• 投稿日:2025/12/25
【第39話】FIREについて研究してみた 〜人はなぜ会社を辞めるのか?〜

【第39話】FIREについて研究してみた 〜人はなぜ会社を辞めるのか?〜

OGA@社会人大学院生

OGA@社会人大学院生

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要約
大学院でFIRE(Financial Independence Retire Early)をテーマに修士論文を執筆しました!「FIREって何?」という教授や、「先行論文がないテーマはやめた方が良いですよ」という教授たちの反対を押し切り、書き上げた論文を分かりやすく解説します。

【第39話】FIREについて研究してみた
〜人はなぜ会社を辞めるのか?〜

🔶 FIREを「離職の延長線」として考えてみる

リベシティのみなさん、こんにちは!社会人大学院生のOGAです。

大学院で「FIRE(Financial Independence Retire Early)」をテーマに修士論文を書いた経験を、みなさんにも共有したいと思います。


かつて「会社を辞める」という選択は、失敗 や 我慢不足 のように語られることが多くありました。

しかし近年、若者、働き盛り世代、女性、定年間近の社員など、あらゆる世代・属性で「自ら会社を離れる人」が増えています。

この背景には、単なる待遇不満だけではなく、雇用制度の変化働き方の価値観の転換人生設計の見直しなど、社会構造そのものが大きく変わりつつあるからです。

今回は、「なぜ人は会社を辞めるのか?」を世代・立場別に整理しながら、

① 若者・働き盛り世代

② 女性社員

③ 定年間近の社員

という三つの視点から整理します。

FIREを特別な生き方ではなく、離職・キャリア再設計の延長線上にある選択肢として捉え直していきたいと思います。

1. なぜ若者・働き盛り世代は会社を辞めるのか

若者や働き盛り世代の社員が会社を辞める背景として、まず指摘されるのが、仕事へのエンゲージメント(熱意・没頭・意味づけ)の低下です。

その要因は、単なる忍耐力不足や甘えではなく、企業と個人の関係性そのものが変化してきたことにあります。

非正規雇用や派遣、成果主義の拡大により、若手社員は「育てる存在」ではなく、短期的に使われる労働力として扱われていると感じやすくなりました。

また、

 ・成長実感が得られない

 ・キャリアの展望が描けない

 ・仕事が人生の中心になりすぎている

といった感覚は、単なる不満にとどまらず、「このままで良いのだろうか」という人生レベルの問いへとつながっていきます。

このような状態では、会社に忠誠を尽くす理由そのものが失われていきます。

若者が会社を辞めるのは「我慢できないから」ではなく、人生を切り売りするような働き方に違和感を覚えた結果と捉えることもできるでしょう。

FIRE志向が若い世代から支持されているのも、こうした問題意識の延長線上にあると考えられます。

2. なぜ女性社員は会社を辞めるのか

女性社員の離職についても、個人の事情だけで説明することはできません。

企業側が無意識のうちに、「どうせ結婚や出産で辞めるのではないか」という前提で女性社員を見てはいないでしょうか。

日本は国際的に見てもジェンダーギャップ指数が低位にあり、昇進・賃金・役割分担の面で、構造的に男性より不利な状況が存在しています。

制度上は「男女雇用機会均等」のもとで男女平等が掲げられているものの、

 ・昇進ルートから外れる

 ・重要な仕事を任されにくい

 ・ライフイベントとキャリアの両立が困難

といった現実は、今も根強く残っています。

日本ではすでに女性首相が誕生し、社会の前提は確実に変わり始めています。それにもかかわらず、企業側の意識がアップデートされなければ、有能な女性ほど会社を離れていく構造は変わりません。

女性の離職は、能力不足ではなく、能力を活かせない環境から距離を取るための合理的な判断と捉えることもできます。

3. なぜ定年間近の社員は早期退職を選ぶのか

定年間近の世代が退職を選ぶ背景には、本人のやる気の低下だけでなく、日本型雇用システムの変容があります。

 ・終身雇用の実質的崩壊

 ・年功序列の形骸化

 ・65歳までの雇用義務に伴う処遇低下

これらの変化により、「長く勤め上げるほど報われる」という前提は崩れてきました。

さらに、年金制度への不安や老後資金の問題が重なり、会社に残り続けることが、必ずしも安心につながらない状況も生まれています。

そのような中で、企業は長年会社を支えてきた社員を「変化についていけない存在」「コストが高い存在」と見なしてしまう場面はなかったでしょうか。役割や裁量を奪われ、成長の機会も与えられなければ、仕事への意味づけは次第に失われていきます。

この世代の早期退職は、「働かないおじさん」と括られる前に、自分の人生を自分で引き取るための選択とも捉えられます。

経済的基盤を整えた上でのFIREであれば、それは長年働いてきたからこそ選び取れる、次のフェーズとして理解できるでしょう。

🔶 まとめ:FIREは「会社を辞めたい人」の話ではない

世代や立場は違っても、離職の背景に共通しているのは、「この働き方で、この人生を続けたいのか?」という問いです。

 若者は、消耗するだけの働き方に違和感を覚え、

 女性は、能力を発揮できない構造に疑問を持ち、

 定年間近の社員は、貢献してきたにもかかわらず役割を失っていきます。

これらはいずれも、個人の問題というより、社会的な背景や企業価値観の問題だとも言えるでしょう。そのため、人がなぜ会社を離れるのかを考えた先に、一つの選択肢としてFIREが浮かび上がってくるのも自然な流れです。

働き続けるか、辞めるか。FIREを選ぶか、別の道を選ぶか…

重要なのは、その選択が「周囲に流された結果」ではなく、自分の価値観と納得のもとでなされているかどうかです。

FIREは、「特別な勝ち組の選択」ではなく、離職やキャリア再設計の延長線上にある自然な選択肢のひとつに過ぎません。

それは、自分の人生を自分で選択するという、これからのキャリアのあり方を示しているのではないでしょうか。


最後まで読んでくださりありがとうございました。

次回も、研究で得た知見をわかりやすく紹介していきます!

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OGA@社会人大学院生

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この記事のレビュー(1
  • 会員ID:iO6Dv6uq
    会員ID:iO6Dv6uq
    2025/12/25

    とても読みやすく共感できる所の多い記事でした。私も若い頃仕事が嫌になったとき、妊娠と仕事が両立できないとき、家族のケアと仕事が両立できないときに退職を選択してきました。素敵な記事ありがとうございました😊

    OGA@社会人大学院生

    投稿者

    2025/12/25

    ななみさん 私の記事を読んでくださりありがとうございます。😌 本当はもっと分かりやすい文章を書きたいと思い、悪戦苦闘しているのですが…ななみさんにそのように褒めていただき、とても嬉しいです。😊 これからもたくさんの方に読んでいただけるよう、より有益な情報を分かりやすく書けるよう頑張ります!

    OGA@社会人大学院生

    投稿者