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  • 投稿日:2026/02/07
【Claudeを開発したAnthropicとは?】chatGPTやイーロン・マスクとも深い関わりが!

【Claudeを開発したAnthropicとは?】chatGPTやイーロン・マスクとも深い関わりが!

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藤岡。@Claude(クロード)専門家

藤岡。@Claude(クロード)専門家

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要約
非営利の理想を捨てたOpenAI。反発した研究者たちが創ったAnthropic(アンソロピック)。イーロン・マスクの復讐、GoogleとAmazonの数千億円出資、そして訴訟合戦。ChatGPT vs Claudeの裏で起きた、友情と裏切りのシリコンバレー・ドラマを紹介します。

プロローグ:シリコンバレー史上最も高額な「退職届」

2021年、OpenAIのオフィスから10人以上の研究者が一斉に退職しました。その中には、OpenAIの研究部門トップだったDario Amodeiの姿も。彼らは新会社「Anthropic(アンソロピック)」を立ち上げ、わずか数年でGoogleから数十億ドル(数千億円!)の出資を受ける企業へと成長します。

一体、何が彼らを「ChatGPTを生み出した会社」から飛び出させたのでしょうか?

第一章:OpenAIの「変節」- 非営利からビジネスへ

イーロン・マスクの夢と挫折

話は2015年に遡ります。イーロン・マスク、サム・アルトマン(現OpenAI CEO)らが「人類のためのAI」を掲げてOpenAIを非営利団体として設立。「AIは特定企業に独占されるべきではない」という理想のもと、研究成果をオープンソースで公開していました。

しかし2018年、マスクはOpenAIを去ります。表向きは「Teslaの自動運転開発との利益相反」とされましたが、実際には経営方針(OpenAIの営利化)を巡る対立があったとも言われています。

10億ドルの誘惑

2019年、OpenAIに転機が訪れます。Microsoftから10億ドル(当時約1,100億円)の巨額出資を受け入れる代わりに、「営利法人」への転換を決断したのです。

「より多くの資金が必要だ」

「GoogleやAmazonに対抗するには現実的な選択だ」

経営陣はそう説明しましたが、創業メンバーの一部は強い違和感を覚えました。その中心人物が、Dario Amodeiでした。

第二章:Anthropic誕生 - 姉弟が描いた「もう一つの未来」

「安全性」への執念

Dario Amodei(元OpenAI研究部門VP)と姉のDaniela Amodei(元OpenAI VP of Operations)。この姉弟が中核となり、OpenAIの主要研究者たちを引き連れて2021年にAnthropic(アンソロピック)を設立します。

彼らの掲げたミッション:「安全で制御可能なAIの開発」

「AIの性能競争だけに走るのは危険だ」

「もっと慎重に、人間の価値観に沿ったAIを作るべきだ」

この思想は「Constitutional AI(憲法AI)」という独自のアプローチに結実します。人間の価値観やルールを「憲法」のようにAIに組み込み、自己改善させる手法です。

シリコンバレーの人材争奪戦

面白いのは、OpenAIとAnthropic(アンソロピック)の「人材の引き抜き合戦」です。

Anthropic(アンソロピック)はOpenAIから10人以上の研究者を引き抜きました。

OpenAIはその後、Anthropic(アンソロピック)からも人材を獲得両社の元同僚たちが今や競合として火花を散らす

まるでサッカーの移籍市場のような様相ですが、動く金額は桁違い。トップAI研究者の年収は数千万円〜数億円とも言われます。

第三章:Googleの「保険」とAmazonの「対抗策」

なぜGoogleはAnthropic(アンソロピック)に賭けたのか

2023年、GoogleはAnthropic(アンソロピック)に20億ドル超(約3,000億円)を出資すると発表。これには明確な戦略がありました。

Googleの思惑:

Microsoft(OpenAI)への対抗自社のBard(現Gemini)が失敗した時の「保険」優秀なAI人材へのアクセス

興味深いのは、GoogleもOpenAIに出資していた過去があること。2019年に出資を終了した後、ライバルのMicrosoftがOpenAIを独占。「しまった!」と気づいたGoogleが次に選んだのがAnthropic(アンソロピック)だったわけです。

Amazonも参戦

負けじとAmazonも2023年に40億ドル(約6,000億円)の出資を発表。AWS(クラウドサービス)でClaudeを提供し、Microsoft Azure(OpenAI)に対抗する構図が鮮明になりました。

現在のAI業界地図:

Microsoft + OpenAI (ChatGPT)

Google + Anthropic (Claude)

Amazon + Anthropic (Claude)

まるで戦国時代の同盟関係のようですね。

第四章:イーロン・マスクの「復讐」?

マスク、再びAI戦争に参戦

OpenAIを去ったマスクは黙っていませんでした。2023年、自身のAI企業「xAI」を設立し、「Grok」という対話AIをリリース。

さらに面白いのは、マスクがOpenAIを訴訟したこと(2024年)。

マスクの主張: 「OpenAIは非営利として始まったのに、営利企業になった」 「Microsoftの子会社みたいになっている」 「創業時の理念を裏切った」

かつての仲間を訴えるという、シリコンバレーでも稀に見るドラマです。(ちなみに訴訟は後に取り下げられましたが、また再提起されたりと、まだ完全には終わっていません)

三つ巴の戦い

現在のAI業界は:

OpenAI(Microsoft): ChatGPTで圧倒的シェア、商業化で先行Anthropic(Google/Amazon): 安全性と倫理を重視、Claude で追撃xAI(マスク): 反OpenAI、X(旧Twitter)との統合で独自路線

という三つ巴の様相を呈しています。

AIは自ら学習し、精度を上げるシステム。
そこで大切なのは、教材があるか否か。イーロン・マスクが買収したTwitterは大量のテキストを保有している、まさに生きる教科書。つまり、Twitterの情報を元にxAIは学習しているのです。これだけで、イーロンの先見の明が伺えます。

さらにはGoogle。こちらは世界最大の検索サービスかつ、YouTubeを保有しています。皆さんもう、おわかりですよね?

第五章:Anthropic(アンソロピック)の「哲学」- ビジネスと理想の狭間で

Constitutional AIとは何か

Anthropic(アンソロピック)の独自性は技術的アプローチにあります。

従来のAI:
人間がフィードバックを与えて学習(RLHF) Anthropic:AIに「憲法(価値基準)」を与え、AIが自分で判断して学習

例えば「害のある出力をしない」「誠実である」「プライバシーを尊重する」などのルールをAIに与え、AIがそれに基づいて自己改善します。

「儲けすぎない」宣言?

面白いのは、Anthropic(アンソロピック)の資金調達構造。同社は「Public Benefit Corporation(公益企業)」として、単純な利益追求だけでなく社会的使命も重視すると明言しています。

これは明らかにOpenAIへの当て擦り...いや、差別化戦略でしょう。

ただし、数千億円規模の資金を集めながら「儲けすぎない」と言うのは、やや矛盾も感じますが...。

第六章:Claude誕生秘話

なぜ「Claude」という名前?

ちなみにClaudeという名前の由来は、情報理論の父「Claude Shannon(クロード・シャノン)」から取られたと言われています。数学とコンピュータサイエンスの巨人へのオマージュですね。

ChatGPTとの違い

ChatGPT:

2022年11月リリースで先行積極的、時にフレンドリーすぎる応答プラグインやブラウジングなど機能豊富

Claude:

2023年3月リリース(後発)慎重で、より丁寧な応答長文処理能力(20万トークン!)が強み安全性への配慮が厚い

よく「ChatGPTは営業マン、Claudeは学者」と例えられます。

終章:AI戦争の行方

結局、誰が勝つのか?

現時点では:

市場シェア: OpenAI(ChatGPT)が圧倒的技術力: 甲乙つけがたい資金力: どちらも巨大テック企業がバック理念: Anthropic(アンソロピック)がやや優位?

ただ、この戦いはまだ始まったばかり。5年後、10年後にどうなっているかは誰にも分かりません。

私たちユーザーにとっては?

実は、この競争は私たちユーザーにとって良いことです。

各社が性能を競い合い、AIは急速に進化価格競争で、より安くAIを使える安全性や倫理面でも競争が起きる

OpenAIの元メンバーがAnthropic(アンソロピック)を作り、マスクがxAIを作り、互いに競い合う。これこそ資本主義とイノベーションの醍醐味かもしれません。

まとめ:ドラマは続く

Anthropic(アンソロピック)の物語は、シリコンバレーの理想と現実、野心と倫理、友情と裏切りが交錯するドラマです。

OpenAIから飛び出した天才たちGoogleの巨額出資イーロン・マスクの復讐戦ChatGPT vs Claude の性能競争

あなたが今使っているClaudeの裏には、こんな人間ドラマがあったのです。

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