- 投稿日:2024/09/06
- 更新日:2025/11/22
はじめに
記事をご覧いただきありがとうございます!
「リベ大生が簿記を楽しく理解するお手伝いをしたい」簿記ブロガーのまねきねこです😊
この記事では、簿記においてとっても大事な論点である「見越・繰延処理」について、第三弾として前払費用の具体的な処理方法について解説します💡
これまで、第一弾となるこちらの記事で概要と重要性について、第二弾となるこちらの記事で勉強の優先順位について解説してきました😊
そこでこの記事では、 完全未経験から約2ヶ月の独学で簿記2級に合格し、その後2度の不合格で挫折を経験した上で簿記1級に合格した私まねきねこが、前払費用の処理について具体例を使って詳しく解説していきます💡
この記事のゴールは、皆さんが「前払費用の問題、これなら自分で解けるかも!」と思ってもらうこととしましょう💡
それではこれから、前払費用について解説していきます😊
前払費用は見越・繰延で一番重要です!一緒に楽しく簿記を理解していきましょう😆
【復習】見越・繰延の種類と勉強の優先順位
前払費用の勉強に入る前に、まずはこれまでの内容を復習しておきましょう!
見越・繰延処理は以下の4種類に分かれるんでしたね😊
そして、これらの4種類は語呂合わせで覚えることができました💡
さらに、このように4種類ある見越・繰延処理ですが、私がオススメする勉強の優先順位はこのようになります!
また、このような優先順位で勉強する理由は以下でした😊
今回勉強する前払費用を最優先するのは、1,2の理由からでしたね。試験でも前払費用は最も出題されやすいので、ここは特にオススメでした✨
前払費用の処理方法を分かりやすく解説!
それではここからは、前払費用の処理について詳しく勉強していきましょう!
まずは繰延処理のイメージを掴み、その後具体例を用いて仕訳を勉強していきますよ😆
最初に繰延処理のイメージを掴む
では最初に、繰延処理のイメージを掴みましょう!まずは言葉の意味、続いて時系列を図で確認していきます。
※この内容は第二弾での解説と同じです。しかし、理解を定着させるためにも再確認しておきましょう😊
繰延処理とは、以下のような処理のことをいいます。
つまり、繰延処理を行うことで、「費用は資産に」「収益は負債に」それぞれ形が変わり、当期1年分の金額で計上した分のうち、来期以降に計上すべき分が持ち越されることになります💡
と言っても言葉だけでは理解しづらいですよね💦
見越・繰延処理は時系列の図を書くとイメージがしやすいので、具体例を挙げて時系列を確認してみましょう!
具体例:X2.1.1に、1年分の金額を前払いするか、前払いしてもらった場合の繰延処理
ここで理解して欲しいのは繰延処理のイメージです。「①1年分の支払いをするので一旦全額で計上し、②決算の時に来期分は持ち越す」というイメージを掴んでおきましょう😊
具体例で前払費用を理解する 〜保険料の前払〜
ここからはついに前払費用をどのように処理するか見ていきます。
それでは前払費用の学習のために、以下のような状況を想定してみましょう!
前払費用について考える時、まずは①で前払いした保険料(100円)の内訳に注目します💡
x2.1.1に1年分の前払いをしているので、保険はx2.1.1~x2.12.31の期間で効果がありますね。しかしx2.1.1はx1年度が始まってから9ヶ月経過しており、x1年度は残り3ヶ月となります。
となると、①で前払いした保険料は全額(100円)をx1年度の費用として計上するべきでしょうか?🤔
答えはNOです。x2.4.1~x2.12.31の期間の分はx1年度の費用ではなく、x2年度の費用となるのが正しい姿です😊
ということで、9ヶ月分(75円)を費用から前払費用に振り替えたいわけですね✨
先ほどの繰延処理のイメージ図を使って、ここまでを図にしてみましょう!
状況を整理できたところで、ここからは「仕訳の形にするとどうなるのか?」を学ぶために実際の仕訳を確認していきます😊
ここまでの話が腹落ちしていれば、どんなパターンも同じと考えてOK!仕訳の科目が異なるだけなので、ゆっくり理解していきましょうね😆
この状況では3つの仕訳が行われるのですが、まずはそれらをまとめて確認し、その後それぞれについて解説していきます💡
この状況で行われる仕訳は以下の3つです。
重要なのは、「いつ」「どんな目的で」行われる仕訳なのかを理解することです😊それではそれぞれの仕訳について順番に解説していきましょう!
1. 保険料の支払い仕訳
一つ目の仕訳は保険料の支払い仕訳です。これは最もイメージのしやすい仕訳になりますね✨この仕訳におけるポイントは以下です。
「支払いをした日」に、「支払った金額を費用として計上するため」に行われた仕訳ですね😊
借方を保険料とすることで支払保険料(費用)を計上し、
貸方を当座預金とすることで当座預金(資産)を減らしています。
※簿記の5要素の増減と借方貸方の関係はとても重要なので、ぜひ押さえておいてくださいね😆こちらの記事もご参考ください。
2. 支払保険料の繰延処理仕訳
二つ目の仕訳は支払保険料の繰延処理仕訳です。この仕訳がこの前払費用における仕訳の主役となります😆繰延処理のイメージ図と言葉を合わせて書くと、この仕訳のポイントは以下になります。
x2.1.1に100円を支払って全額を支払保険料として計上しましたが、9ヶ月分(75円)は来期のための費用でした。
そのため、「決算日」に「来期分の費用を持ち越すため」に行う仕訳です!
借方を前払費用とすることで前払費用(資産)を計上し、
貸方を保険料とすることで支払保険料(費用)を減らしています。
3. 次年度の再振替仕訳
三つ目の仕訳は次年度の再振替仕訳です。ちなみにこの仕訳はとても重要な仕訳ではありますが少し難しいので、現時点では「そんなのがあるのね」程度で大丈夫です😊
ただし、以下に示す簡単なポイントは押さえておきましょう!
借方を保険料とすることで支払保険料(費用)を計上し、
貸方を前払費用とすることで 前払費用(資産)を減らしています。
この仕訳では、x2.3.31の仕訳の貸借(借方と貸方)逆の仕訳をすることで、x2.3.31の仕訳で計上した前払費用を取り消しています😳
しかし、この仕訳の目的までをしっかりと理解するのはやはり少し難しいので、詳しい解説は別の記事で行いましょう😊
さて、前払費用(繰延処理)の仕訳についての解説は以上です。繰延処理のイメージがしっかり定着していた場合、意外と難しくなかったと思います✨
「少し難しいな💦」と感じた方は、以下の時系列のイメージ図でしっかりと理解していきましょう!
具体例:X2.1.1に、1年分の金額を前払いするか、前払いしてもらった場合の繰延処理
まとめ 〜繰延処理で来期に持ち越す〜
今回の記事では、見越・繰延処理を解説する記事の第三弾として、前払費用の処理について具体例を挙げて書かせていただきました😊
重要なポイントは時系列と目的をイメージすること!前払費用(繰延処理)は、「決算日」に「一部を来期に持ち越すため」に行う処理ですよ💡
次回の第四弾では、今回に続いて②未払費用ということで、見越処理の具体的な処理方法を解説します!楽しみにしていてくださいね😊
それではこれで前払費用(繰延処理)に関する記事を終わりにします💡
これからもこのような記事を投稿していきたいと思っていますので、「次も読みたい!」「応援したい!」と思っていただけたらいいねやブックマークをしてもらえるととても励みになります😆
最後まで読んでいただきありがとうございました🙏
皆さんが簿記を深く楽しく理解する手助けができていれば幸いです😊
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