- 投稿日:2026/01/05
はじめに
1月の晩酌は、夏とは“勝ち方”が違います。
冷たい外気で体が縮こむぶん、食卓は鍋・煮込み・焼き物など、湯気の立つ料理が中心になりがち。すると日本酒も、香りの派手さより「温度変化に耐える旨み」「料理を受け止めるコク」「後味のキレ」がものを言います❄️🍲
そこで今回は、冬のど真ん中に強い3本を紹介します。
ポイントはシンプルで、①燗で完成する骨太、②華やかで気分が上がる、③酸と旨みで煮込みに寄り添う。この3方向で揃えると、1月の食卓がかなり安定します。
1. 悦凱陣(香川県・丸尾本店)
まず1本目は、冬の“主役級”。
悦凱陣は、米の旨みが太く、酸も芯があるタイプが多く、温めたときに魅力がほどけるのが強みです。
冷酒だと輪郭がカッチリしていて「硬派だな」と感じる瞬間もありますが、そこが面白いところ。
ぬる燗〜熱燗にすると、米の甘みがふくらみ、酸が“ジューシーに伸びる”方向へ変わって、口の中で立体感が出てきます。さらに温度が上がると、最後は意外なほどスッと引いて、料理の次の一口を邪魔しません。
冬の定番で言うと、味噌・醤油・みりんなど、調味の厚みがある料理でも負けない。鍋の湯気の中に、酒の旨みが溶け込む感じが出ます🍶
おすすめの飲み方
まず常温でひと口→香りと硬さを確認
次にぬる燗で“旨みの幅”を出す
料理が濃い日は熱燗で押し切る
おすすめペアリング
味噌鍋(豚・鶏どちらも◎)
すき焼き
豚の角煮/牛すじ煮込み
2. 東洋美人(山口県・澄川酒造場)
2本目は、華やかな方向で。
東洋美人は、フルーティーさと透明感が魅力で、1月の重ためな食卓に“抜け”を作ってくれるタイプです🍏✨
冬の料理って、どうしても「だし」「脂」「煮詰めた旨み」が増えますよね。
そこに東洋美人を合わせると、香りがふわっと立って、口当たりが軽く感じられる。つまり、食卓のテンションを一段明るくしてくれる存在です。
ここで大事なのが、“華やか=単体で飲む酒”にしないこと。
東洋美人は華やかでも、味わいに透明感があるぶん、合わせ方次第で食中でも活きます。おすすめは冷酒〜やや冷や(少し温度が上がった状態)。香りが強すぎず、料理に乗せやすいです。
おすすめの飲み方
冷蔵庫から出して5分置く(冷えすぎを回避)
口の中で転がして香りの広がりを作る
脂のある料理の“合間のリセット”に使う
おすすめペアリング
鶏の唐揚げ(レモンを添えると相性が跳ねます)
白身魚のカルパッチョ/酢の物
柚子胡椒を使う鍋(鶏・豚しゃぶ)
3. 不老泉(滋賀県・上原酒造)
3本目は、冬の“煮込み耐性”が強い一本。
不老泉は、山廃を軸にした造りで知られ、酸と旨みの存在感がはっきり出やすいタイプです。
寒い時期に増える「もつ煮」「鶏白湯」「チーズ系」みたいなコク料理は、飲み物が負けると口の中が重くなります。
不老泉はそこで強い。旨みで受け止め、酸で伸ばして、最後に苦味やキレでまとめる——この流れが作りやすいので、料理の余韻を整えてくれます。
おすすめはお燗。
温めると“米の厚み”が出て、酸がより生きて、冬の料理と対等に渡り合えるようになります。温度は、まずぬる燗から入って、料理が濃い日はもう少し上げる。これだけで満足度がグッと上がります🍶
おすすめの飲み方
ぬる燗で旨みの層を出す
煮込み系なら熱燗寄りでキレを作る
口直しに常温へ戻して“酸の輪郭”を楽しむ
おすすめペアリング
もつ煮
鶏白湯鍋
チーズを使った料理(グラタン、チーズ味噌など)
まとめ
1月の日本酒選びは、「人気」よりも冬の食卓での適合性が正解です。
悦凱陣:燗で旨みが開いて、濃い料理に負けない
東洋美人:華やかさで冬の重たさに“抜け”を作る
不老泉:酸とコクで煮込み・脂に寄り添い、後味を整える
この3本が揃うと、鍋・魚・煮込み・チーズまで、1月の晩酌がかなり盤石になります❄️🍶