下で取るべき選択肢は“速度を抑える”ことではなく、“進歩に耐えうる管理体制を構築する”ことである。
“知能×生命”が生む複合リスクは指数関数的に膨張する
いつか、吸収しきれない衝撃がやって来る。
テクノロジーは新たなフェーズに移行しようとしている。もはや単なるツールではない。生命を遺伝子工学で操作し、人間の知性と競い――最終的には超越しようとしている。
ムスタファ・スレイマン著『THE COMING WAVE AIを封じ込めよ』
⇒ AIが生命工学を加速し、複数の危険が互いに強化され制御が難しくなる。
AIと生命工学の融合は、それぞれが単体でも強い力を持つだけでなく、互いを指数関数的に加速させるという点で極めて危険である。
AIが研究プロセスを自動化し、実験計画や解析を最適化することで、これまで博士号レベルの専門家が数年かけて到達する成果に、個人が短期間で手を伸ばせるようになりつつある。
そこに合成生物学、量子技術、自律兵器など複数の破壊的技術が絡み合うと、危険は単なる足し算ではなく、掛け算で増幅される。
とりわけ重要なのが、破壊的技術に共通する4つの性質である。
非対称性:少人数・小規模でも巨大な破壊が可能になる。
超進化性:技術が自律的に進化し、予測不能になる。
オムニユース:軍事と民生の境界がなく、あらゆる用途に転用可能。
自律性:人間の手を離れた意思決定が生まれる。
これらの性質は、従来の“抑止”“管理”“規制”の枠組みでは対応しきれない複合問題を引き起こす。
AIが生命工学の研究を加速する時代では、もはやリスクは単一領域では測れず、複雑に絡み合う“技術の生態系”そのものとして捉える必要がある。
国家の統治能力が揺らぐ中で、それでも封じ込めは必要である
制限しても、人間の欲とAIは抑えられないが、やるしかない。
今日、世界はすべての人々の反応をリアルタイムで見ている。
すべてがリークされ、コピーされ、反復開発され、改良される。
多くの人が同じ分野で探求し、お互いの動向に注意し、発見から学び合っているから、必然的に誰かが次のブレイクスルーを見つける。
封じ込めは期待できない。
ムスタファ・スレイマン著『THE COMING WAVE AIを封じ込めよ』
⇒ 封じ込めは不可能に近くても、破局を避けるために必ず取り組むべき課題である。
インターネットの普及以降、国家の規制能力は相対的に弱体化してきた。
情報は国境を越えて流れ、物理的な閉鎖性によって管理する時代は終わった。
AIと生命工学はその傾向をさらに加速させ、国家が個人レベルの技術利用を完全に監視・制御することはほぼ不可能になっている。
特にAIは“国境を持たない技術”であり、一度公開されれば世界中で複製され、誰でも手にすることができる。
生命工学も安価な装置とオンラインの知識さえあれば扱える状況になりつつあり、国家が独占的に危険を管理するというモデルは限界を迎えている。
このような状況でも、スレイマン氏は「封じ込めの仕組みを作る必要がある」と断言する。
彼自身が“封じ込めは不可能に近い”と理解しているにも関わらず、それでも取り組むべき理由は明確である。
それは、失敗したときの結果が致命的であり、後戻りができないからだ。
だからこそ、国際協調、普遍的ガバナンス、透明性の確保、監査の仕組み、技術に対する倫理的制約といった多層的な防壁が必要となる。
封じ込めは完璧を目指すものではなく、“破局を避けるための最低限の安全線”として存在するべきなのである。
巨額の資金と四六時中学習する機会を手に入れたAIは急速に進化していく。
この物語は数年後の未来さえも序章にすぎないと思わせるそんな本。
日頃「一企業ではなく人類全体に貢献するAI」というミッションを掲げる集団などまずお目にかかることはないし、そんな現実離れした目標に向かって1日18時間も働く技術者(研究者)達にもそれまで会ったことはなかった。
小林雅一著『イーロン・マスクを超える男 サム・アルトマン』
ユヴァル・ノア・ハラリ著『ホモ・デウス』
AIの進化は、知能と意識の切り離しを鮮明にした。
AIは感情や自我を持たないにもかかわらず、膨大な情報処理能力と予測能力によって、人間の知能を凌駕しつつある。
チェスや将棋の世界にとどまらず、医療診断、金融取引、法的判断といった専門的領域でも、人間はAIに後れを取っている。
人間の肉体的な労働力は扇風機のモーター(約40W)の出力程度に過ぎない。
しかも1日最低9時間の休養が必要だし、多くの要求や欲求を持っている。
人間の優位を正当化するときに持ち出される説には、地球上のあらゆる動物のうち、意識ある心を持っているのはホモ・サピエンスだけだというものもある。だが、心は魂とは完全に別物だ。
ユヴァル・ノア・ハラリ著『ホモ・デウス』
ローレンス・レッシグ著「CODE インターネットの合法・違法・プライバシー」
人間の行動は法律・社会的規範・市場・アーキテクチャーの4つで制限されている。
中でもアーキテクチャーは、デジタル世界における最も見えにくく強力な力である。
アーキテクチャー(architecture)は簡単に言えば、「システムの基本的な設計」
彼は、「自由を守るために規制する」ことを主張した。
もはや、AIはインフラである。
だが規制はAIにも適用されるべきである。
いまは現実逃避の時代だ。われわれは分からないものに興奮させられている。 見えざる手に物事をまかせて堂々としている。 その手が「見えざる」のは、単にわれわれが別の方を向いているからだ。
ローレンス・レッシグ著「CODE インターネットの合法・違法・プライバシー」
まとめ
✅ 技術の拡散は止められない。
✅ 危機は複合化し、国家の統治能力も揺らぐ。
✅ それでも封じ込めの仕組みを作るしか道はない。
「AIの冬」と呼んだ時期、つまり研究資金が枯渇し、この分野に近寄る者もいなかった時期を乗り越え、大勢の人々の面前に立った。
AIが復活し、ついに成果を上げ始めた。
ムスタファ・スレイマン著『THE COMING WAVE AIを封じ込めよ』
⇒ 危機の本質を理解することが、最適な選択につながる。
AI産業を支えているのは「電力」「半導体」「資金」という三つの柱だと私は考えている。
特に水、鉱物、燃料の物質資源によって「誰もが無限に使える生成AI」を維持している。
AIの拡大にも限界はあり、環境負荷を伴わずにこの成長を続けることは不可能だ。
崩壊がいつかはわからん。
だが、触らぬわけにもいかない。
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆


