- 投稿日:2026/01/10
- 更新日:2026/01/11
0. はじめに
本記事をお読みいただきありがとうございます🙏
ばったんです。
「キャリアコンサルタント(国家資格)」×「Gallup認定ストレングスコーチ」として、人の強みを活かした幸福なキャリア設計をサポートしてます。
本記事は、そんな私が「夫婦で約1年間弱の育児休業を同時取得」した体験記です。
今回のテーマは【育休のお金の事情】です。
令和6年度のデータでは育児休業は女性で8割、男性でも4割が取得しています。(男性でも育児休業を取るのが当たり前になってきました。)
キャリアの専門家として、そして一人の親として。1年弱という長い時間を家族とどう過ごし、何を感じたのか。
教科書的な制度解説やタダのお得情報ではなく、実際に体験した「育休のリアルな手触り」をお届けします。
※出典:令和6年度雇用均等基本調査より

1. まずは基本をおさらい:育児休業給付金とは?
いきなりリアルな体験談に入る前に、前提となる「育児休業給付金」の制度について、要点をサクッと押さえておきましょう。
ここを理解していないと、後述する「地獄」も「天国」も味わえません。
原則として、1歳未満の子を養育するために育児休業を取得する雇用保険の被保険者が対象です。 (※過去2年間に、月11日以上働いた月が12ヶ月以上あること等の条件があります)
給付額は、休業前の給与(「賃金日額」といいます)をベースに計算されます。
最初の180日間(約半年): 休業前賃金の 67% (上限 323,811円)
181日目以降: 休業前賃金の 50% (上限 241,650円)
(※金額は2026年1月時点)
【2025年4月からの新制度】 両親ともに14日以上の育休を取得する場合など、最大28日間、給付率が実質80%(手取り10割相当)に引き上げられる「出生後休業支援給付金」などの新制度も始まっています。これから取得する方は要チェックです。
※出典:出生後休業支援給付金のご案内(リーフレット)より@厚生労働省
育児休業給付金の支給額のケースイメージ図

2. 育休は「期間限定のFIRE」生活?
育休に入って最初に計算機を叩いた時、不思議な感覚に包まれました。
「あれ? これって、憧れのFIRE(経済的自立と早期リタイア)生活に近いのでは?」
育児休業給付金には、働いている時とは違う大きなメリットがあります。
所得税がかからない(非課税)
社会保険料(健康保険・厚生年金)が免除される
※免除期間中も、将来の年金額は減らないという特例付き!
額面では67%ですが、これらを考慮して計算すると、実質的には手取りの約8割が保障されることになります。
もし、生活水準を少し見直して、リベで推奨「手取りの8割生活」に収めることができればFIRE状態を味わうことができるのです。
「これは勝ったな」 正直、最初はそう思っていました。
しかし、現実は甘くありませんでした。

3. 分かっていても震える。「お金が溶ける」スピード感
「手取り8割が出るなら安心だ」
そうタカを括っていた私が直面したのは、キャッシュフローの恐怖でした。
毎月、お金が溶ける溶ける😅

3-1. 給付金には「魔のタイムラグ」がある
育児休業給付金は「2ヶ月ごとの後払い」が基本です。さらに審査期間を含めると、申請してから実際に口座に振り込まれるまで、3〜4ヶ月のタイムラグが発生します。
つまり、育休開始から最初の数ヶ月間、収入は完全に「ゼロ」
にもかかわらず、生活費は容赦なく出ていきます。さらに、給付金は非課税でも、前年の所得に基づく「住民税」の請求は容赦なく引かれます。
頭では分かっていました。
スプレッドシートでも何度もシミュレーションしていました。
それでも、通帳の残高がみるみる減っていくスピードを目の当たりにすると、本能的な恐怖を感じました。
「本当に振り込まれるのか?」
「書類に不備があって入金されなかったらどうしよう?」
「このまま生活費が足りなくなるのでは?」
このじわじわとメンタルを削られる感覚は、サラリーマン人生で初めての体験でした。
「会社員(雇用者)は、毎月給料が入るシステムに守られていたんだ」と痛感した瞬間です。

3-2. ボーナスに気持ちが救われる
不覚にもこの時の私を救ってくれたのはボーナスでした。
育休に入る前の労働期間分に対するボーナスが、休業中に支給されたのです(もちろん日割りで減額はされていましたが)。
この時ほど、「ボーナス様、ありがとうございます!」と感謝したことはありません。
「資金を十分計算して準備してたのにボーナスに気持ちが救われる」それぐらいこのお金の溶けるスピードはスリリングでした。

3-3. そして半年後、給付金は減額される
恐怖は最初だけではありません。 育休開始から半年(180日)が経過すると、給付率は67%から50%に下がります。
最初の半年: 手取りの8割水準
半年以降 : 生活費の赤字拡大
「お金が溶ける恐怖」の第2波です。
この時期になると、会社からの給与収入は遠い過去の記憶。完全に「給付金頼み」の生活になっているため、この減額はボディブローのように効いてきました。

非常に恥ずかしい話ですが、
この時はお金が溶けていく不安に勝てず、不覚にも長期投資の投資信託を一部解約して手持ち資金に変えました。
「長期投資は売らないのが鉄則」と頭では分かっていても、目の前のキャッシュが減る恐怖には勝てなかった。
それくらい、この減額のボディブローは強烈でした。
4. 育児休業を活かすための「投資資金」を持て
そんな「守り」の話ばかりしましたが、「攻め」の話もしましょう。
育休は、ただ家でじっとしている期間ではありません。
副業、資格取得、新しいスキルの習得、あるいは人との交流など、自己投資にも使える時間です。
これらには生活費とは別の「投資資金(活動資金)」が必要になります。
カツカツの資金計画では、せっかくの学びのチャンスに「お金がないから」とブレーキをかけてしまうことになります。
これは人生単位で見れば、非常にもったいない損失です。
私自身は取得した育児休業を人生のラストチャンスという意気込みで活用すると決心して、夫婦として生活費0.5年分の活動費を用意しました。
育児休業が終わって会社員に戻った現在「あの時、人生のラストチャンスと思って動いたことは間違っていなかった」と自信を持っていえます。

5. 育休の1日は「2万円」の価値 @年収500万の場合
育休の価値を計算してみましょう。
仮に年収500万円、年間250日、働いている人がいたとします。 これを日割りにすると、1日あたりの労働価値は「2万円」です。
育休中、会社に行かなくても、あなたにはこの「1日2万円」分の時間が与えられています。 ただダラダラと過ごすのか、それとも2万円分の自己投資や家族への貢献の時間とするのか。
この視点を持つと、育休はタダの「お得な休暇」ではなく、「自分がオーナーの個人事業」のように思えてきませんか?

6. 結論:育休資金の安心プラン「育休期間の生活費+投資資金」
「キャッシュフローの恐怖」や「減額の壁」に打ち勝ち、心穏やかに育休を過ごすために必要なもの。
私の体感としての結論は、「育休期間と同じ期間分の生活費+投資資金」です。 これがあると、給付金に振り回されず余裕を持って育児休業を有効活用できます。
私の場合:安心な育休資金=生活費の1.5年分
生活費:1年分 (育児休業と同じ期間分の生活費)
活動費:0.5年分 (与えられた時間を有効に使い切るため)
私の失敗は初めの育休資金が1年分強であったため、途中で生活資金が不安になってしまったことです。
7. まとめ:経営者マインドで育休を使い切ろう
育休は、単にお金をもらって休む制度にしてしまってはもったいないです。
育児休業は「時間」という人生最大の資産を、給付金という「資金」で買い取り、自分の人生を経営することも可能な期間です。
・育休資金は「育休期間分の生活費+自己投資分」を用意して、精神的安定と自己投資の原資にする。
・自分の時間は1日2万円の価値があると意識して過ごす。
これから育休を取る方には、ぜひ「個人事業主になった気分」で、この貴重な期間を使い倒してほしいと思います。

さいごに
最後までお読みいただきありがとうございました。
育児休業について「もっと詳しく知りたい」「ここが不安」ということがあれば、ぜひコメントにお書きください。
ご要望が多ければ、深掘りした記事を執筆します。
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