- 投稿日:2026/03/14
【体験談:初めての熱性けいれん】
子どもが2歳になったばかりの冬、お昼寝をしている時でした。
その日は朝から少し熱があり、夕方には38度くらい。
昼間に行った小児科では、「風邪でしょう」と言われ、薬をもらっていました。
ところが、夕方3時ごろ。
子どもの寝息が聞こえないことに気がつき、慌てて様子を見に行くと、
そこには焦点が合わず、体が真っ直ぐに突っ張っている息子の姿が。
慌てて抱き上げると、体は硬く、縦足もまっすぐ伸びたまま、まるで動きません。呼びかけても全く反応がない。私は何度も大声で名前を呼びました。
頭の中が真っ白になり、「このまま死んじゃうんじゃないか」という言葉がよぎりました。
よほどパニックに陥った私は、息子が息をしていないと思い込み、すぐに救急車を呼びました。すぐに救急車は到着し、運び込まれた息子。
「熱性けいれんですね。」
と救急隊の方が落ち着いて話してくれました。
「初めてだと本当にびっくりしますよね。
でもお母さん安心してください。多くの場合、数分で止まるものなので心配はいりません。」
何が何だかわからないまま、夜間救急で診察を受けました。
診断結果は、『熱性けいれん』
結局、そのまま様子を見るため息子は数日間入院しました。
後から振り返ると、あの時一番怖かったのは
「何が起きているのかわからないこと」でした。
もし事前に熱性けいれんの対処法を知っていたら、
もう少し落ち着いて対応できたと思います。
熱性けいれんとは?突然起きる子どもの発作
熱性けいれんとは、風邪などの発熱時に引き起こす、全身の震えや硬直(ひきつけ)のことです。だいたい生後6か月〜5歳頃の子どもに見られる症状です。
夕方から夜にかけて、38℃以上の急激な体温上昇時に起こることが多く、突然
・全身がガクガク震える
・体が突っ張る
・目の焦点が合わない
・呼びかけに反応しない
といった症状が出ます。
初めて目の当たりにすると、「大変な病気なのでは!?」と不安になるかもしれません。ですが実際には、発熱に伴うけいれんのためほとんどの場合は数分で自然に治まることが多いのです。
その瞬間、まずやるべきこと
子どもが熱性けいれんを起こしたとき、一番大切なのは慌てないこと。
また、これからお伝えする3つのことを行えば、まず安心です。
①けいれんが始まったら動画を撮る
まずは、けいれん時の動画を撮影してください。
「そんな大変な時に、悠長なことをしていられない!」という声も聞こえてきそうですが…笑
実は動画を撮影することには、2つの意味があります。
1つ目
ほとんどの熱性けいれんは、3〜5分以内で自然に治まります。しかし稀に5分以上けいれんが続く場合があり、その場合には医療機関への相談が必要です。動画を撮影しておけば、何分間けいれんしているのか、わざわざ測らなくてもタイマーとして役割を果たしてくれるので便利です。
2つ目
実際、初めて熱性けいれんを目の当たりにすると、いくら慌てないと気持ちではわかっていても、誰しも冷静に状況を見届けることは難しいでしょう。
さらに、けいれんの起こり方はさまざまのため、後に病院で先生に落ち着いてけいれん時の状況説明をすることは容易ではありません。動画を撮影しておけば、動画を見せながら説明することができます。
②子どもの体を横向きにする
けいれん中、急激な体温の上昇により身体に負担がかかったり、胃腸炎から発熱し、けいれんを起こしてしまうと、嘔吐してしまう可能性もあります。
もし、吐いたものが喉につまると呼吸ができなくなってしまうため、早急に体を横向きに寝かせましょう。
③けいれんを無理に止めない
あまりにも震えている姿を見ると、「押さえないと危ないのでは?」と思うかもしれません。ですが、無理に体を押さえる必要はありません。
子どもの安全を確保して落ち着いて見守ることが大切です。
実は危険…やってはいけない対処法
ひと昔前は、誤った対処法も広まってしまっていました。。。
しかし、次の行動は絶対にしてはいけません。
・口にタオルや指を入れる
・水や薬を飲ませる
・体を強く揺さぶる
特に「舌を噛むから口に物を入れる」というのは大変危険です。
窒息の原因になる可能性があります。
救急車を呼ぶべきサイン
多くの熱性けいれんは自然に治まりますが、次の場合はすぐ医療機関へ相談しましょう。
・けいれんが5分以上続く
・けいれんが何度も起きる
・けいれん後も意識が戻らない
・体の片側だけがけいれんしている
判断に迷う場合は、児救急電話相談(#8000)に相談することもできます。
けいれんが止まったあと
けいれんが止まると、子どもはぐったりして眠ってしまうことがあります。これは発作で体が疲れているためで、珍しいことではありません。
ただし、次の点は注意して見てください。
・呼吸は落ち着いているか
・顔色は悪くないか
・意識は戻っているか
初めての熱性けいれんの場合は、受診することがすすめられています。
「また起きたらどうしよう」親の不安
ようやく、けいれんが落ち着いてほっと胸をなでおろした瞬間、頭によぎることは、「また起きたらどうしよう…」
熱性けいれんを経験した親の多くが、次に感じるのはこの不安です。
実際、熱性けいれんは約30%の子どもで再発すると言われています。ですが再発しても、ほとんどは同じように数分で自然に止まるケースが多いです。
医師から発熱時に使う予防薬(坐薬)が処方されることもあります。詳しくは医師に確認をしましょう。
親が一番心配する「その後」
熱性けいれんで多くの親が心配するのが後遺症や脳への影響です。私自身、子供が初めてけいれんした後、脳波の検査をしました。
結論から言うと、ほとんどの熱性けいれんは脳に影響を残しません。
また、発熱時に起こるけいれんは、将来的にてんかんになる可能性も低いとされています。
多くの子どもは成長とともに自然と起こらなくなります。
もしもの時、覚えておきたい3つのこと
熱性けいれんは突然起きます。
だからこそ、事前に知っておくことが大切です。
覚えておきたいポイントは3つ。
①慌てず動画を撮影する
②体を横向きにする
③けいれんが5分以上続いたら医療機関へ
これだけでも知っていれば、あのパニックの瞬間に少しでも冷静に行動できるはずです。
まとめ
子どもの体調の変化は、親にとって何より怖いもの。
特に熱性けいれんは初めて見ると本当に驚きます。
でもとるべき行動が事前にわかっていれば、必要以上に恐れる必要はありません。
「もしもの時のために知っておく」
それが、子どもを守る一番の備えになります。ぜひこの内容を
家族やパートナーとも共有しておいてください。
いざという時の慌てず落ち着いた行動が、きっとわが子を守る力になります。